三宅伸治「デビュー20周年記念ライブ BACKしよう」SHIBUYA-AX
今日は、三宅伸治デビュー20周年記念ライブ「BACKしよう」がSHIBUYA-AXであった。
伸ちゃんのデビュー20周年を祝って多くのゲストが登場するというライブ、
シークレットゲストは“あの人”という噂もあり、期待に胸を膨らませて会場へ向かう。
珍しく全席指定ということなので、開演時間の18時ちょっと前に会場に到着。
物販で9月12日に発売されたアルバム「つづく」をサイン色紙付で購入して、自分の席1階G列28番へ。
そんなに前ではないけれども、ほぼ中央でなかなか見やすい位置。
ステージ上には2台のドラムセットをはじめ、アンプやらなにやらがぎっしりと並べられている。
しばらくすると、ステージ中央の壁に大きなパネル写真が掲げられる。
向かって右には「つづく」のアルバムジャケットの伸ちゃん、そして左には20年前の伸ちゃんの姿。
どちらもギターを前に足を大きく広げている写真なのだが、20年前の伸ちゃんはちょっとイキがった感じ。
目一杯気合を入れて写真におさまっているけれど、若さ故なんだかちょっと無理している雰囲気が漂う。
一方、いまの伸ちゃんはにっこりとやさしく微笑んでいて、包み込むような温かさを感じさせる。
これが20年という“時”の重みなのかなぁ~と思いつつ、今か今かと開演を待つ。
予定より少し遅れて、18時15分ごろ開演。
MOJO CLUBのデビュー曲「BACKしよう」が流れる中、伸ちゃんがひとりでステージに登場。
さっきまで大人しく椅子に座っていたお客さんは、一気に全員総立ち状態となる。
「今夜もスゴいことになってます。僕を入れて41名の出演者が・・・ スゴいよ~」と言いながら、
とっても嬉しそうな伸ちゃん。今日のライブをみんなでいっしょに楽しもうといった雰囲気が一杯。
そしてBLACK BOTTOM BRASS BANDを呼び込むと、客席後方からインストを演奏しながら登場。
メンバーを紹介してから、「月がかっこいい」。コーラスには三宅伸治バンドが加わる。
続いて、三宅伸治バンドの紹介。このあと、ほとんどの曲をこのメンバーが演奏していく。
「Bluesを・・・」と言いつつ「Mannish Boy」が始まり、THEイナズマ戦隊の山田武郎と高木 克が登場。
三人で交互にヴォーカルをとり、「ギター・マン」を演奏。
途中、執事姿のシャブちゃんが登場し、絶妙なタイミングでセリフをはさむ。
「すげぇ楽しい、ありがとう」と言いながら、伸ちゃんはアナム&マキを呼び出す。
ここで山田武郎は退場し、ステージに残った高木 克とともに「風の行き先」を演奏。
アナム&マキって初めて観たけど、元気はつらつって感じでちょっと苦手なタイプ。
続いて、友部正人。まずはバンドをバックに「雨の降る日には」を唄い、伸ちゃんとふたりで「一本道」。
友部正人は今年35周年なのだそうだ。まだまだ上には上がいるもんだ。
普段あまり聴く機会はないけど、なんとも言えない温かくて良い声なんだよな。
「アイドルバンドじゃありません」という紹介で登場したのは中ノ森BAND。
若干のぎこちなさがあったものの、甲本ヒロトが作ったという「イソブラボー」を演奏。
振付を交えながら演奏する姿は、初々しい感じでなかなか好感が持てた。
再び三宅伸治バンドがステージに戻り、アフロヘアーの大西ユカリが登場。
大西ユカリを観るのは初めてじゃないと思うけど、こんなに面白い人とは思わなかった。
軽快なトークで、その場の雰囲気を一気に持って行った感がある。
もちろんそれだけじゃなくて、ヴォーカルもパワフルでとってもうまい。
「HAPPY DAYS」を唄ったあと、もうひとり強力なヴォーカル木村充揮を迎える。
これまた独特のキャラで場内を沸かせてから、大西ユカリといっしょに「それから」を唄う。
ここで大西ユカリとバンドは退場し、伸ちゃんと木村さん、厚見玲衣に梅津和時が加わって、
4人で「びんぼうワルツ」。ひとりひとりにスポットライトがあたって、しっとりと聴かせてくれた。
これで第一部が終了。時間は19時30分、ライブはまだまだ続きそうだ。
10分ほどの休憩をはさんで、19時40分から第二部の開始。
SEをバックに、MOJO CLUBの顔ぶれがステージに揃う。片山広明もサックスを手にスタンバイ。
ディープな雰囲気から一気にアッパーに、「ブギ・ナイト」で大盛り上がり。
ここからは怒涛の展開かと思いきや、MOJO CLUBは一曲だけで終了。
思わず起こるアンコールに、「もうでもね、杉山の足が立たないから」と伸ちゃん。
続いてPARCO劇場以来という竹中直人と藤原ヒロシのアコースティックユニット、高井戸が登場。
いきなりのポエトリーリーディングから「ポスターカラー」と「ラブソング」。
このときばかりはお客さんも席に座って、二人の演奏にじっくりと聴き入る。
ヴォーカルにギターに口笛にと、あいかわらず竹中直人のパフォーマンスは完璧。
このときばかりは伸ちゃんもステージを降り、二人だけの世界が繰り広げられていた。
再びステージに戻ってきた伸ちゃん、ギターを抱えて「君が降りてきた夏」をひとりで弾き語り。
「また豪華な凄いセッションが繰り広げられます」という紹介で、新井田耕造、藤井 裕、石田長生が登場。
「本日は三宅伸治祭にようこそ。30周年のときには宮崎県知事になってるかも」と言い、「IKO IKO」を演奏。
ここは完全に石やんの世界で、伸ちゃんにしては珍しいニューオーリンズのビート。
アカペラで「IKO IKO」を口ずさみながらLeyonaが加わり、しっとりと「So-So」を唄いあげる。
続いてGO!GO!7188がステージに登場し、伸ちゃんといっしょに「寂しい人」を演奏。
どんな曲をカバーしても、GO!GO!7188の世界って感じになってしまうところは流石だな。
ステージには伸ちゃんがひとり残り、「この方と知りあえたことが、僕の始まりです」という紹介で
いよいよ仲井戸“CHABO”麗市が登場。照れながらも満面の笑顔が印象的。
中学生だった伸ちゃんにビール瓶を削ったボトルネックバーをもらったというエピソードを話してから、
伸ちゃんに贈るBluesということで「WALKIN' BY MYSELF」。
いつもなら客席乱入となる間奏では、ふたりの壮絶なギターバトル。
CHABOはスライドギターを弾きまくり、伸ちゃんもそれに応えて弾きまくる。
歌詞はもちろん伸ちゃんのために、「歩いてゆけよ、WALKIN' BY YOURSELF」になってた。
そしてKeyboardにたつのすけが加わり、アルバム「つづく」の中から「一日」。
この曲でもCHABOのスライドギターが冴えまくり、曲に広がりを与える。
再びひとりになった伸ちゃん、「最後はNICE MIDDLEでやろうと思いますよ」と一言。
新井田耕造、中村きたろう、厚見玲衣、
そしてNEW BLUE DAY HORNSの渡辺隆男、片山広明、梅津和時。
なんだかとっても懐かしい顔ぶれ、このメンツで始まったのは「Forever Young」。
「だから僕はやるよ、まだまだやれるよ。無理だと思うこともやってみるよ。
知ったかぶりの老いぼれにはなるまい、Oh, Forever Young」というフレーズが、なんとも心に染みる。
そしてラストは「シュー」。もちろん会場全体で怒涛の大盛り上がり。
間奏では例によって、伸ちゃんはシャブちゃんに肩車されて場内一周。
これ以上ないくらいの大歓声の中、演奏を終えて伸ちゃんとメンバーはステージを去って行った。
鳴り止まない拍手の中、アンコールへと突入。
まずは伸ちゃんがステージに登場し、NICE MIDDLEとNEW BLUE DAY HORNS、
さらにCHABOを呼び込む。
これはまさしく「NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS plus 仲井戸“CHABO”麗市」だ。
CHABOはステージ向かって左のマイクスタンド、伸ちゃんは右のマイクスタンドにスタンバイ。
そしてステージ中央には、まっすぐにそびえ立つマイクスタンド。
そのセッティングは、間違いなく“あの人”のもの。いよいよ登場してくるのか?
そんな中、始まったのは「FREE TIME」。Funkyな演奏に身体を揺らしつつも、心が騒いでいる。
「Yeah~!!」と伸ちゃんが叫び、聴き慣れたあのイントロを弾き出す。
そして派手なHornが加わると、そう!あの曲「JUMP」の始まりだ。
CHABOが「オレと伸ちゃんの古い友達をオレから紹介させてくれ、忌野清志郎!」と叫ぶと、
執事のシャブちゃんに付き添われ、緑色のマントを羽織った清志郎が登場。
悲鳴にも似た歓声が巻き起こる中、思わずステージ前に駆け寄る。
ステージ上の清志郎はテディベア柄のコンポラスーツを着て、メイクをびしっとキメて、
あの頃と変わらない様子で唄いまくりシャウトしまくっている。
いつも出てくる巨大なゴム風船が、あいかわらず目障りで邪魔だ。
「今日はオレのコンサートにこんなに集まってくれてどうもありがとう」と言う清志郎を、
嬉しそうに眺める伸ちゃん。CHABOは清志郎のアタマに、お得意のチョップを連発。
清志郎はひょうひょうとした感じで、デジカメで写真をとりまくっている。
清志郎の「日本のユーメーなR・O・C・K」という紹介で、CHABOが「雨あがりの夜空に」のイントロを弾き出す。
清志郎を中心に、CHABO、伸ちゃん、コーちゃん、そしてNICE MIDDLE、NEW BLUE DAY HORNS。
夢のような光景が、今まさにステージ上で繰り広げられているのだ。
あっという間に曲はエンディングを迎えて、「愛してま~す」と言い残して清志郎は退場。
ステージ前のお客さんも係員に指示に従って、いったん席に戻る。
2回目のアンコール、ステージに戻ってきた伸ちゃんは開口一番、
「言っておきますけど、僕の20周年記念コンサートです」と一言。
そして再び清志郎を呼び込む。清志郎は「ちょっと喋ってもいいですか?」と話し出す。
「なんと27年間も付き合ってんだ。自分の20周年とか30周年なんかよりも、ぜんぜん感無量な感じで。
ひとり夜中にグッときちゃったんだけど。寝不足だから今日は早く帰りたいと思います」と照れながら話し、
これだけは言っておきたいと「三宅伸治、ゴキゲンなヤツだぜ!」と締めくくる。
「ボスです。僕のボスです。待ってました。みんな待ってました」と、嬉しそうに応える伸ちゃん。
清志郎はテナーウクレレをつまびき、「約束」を唄う。もちろん伸ちゃんもいっしょに唄う。
伸ちゃんの20周年、清志郎が出るとすっかり持ってかれちゃうんじゃないか?って思ってたけど、
そんなこと気にするような関係じゃないんだよね。ふたりの絆は20周年には欠かせないものなんだ。
「それじゃぁ最後、みんなでやります」という伸ちゃんの呼びかけに応えて、出演者全員がステージに登場。
41人がステージに揃うと、さすがに圧巻。。。みんな黒のツアーTシャツを着ている。
清志郎はステージ中央に立ち、その両隣には伸ちゃんとCHABO。
全員でかわるがわるにヴォーカルをとり、「何にもなかった日」。
「サイコーです。幸せです。もう一曲やろう!」という伸ちゃんの声を合図に「たたえる歌」が始まる。
それと同時に再びステージ前に駆け寄り、ステージかぶりつきでみんな大騒ぎ。
ステージ上も客席も、そこに居る人みんなが笑顔で大団円を迎えた。
カーテンコールでは「キング・タイガー」が流れる中、みんな揃って深々とお辞儀。
最後に伸ちゃんはひとり残って、長い間アタマを下げる。
顔をあげたその瞳は、ちょっと潤んでいたような気がした。
こうして3時間半にも及ぶライブは、21時50分に終了。
もちろん清志郎の登場、CHABOとの共演というのが嬉しかったんだけど、
そんな素晴らしい絆の中で大好きな音楽をやっている伸ちゃんが、とても幸せそうに見えた。
とっても充実した20年間、それを飾るのにふさわしいホットなライブだった。
会場を出たのは既に22時近く、けっこう遅くなっちゃったけど駅前の「天天米線」に寄る。
ここは初めて入ったけど、立ち呑みでなかなかの雰囲気。
ホッピーと串焼きを注文して満喫したけど、3,380円はけっこう高くついたかな?
22時50分にはおひらきにして帰宅。
第一部
Opening:BACKしよう [MOJO CLUB]
M01. 月がかっこいい [with BLACK BOTTOM BRASS BAND]
M02. ギター・マン [with 山田武郎(THEイナズマ戦隊)、高木克]
M03. 風の行き先 [with アナム&マキ、高木克]
M04. 雨の降る日には [with 友部正人]
M05. 一本道 [with 友部正人]
M06. イソブラボー [with 中ノ森BAND]
M07. HAPPY DAYS [with 大西ユカリ]
M08. それから [with 大西ユカリ、木村充揮]
M09. びんぼうワルツ [with 木村充揮]
第二部
M01. ブギ・ナイト [MOJO CLUB]
M02. ポスターカラー [竹中直人、藤原ヒロシ]
M03. LOVE SONG [竹中直人、藤原ヒロシ]
M04. 君が降りてきた夏
M05. IKO IKO [with 石田長生]
M06. So-So [with Leyona、石田長生]
M07. 淋しい人 [with GO!GO!7188]
M08. WALKIN' BY MYSELF [with 仲井戸麗市]
M09. 一日 [with 仲井戸麗市]
M10. Forever Young [with NICE MIDDLE]
M11. シュー [with NICE MIDDLE]
Encore1
EN1. FREE TIME [with 仲井戸麗市、NICE MIDDLE]
EN2. JUMP [忌野清志郎、NICE MIDDLE]
EN3. 雨あがりの夜空に [忌野清志郎、NICE MIDDLE]
Encore2
EN4. 約束 [忌野清志郎]
EN5. 何にもなかった日 [全員]
EN6. たたえる歌 [全員]
Ending:キング・タイガー
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