仲井戸麗市「Monthly CHABO vol.12 「南青山夜会」」 南青山 MANDALA
朝帰りということもあり、午前中はずっと寝て過ごす。
それでも今日は仲井戸麗市の「Monthly CHABO vol.12」があるので、夕方から出かける。
一年間続いたこのシリーズライブも、今日でおしまい・・・。ちょっと寂しい気分。
でも今日のゲストは梅津さんということで、どんな曲が演奏されるのかとても楽しみ。
渋谷から銀座線に乗り換えて、外苑前駅に着いたのは16時10分過ぎ。
通い慣れたこの駅も、今日でひとまずお別れなんだな。
名残を惜しむかのように、しばらくあたりをブラブラしたあと会場へ。
予定どおり16時に開場。今日の整理番号は68番。
番号がけっこう後だったので、入口近くのカウンター前、一段高いフロアの椅子に座る。
ステージにはギターアンプとキーボード、そしてサックスやクラリネットなどが並んでいる。
予定より少し遅れて、18時10分過ぎ開演。
ピアノとサックスが奏でるSEをバックに、アロハを羽織ったCHABOが登場。
まずはひとりギターをつま弾き、6月しか唄わないという「ねぇ HISAKO」を唄う。
「本日をもちまして千秋楽」ということで、これまでの内容をひととおり振り返る。
そして「盛大な拍手で迎えると図に乗るタイプなので、そこそこの拍手でお迎えください」と言い、
CHABOが梅津さんを呼び込む。もちろん、お客さんは盛大な拍手で迎える。
CHABOはスライドギターをキメながら「You Gotta Move」、そして「Everyday I Have The Blues」。
これは前回のアンコールで演奏された曲順、いきなりアンコールのような盛り上がり。
曲の途中からたつのすけが加わり、ホンキートンクなピアノを弾きまくる。
それからこのシリーズの課題曲「BLUE MOON」で、超絶的なユニゾンのバトル。
続いて、このシリーズで生まれた曲「ねぇ神様」を、レゲエタッチで演奏。
「今年、還暦を迎えます」と再度梅津さんを紹介して、Beatlesの「Honey Pie」。
イントロのSEを真似てみせて、「『White Album』聴いてよ~」と言うCHABO。
「梅津ってさぁ~、家に持って帰りたいと思わない?」というCHABOの発言に、場内爆笑。
もう一曲Beatlesのカバーで、2月にフライングキッズの浜崎貴司と演ったという「All My Loving」。
それから、Curtis Mayfieldのカバーで「Um, Um, Um, Um, Um, Um」。
誰が唄っている何という曲かは知らなかったけど、どっかで聴いたことのあるメロディーだ。
続いて、The Poguesの曲で「Fiesta」。アイリッシュな雰囲気がなんともぴったりハマってる。
梅津さんのコサックダンスも飛び出し、楽しい雰囲気のまま演奏は続いていく。
Kinksの「Alcohol」を哀感たっぷりに演奏したあと、ポエトリーリーディングのコーナーへ。
ポエトリーリーディングは、梅津さんのサックスをバックに「慕情」「はぐれた遠い子供達へ」でスタート。
梅津さんのピアノで「ヒッチハイク」、たつのすけの流れるようなキーボードをバックに「HUSTLE」、
そして幻想的な照明をバックに長編の「64年型タイプライター」。
ひとつひとつ趣向を凝らして、CHABOの言葉の世界が繰り広げられていく。
長いのが続いたからと、短い詩を立て続けにふたつ「ウー・ラ・ラ・ラ」「不動産屋」。
梅津さんが吹く「りんごの唄」をバックに「りんご」。なんだかとっても懐かしい感じがした。
ファンの人にもらったというナイジェリアのアサという女のコの唄から「Al-Aqabah」。
そしてリズムマシーンがミディアムなテンポを刻むと、CHABOは「ハイウェイのお月様」を唄い出す。
言わずと知れたRCサクセションのナンバー。梅津さんのサックスが胸に染みる。
「今回最終回だから・・・」ということで特別に、梅津さんのヴォーカルで「Vietnamese Gospel」。
特にコメントはなかったけれど、明らかにあの人のために唄われていた。サックスが泣いていた。。。
「土曜の夜だぜ」とCHABOは叫び、リズムマシーンをバックに「Dancing in the street」。
ノリノリのCHABOは、久しぶりの客席乱入。梅津さんも負けずと乱入していく。
そしてCHABOは、「梅雨なのにみんなと汗かいてキモちE~」と言って「キモちE」。
まるであの時を彷彿させるように、梅津さんのサックスがうねりまくる。
みんな拳を突き上げて、それに応える。立ち上がって踊る人もチラホラ。
最後はてぬぐいを頭に巻いてライトをつけた鈴木マチャミさんが、演奏を止めに入る演出で終了。
そして「Southbound Train」「I Can't Get Over You」と、前回のライブで演奏された曲が続く。
これらは清志郎に捧げられた曲たち・・・。
CHABOと梅津さん、ふたりの気持ちが痛いほどこちらに伝わってくる。
「この歌、しばらく控えようかなと思ったんだけど。なんだか強がってるような気がして・・・。
でも、やっぱり唄うことにしたんだ。歌ぐらいポジティブでいいんじゃないかと思って」とCHABOは言い、
最後に「ガルシアの風」を唄う。ポエトリーリーディングから始まって、
たつのすけのアコーディオンと梅津さんのサックスをバックに切々と唄いあげる。
梅津さんは客席を通って楽屋へ戻り、最後はたつのすけとともに楽屋前で演奏。
かすかに聴こえてくるサックスとアコーディオンをバックに、演奏はフィナーレを迎える。
アンコール、ひと足先に登場したCHABOは「最後にコヤツとやれて嬉しかったです」と梅津さんを呼び込む。
大きな拍手で迎えられた梅津さんは、10月15日の還暦記念コンサートの告知。
たつのすけも加わり、梅津さんとのライブではお馴染みとなった「働き蜂」。
アップテンポなリズムの中、ギターとクラリネットとの凄まじいほどのユニゾンプレイ。
フリーキーなギターとサックスのインプロヴィゼーションから、「いい事ばかりはありゃしない」。
CHABOの唄とギター、梅津さんのサックス、そして中央にはあの人の影が。。。
CHABOは「初期のRCサクセションを演る」と言って、「国立市中区3-1(返事をおくれよ)」。
この曲をあえて選んだというのが、なんとも言えないCHABOの想いを感じる。
「ちゃんとしたヴォーカリストじゃないくせに、そんな歌うたうのちょっとおこがましいんだけど、
梅津くんがいるので挑戦させてもらいます」とCHABOは言い、たつのすけのピアノから「スローバラード」。
一生懸命唄うCHABO、そして梅津さんのむせび泣くようなサックス・・・。
清志郎の魂は、間違いなくこの場にいるような、そんな気がした。
いつまでも鳴り止まない拍手、ステージ後方でそっと涙をぬぐう梅津さんが印象的だった。
そして、前回のライブでも演奏された「After The Storm」。
「一年間、お世話になりました」と、CHABOはお店のスタッフを紹介。
最後は、3月のPIT INNでのライブで生まれたというふたりの共作「祈り」という曲で終了。
「世界中にいい事がありますように」とCHABOは言い、SE「What a Wonderful World」が流れ、
お客さんはスタンディングオベーション。優しい空気が、フロア中に満ち溢れていた。
Graham Nashのオリジナル「Southbound Train」が流れて、本日のライブは終了。
時間は、21時30分。シリーズ最後にふさわしい、素晴らしいライブだった。
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