今日はお休み。昨日遅くまで飲み過ぎたので、昼間は家でのんびりと過ごす。
夜になってShibuya O-EASTへ、「Roll Over 60 ~遠藤ミチロウ生誕祭~」を観に行く。
今日でミチロウ60歳“還暦”なんだと・・・ いやぁ~なんとも感慨深いものがある。
それでも変わらずエキサイティングなライブを精力的に行っている姿勢はまさにPunk。
今日のライブは現在ミチロウが組んでいるユニット“M.J.Q”“TOUCH ME”“NOTALIN'S”、
そして本日限りのユニット“THE STALINISM”が出演する。当然、ミチロウは出突っ張り。
60歳“還暦”にしてそのバイタリティとパワー、なんともアタマの下がる思いである。
O-EASTに行くのは、なんだかとっても久しぶり。小雨の降る中、18時45分ごろ会場入り。
チケットはSOLDOUTなのでフロアは混んでいたけれど、人と人の間をすり抜けて前へ行き、
ステージ向かって左側の前から2列目ぐらいに陣取る。
超満員のフロアだけど、バリバリのPunksはあまり見あたらない。
それでも老若男女が入り乱れ、ミチロウらしい客層と言えるかもしれない。
予定どおり19時ちょうどに開演。まずは“M.J.Q”の演奏。
“The Doors”の「The End」をバックに、Drums:クハラカズユキ(The Birthday)、Guitar:山本久土、
そしてVocal&AcousticGuitar:遠藤ミチロウが“M.J.Q”のTシャツを着てステージに登場。
クハラの叩き出すHeavyなビートに乗せて、ドロドロと情念たっぷりの「虫」が始まる。
“M.J.Q”を観るのは二回目。アコースティックセットでやっているとは、とても思えない迫力。
セットリストは“THEつきSTALIN”から“THEなしSTALIN”、“VIDEO-STALIN”に“M.J.Q”、
ソロ曲に至るまでまんべんなく演奏。まったく文句のつけようがない内容だった。
気がつくと40分近く演奏していたけど、異常なほど短く感じた。
【M.J.Q:セットリスト】
M01. 虫
M02. 自滅
M03. 猟奇ハンター
M04. 負け犬
M05. Sha. La. La.
M06. 音泉ファック!
M07. 先天性労働者
セットチェンジの間には、自主製作レーベル“いぬん堂”社長のDJタイム。
さすがにツボを押さえた選曲で、ミチロウ関連はもちろん、“THE WILLARD”“THE RABBITS”“肉弾”
“一風堂”“LIZARD”“THE ROOSTERS”“JACKS”など、そのテの音楽が好きな人間には感涙ものの選曲。
セットチェンジの時間も各10分~15分で、とってもスムーズな進行で良かった。
19時53分ごろから、“TOUCH ME”の演奏が始まる。
Drums:中村達也とVocal&AcousticGuitar:遠藤ミチロウのデュオ、個人的には初めて観る。
“The Doors”の「Touch Me」をバックにステージに登場、一曲目は「オデッセイ・2010・SEX」。
2010年の今になって、この曲がナマで聴けるとは思わなかったなぁ~。
革のジャンプスーツに身を包んだモヒカン頭の達也、パワフルなドラムはあいかわらず。
このユニットも、とても二人で演っているとは思えないほどのド迫力。
「下水道のペテン師」「コルホーズの玉ネギ畑」など、ちょっと独特な選曲で約30分の演奏は終了。
【TOUCH ME:セットリスト】
M01. オデッセイ・2010・SEX
M02. 下水道のペテン師
M03. 限りある限り
M04. 血は立ったまま眠っている
M05. コルホーズの玉ネギ畑
M06. 午前0時
M07. Break on Through
セットチェンジをはさんで、20時38分ごろから“NOTALIN’S”のステージ。
メンバーは、Drums:石塚俊明(頭脳警察)、Cello:坂本弘道、Vocal&AcousticGuitar:遠藤ミチロウ。
このユニットも初めて観る。頭脳警察のトシがドラムを叩いてるのって、ちょっと珍しいかも。
こちらも、“The Doors”の「Alabama Song」をバックにステージに登場。
Heavyでドロドロとした曲を演奏するのがコンセプトなのか、重苦しいナンバーが続けて演奏される。
使い込んだチェロを荒々しく弾く坂本弘道が印象的。チェロをあんなふうに弾くのを観るのは初めてだ。
エフェクトをかけたチェロにグラインダーをあてて独特な音を出し、しまいには天高く火花を飛び散らせる。
アングラでアバンギャルド・・・ これもミチロウのひとつの顔。そんなところが好きなんだ。
情念に満ち溢れた40分ほどのステージ、とても密度の濃い時間であった。
【NOTALIN'S:セットリスト】
M01. 1999
M02. マリアンヌ
M03. カノン
M04. 父よ、あなたは偉かった
そして21時35分過ぎから、本日のトリ“THE STALINISM”のステージ。
まずはDrums:中村達也、Drums:クハラカズユキ、Bass:KenKen(RIZE)、
Guitar:山本久土がスタンバイ、そしてVocal:遠藤ミチロウが登場してトラメガでサイレンを響かせる。
蝶のメイクの達也と乾純メイクのクハラ、往年の“THE STALIN”そのままじゃないか・・・。
ビリビリに破れた“S↑”マークのTシャツを着て、バリバリにメイクを決めたミチロウもカッコいい。
オープニングは「ワルシャワの幻想」、ウーンもうこれしかないっ!
ステージ前は押しくらまんじゅうで大騒ぎ、ミチロウは爆竹に火をつけてフロアに投げ込む。
2階のバルコニーで高みの見物を決めていたヤツらの前で爆竹が炸裂、なんだか壮快な気分。
セットリストはもちろん“THE STALIN”ナンバーのオンパレード、ここぞとばかりに暴れまくる。
「ロマンチスト」「天プラ」「アザラシ」とハードナンバーを続けて演ったかと思えば、
「溺愛」でドロドロとした情念の世界を見せつける。これぞ“THE STALIN”の醍醐味。
その後も「365」「バキューム」「アーチスト」「解剖室」「STOP JAP」と、
MCはまったく無しでひたすら曲が繰り出されていく。この突き放し感も“THE STALIN”らしい。
だけど最後はしっかりとメンバー紹介。このあたりが最新型の“THE STALIN”ということか。
ラストは「仰げば尊し」。この曲のパブリックイメージがそうさせるのか、
それとも“THE STALIN”と遠藤ミチロウを語るうえで欠かせない曲だからなのか、
なんとも言えない“やり切った感”がこの曲にはある。
万感の思いを胸に、“THE STALINISM”の演奏は40分ほどで終了。
アンコール、上半身ハダカになったミチロウがひとりでステージに。
ミチロウは、来年1月に“THE STALIN Z”でライブをやると発表。
“Z”は、“ZOMBIE”の“Z”なのだそうだ。
10年前に「21世紀最初で最後」と言っていた“THE STALIN”、
ゾンビになって何度も何度もよみがえる・・・ なんだかミチロウらしくてイイ。
最後は弾き語りで「天国の扉」。スポットライトが照らす中、ミチロウの慟哭がこだます。
フロアに「カノン」が流れ出し、22時半ごろ「遠藤ミチロウ生誕祭」はすべて終了。
インターバルはあったものの、3時間半を唄いまくったミチロウはやっぱりスゴイ。
還暦になっても「ニューじじい」は、いつまでも唄い続けるのであろう。
【THE STALINISM:セットリスト】
M01. ワルシャワの幻想
M02. ロマンチスト
M03. 天プラ
M04. アザラシ
M05. 溺愛
M06. 365
M07. バキューム
M08. アーチスト
M09. 解剖室
M10. STOP JAP
M11. 仰げば尊し
アンコール
EN1. 天国の扉[遠藤ミチロウ]
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