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2010年12月15日 (水)

SAM MOORE「LIVE」青山Blue Note Tokyo

今日は青山Blue Note Tokyoへ、SAM MOOREのライブを観に行く。
2nd Showなので21時30分開演なのだけど、仕事が早く終わったので19時前に会場へ。
Blue Note Tokyoに来るのは、なんだかとっても久しぶり。
入口にはドアマンが居たりして、ちょっとだけゴージャスな気分になる。
フロントで訊いてみると、2nd Showの受付は20時からとのこと。
以前は15時からだったのにな・・・と思いつつ、悩んだ挙句ひとまず夕飯にする。
クリスマス気分の青山の街をしばらくうろつき、エイベックスビル地下の「金華飯店」で中華。
なんだかちょっと寂れた雰囲気なので大丈夫かと思ったけど、味はけっこう良かったかな。
20時を15分ほど過ぎたころ、再び会場へ行ってチェックイン。
整理番号は40番。うーん、ちょっと遅くなっちゃったかな。。。
開場時間までしばらく時間をつぶしたあと、21時過ぎにようやく会場入り。
既にけっこう席が埋まっていたけど、ステージ向かって左端のテーブル前から5列目に座れた。

予定より少し遅れて、21時35分過ぎに演奏が始まる。
ステージには、Drums:Tony Lewis、Bass:Ivan Bodley、Guitar:Mark Newman、
Keyboards:James Dower、Percussion:Omar Martinez、Trumpet:Larry Etkin、Sax:Crispin Cioe、
Sax:Kiyoshi Ohno、Trombone:Yoshiaki Hashimoto がずらりと並んで壮観。
まずはバンドだけで、「PETER GUNN」などのインストを2曲演奏。
そしてVocalのCallaway、Naomi Margolin、Tabitha Gail Fairが加わって、
ソウルフルなナンバーを聴かせる。肝心のSam Mooreはまだ出てこないのか・・・
ジラしにジラされたあと、「HOLD ON, I'M COMING」のイントロに乗っていよいよSamが登場。
途端にフロアは大爆発して、スタンディングで御大の登場を歓迎する。
派手な刺繍の入った薄い水色のジャケットに、これまた派手なパープルのTシャツ。
とても75歳には思えないほど、ダンディーでカッコよくてパワフルだ。

選曲はノリのいいFunkナンバーもあれば、ソウルフルに唄いあげるスローバラードもありで、
リズム&ブルースそして音楽の楽しみをダイナミックにグッと濃縮したような演奏。
ピックガードに目が描かれたベースを持ったIvan Bodleyがバンマスらしく、
曲のエンディングでおおげさに合図をするのがなんだかおかしい。
IvanとSamとのからみも息がぴったりで、長身のIvanと背の低いSamとのコントラストがおもしろい。
Tony Lewisのドラムはとにかくパワフルで、ドラムソロは完全に力づくって感じでスゴい。
SamはVocalの女性3人とちょっとした寸劇のようなやり取りもこなし、
お茶目だけれどまだまだお盛んな雰囲気を漂わせているところがまさに“ダイナマイト”。

ライブ終盤になるにつれて、「KNOCK ON WOOD」「WHEN SOMETHING IS WRONG WITH MY BABY」
「I THANK YOU」といったお馴染みのナンバーが繰り広げられていく。
「I THANK YOU」を聴くと、どうしても思い出してしまうのが清志郎との共演。
サビを「アリガットウー!」と唄う清志郎の声が、Samの唄声にオーバーラップしてくる。
そしていよいよあのゴキゲンなギターのイントロ、「SOUL MAN」が始まる。
この頃にはお客さんは総立ち、身体を激しく揺らしながら手拍子でリズムをとっている。
「家に帰りたいか? それともオールナイトで踊りたいか?」というSamの煽りをはさんで、
“Sly & The Family Stone”の「DANCE TO THE MUSIC」。
各メンバーのソロまわしと、ソウルならではのしつこいパフォーマンス。
いいぞー!いいぞー! これぞまさにゴキゲンなソウルだ。魂の解放だー。
ここでSamの奥さんのJoyce Mooreがステージに登場し、「Sam Moore, Some More?」を繰り返す。
そして「HIGHER AND HIGHER」でさらに盛大に盛り上がり、SamをはじめとするVocal陣は退場。

ところがJoyce Mooreはステージに残ったまま、Vocal陣を再びステージに呼び戻す。
Joyceが「昨日この会場に来ていた清志郎ファミリーに捧げます」というような話をしたあと、
SamがBilly Prestonの名曲「YOU'RE SO BEAUTIFUL」を唄いはじめる。
これには正直、まいった・・・。
清志郎が憧れてカバン持ちまでやったというSam Moore、
2010年の暮れが押し迫った時期、そのSam Mooreのライブを楽しんでいる私達。
なのに、清志郎はもうココにはいない・・・。
いや、ひょっとしてあのときのように、客席から照れくさそうな顔をして現れるんじゃないか?
いろいろな思いが交錯して、何とも言えない気持ちになってしまった。
唄い終わってステージを降りるSam、ちょっと遠いけど頑張って手をさし伸ばしたら、
満面の笑顔で微笑んでしっかりと手を握り返してくれた。
その手はでっかくてプニョプニョとした感じだったけど、とっても温かかった。
清志郎のソウルが清志郎憧れのSamのソウルとなって、舞いおりてきた素敵な夜だった。
時計はちょうど23時をさしたところであった。

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