THE STALIN Z 「「ロマンチスト THE STALIN・遠藤ミチロウ Tribute Album」 発売記念EVENT 「吐き気がするほどロマンチックだぜ!!」」 Shibuya O-EAST
今日はShibuya O-EASTへ、「「ロマンチスト THE STALIN・遠藤ミチロウ Tribute Album」
発売記念EVENT 「吐き気がするほどロマンチックだぜ!!」」を観に行く。
仕事を17時半過ぎに切り上げて、いったん家に戻って着替えてから渋谷へ。
既に開演時間19時は過ぎていたけれども、なんとか19時20分ごろ会場入り。
チケットはSOLDOUTということで、フロアはお客さんでぎっしり。
フロア後方PA横のカメラ位置に、スペースを見つけて陣取る。
ステージでは、“黒猫チェルシー”が演奏を繰り広げている。
ドラム、ベース、ギター、ヴォーカルというオーソドックスな編成。
まだかなり若いバンドだけど、けっこうドロドロとした音づくり。
“THE STALIN”のカバー「負け犬」を演奏したり、今日のイベントへの意気込みが感じられた。
激しいフィードバックの音を響かせ、19時40分過ぎに演奏終了。
セットチェンジの間にドリンクを交換して、ステージ前へと移動。
ステージ向かって左前にスペースが空いていたので、そこで観ることにする。
19時55分過ぎから、二番手の“MERRY”の演奏が始まる。
ドラム、ベース、ギター×2、ヴォーカルという編成。
ステージ中央には、中学校とかで使っているスチール製の机が置かれ、
ヴォーカルはそれに足をかけたり上に立ったりして唄う。
ジャンルとしてはヴィジュアル系になるのか? フロアの女子が一気にスパーク。
曲に合わせたお揃いのムーヴでノリまくる様子が、なんとも言えずおもしろかった。
ミチロウの「オデッセイ・1985・Sex」のカバーも、演奏してましたな。
けっこう長時間の演奏で、20時40分ごろ終了。
セットチェンジの間、ドサクサ紛れにステージ最前列のガードフェンスをゲット。
ステージ後方の壁には、「S↑」マークのフラッグが掲げられる。
その途端に沸き起こる「STALIN」コール、演奏開始前から異様な熱気だ。
そして20時55分ごろから、いよいよ“THE STALIN Z”の演奏が始まる。
戸川 純が唄う「カノン」が流れる中、ステージにミチロウがひとり登場。
「今日始まる前に、つらい報告しなきゃいけません。STALINのギターだったTAMが先日亡くなりました。
TAMがいなければ、STALINはありませんでした。TAMのためにみんな楽しんでください」と話す。
先日からTwitterでその情報は流れていたものの、どこまで本当なのかわからなかったのだけれど、
こうしてミチロウの口から聞いてしまうと、残念ながら本当なんだなと実感。
ミチロウの「黙祷!」の言葉とともに静まり返るフロア・・・ それを切り裂くように鳴りだすサイレン。
駆け込むようにDrums:中村達也、Bass:KenKen、Guitar:百々がステージに登場。
達也のドラムが重いビートを叩き出すと、「メシ喰わせろ!」が始まる。
ミチロウはスモークガスを噴射し、爆竹に火をつけて投げつける。
この混沌とした感じが“THE STALIN”そのもの。まさに「お前らの貧しさに乾杯」という感じ。
それから、「猟奇ハンター」「365」「天プラ」「バキューム」とハードなナンバーが続いたあと「アーチスト」。
ハードな曲ももちろんイイけど、こういうミディアムテンポのナンバーにこそ“THE STALIN”の真価がある。
KenKenのBassと百々のGuitarは、こういう曲にとってもあってるな。
演奏は、「水銀」「下水道のペテン師」「先天性労働者」「GO GO スターリン」「アザラシ」へと続く。
「GO GO スターリン」は、ライブで演るのは「GO GO スターリンTOUR」以来ということでかなりレア。
次の「溺愛」では、ミチロウは着ていた“S↑”マークTシャツを破って上半身裸に。
贅肉ひとつ無いとぎすまされた肉体、とても還暦を迎えた人間の肉体じゃない。
「ロマンチスト」に続いて「撲殺」が始まると、ステージ前にいたカメラマンが一斉に避難し、
ステージ上のモニターにはあわただしくビニールシートがかぶせられる。
「これはもしや?」と思っていたら、案の定“豚のアタマ”登場。
ミチロウは青いポリバケツから臓物を取り出し、フロアに向かって投げつける。
お客さんも負けじと臓物をステージに投げ返し、あたりを飛び交う臓物・・・臓物・・・。
でもそこに悪意や憎悪はなく、みんな笑顔というのが、現在の“THE STALIN”ということなのかな。
「STOP JAP」「STOP GIRL」「爆裂(バースト)ヘッド」「解剖室」と続いたあと、メンバー紹介。
ミチロウが「ベース:KENKEN、若い20代! ギター:百々、30代! ドラムス:中村達也、40代!」と言うと、
達也が「ヴォーカル、ミスター、ミスター、ミスター、ミスター、ミチロウ!」と紹介。
ミチロウはすかさず「60歳!」と叫ぶ。こうしてみると、すごいメンバー構成だな。
そして最後の曲「虫」が始まる。ミチロウは抱えた菊の花をムシャムシャと食べ、フロアへ投げ込む。
ドロドロ、ドロドロ、ドロドロ、ドロドロ・・・ “THE STALIN”の情念の世界が、じわじわと広がっていく。
ミチロウは「ありがとうー」と言い残して、ひとまずステージを去って行った。
アンコール、「STALIN」コールがフロアに響く中、再びメンバーがステージに登場。
「最後にTAMの曲を!」ということで「負け犬」。やっぱり“THE STALIN”は曲がイイ。
TAMが作った素晴らしいPunkナンバーは、これからもみんなに愛されていくのだろう。
そして最後は「仰げば尊し」。これで永遠の別れになるのか? それともまた次があるのか?
それはわからないけれども、「今こそ別れ目、いざさらば」というのが今の気持ちにピッタリ。
メンバーそれぞれにハグし合い、最後はミチロウと達也がふたり肩を組みながら退場。
これで終わりかと思いきや、ミチロウがひとりギターを抱えてステージに登場。
「最後に僕から一曲、TAMに捧げます」と言うと、「Mr.ボージャングル」を弾き語り。
ミチロウの絞り出すような声は、天国に行ってしまったTAMに届いたのであろうか?
ミチロウは何度も「ありがとう!」と言い、深々とお辞儀をしてステージを去って行った。
時間はちょうど22時30分。90分以上に及ぶライブ、大満足でした。
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コメント
詳細なレポートありがとうございます!
観に行けなかったウサも(少し)晴れました。
次の日、P-FUNKという振り幅がスゴイです(笑)
投稿: LA MOSCA | 2011年1月24日 (月) 20時52分
>LA MOSCAさん
コメントありがとうございます。
こちらでは初めてですね。
つたないレポートを読んでいただき、ありがとうございます。
この日のO-EASTは、あの頃に戻ったような
でもちょっと違うような・・・そんなひとときでした。
次回があることを期待して待ちましょう!
投稿: KANN | 2011年1月25日 (火) 08時06分