VA「MAVERICK KITCHEN VOL.3」恵比寿LIQUIDROOM
今日は恵比寿LIQUIDROOMへ、タワレコのイベント「MAVERICK KITCHEN VOL.3」を観に行く。
このイベントは毎年行われているそうだけれども、参加するのは今回が初めて。
今回は“THE MODS”、“ゲタカルビ”(元“アナーキー”)、遠藤ミチロウ(元“THE STALIN”)が
揃って出演するというから驚き・・・ 私の青春時代の三大パンク・バンドじゃないですか!
まぁ一緒に演奏するなんて期待できないだろうけど、過去のいろいろないきさつを考えると、
同じステージに立つというだけでこれはビッグサプライズとしか言いようがない。
出演順は当日1階ロビーに貼り出されるとの事だったので、ちょっと早目の14時40分ごろ会場入り。
1アーティスト30分の持ち時間で、トップバッターは遠藤ミチロウじゃないか!
その後“ゲタカルビ”と“THE MODS”がイイ塩梅で散りばめられていて、トリは“SA”。
なかなか考え抜かれた出演順という感じで、これはかなり楽しみ。
フロアに入るとそれほど混雑しておらず、なかなか快適に過ごせそう。
なんせ6時間以上に及ぶイベントだから、ペース配分を考えないとキツいからな。
ひとまずミチロウのステージに備えて、ステージ向かって左側の2列目ぐらいに位置取りする。
【タイムテーブル】
15:00 遠藤ミチロウ
15:50 LUCY & THE LIPSTIX
16:40 ゲタカルビ
17:30 JAPAN-狂撃-SPECIAL
18:20 OKAMOTO'S
19:10 THE MODS
20:00 毛皮のマリーズ
20:50 SA
予定どおり15時開演。総合司会ということで、“怒髪天”の増子直純がステージに登場。
いきなりのハイテンションで遠藤ミチロウを紹介。ステージにはミチロウが登場する。
アコースティックギター1本で唄い出すと、会場の空気がいっきにピリリと引き締まる。
ミチロウは福島県出身、今回の原発被害に対する思いが「念」として唄のあちこちに顔をのぞかせる。
「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」は、避難せずにまだ福島に居る母親に向けて。
「オレの原発、メルトダウン・・・」と唄い出す新曲は、この国の狂ったシステムに向けて。
「天国の扉」は、今回の震災で亡くなられた大勢の人々に向けて。
「仰げば尊し」は、卒業式を出来ずに入学式を迎えてしまった子供達に向けて。
30分という短い時間だったけれども、ミチロウの「念」がはっきりと感じられるすごいステージだった。
ステージ前のポジションを長時間キープし続けるのはさすがに疲れるので、
ステージ向かって左斜め前のスペースを基本位置にして行動することにした。
そして15時50分ごろから、“LUCY & THE LIPSTIX”のステージ。
火星からやってきた(笑)というこのバンド、SPACYな衣装と発光するアクセサリーがキッチュ。
サウンドはメロディアスでキャッチーな感じ、そこに宇宙的なアレンジが施されている。
決して嫌いなタイプじゃないけど、大好きって感じでもないかな・・・?
だけどお客さんから心ないヤジを浴びながらも、メゲずに演奏する姿は好感が持てた。
こちらもちょうど30分の演奏で予定どおり終了。
次は“ゲタカルビ”の登場。この時ばかりはと張り切って、ステージ正面のモッシュピットへ。
16時40分、演奏開始。今日は特別編成で、ドラム2台+ベース+ギター4本の大所帯だ。
だけどそんな中でも、圧倒的な存在感を誇るのはシゲル。
金髪のモヒカンをそびえ立たせ、ペットボトルの水をお客さんに吹きかけるパフォーマンス。
選曲は「ゲタカルビ」「アナーキー・イン・ザ・UK」「ホワイト・ライオット」「四月の海賊たち」など
お馴染みの曲から、ちょっとシブい感じのBluesまで幅広いラインナップ。
だけど最後は「東電にひとこと文句言わなくっちゃな」と、「東電 イズ バーニング」。
「なーにが原発安全だ? 国民だましてふざけんな」という辛口のシゲル節が炸裂。
なんだかちょっとだけスッキリした。予定の30分より若干長めのステージだった。
続いて17時30分から、“JAPAN-狂撃-SPECIAL”の演奏が始まる。
去年の正月に川崎で観て以来ということになるけど、いい意味でのバカさ加減は健在。
「なめんなよ!」を合言葉に、早いテンポのナンバーを次から次へと演奏していく。
ステージ前はダイブの嵐で、いわゆる最近のパンクってこういう感じなんだろうな。
こちらも予定の30分をわずかに超える演奏時間。前半はほぼ予定どおりの進行。
ここからイベントは後半戦。18時20分から“OKAMOTO'S”のステージ。
このバンドを観るのは二回目。あいかわらずのブレないカッコ良さ。
パラノイアックなドラムは過激にビートを刻み、ベースは平気な顔をして複雑なフレーズを奏でる。
ギターはひたすらハードな音を出し、ヴォーカルは独特のリズム感で腰をくねらせる。
うーん、兎にも角にも非の打ちどころのないカッコ良さ。音楽のツボを押さえている。
オリジナル曲に交えて、“THE ROOSTERS”の「恋をしようよ」をカバー。
スピード感あふれる演奏は、本家を凌駕する激しい勢いでフロアを席巻する。
こちらはほぼ予定どおり、30分の演奏。
そして、次はいよいよ“THE MODS”のステージ。
ステージ前は一気に人口密度が増し、あちこちからMODSコールが巻き起こる。
私もステージ正面のモッシュピットでスタンバイ。滅多にない“THE MODS”のイベント仕様に備える。
予定より少し遅れて、19時15分ごろメンバーがステージに姿を現す。
ドラムの周になってから初めて観る。森ヤンは久しぶりにビシッとリーゼントに決めている。
「LET'S GO GARAGE」「ご・め・ん・だ・ぜ」といった往年の名曲から始まり、
苣木と北里のヴォーカル曲もあり、キラーチューン「LOOSE GAME」「GANG ROCKER」もありの大サービス。
30分という時間は短すぎたけど、“THE MODS”の凄さを充分に印象づけるステージだった。
ここから予定より若干遅れ気味となり、20時過ぎから“毛皮のマリーズ”のステージ。
LEDが光り輝くドラムに、コケティッシュな女性ベース、それにギターという編成でまず一曲。
それからヴォーカルの志磨遼平が加わり、ゴキゲンなガレージロックが繰り広げられる。
ポップでラウドで、ひたすらRock'n'Rollしているガレージサウンド。
そして何よりもヴォーカルがRockっぽく、ちょっとヒステリックなステージングが素敵。
あっという間に30分の演奏は終了してしまった。
そして20時55分ごろから、本日のイベントのトリ“SA”のステージが始まる。
あいかわらずちょっと暑苦しいパフォーマンスと、シンガロングなPunkナンバー。
だけどストレートに思いをぶつけてくる様子は、まさにPunkなアティテュードに他ならない。
最前列の端っこというやや傍観者的なポジションにいた自分だったけど、
あまりの熱さに途中から思わずコブシを振り上げて呼応してしまっていた。
アンコールを含めて、45分ほどのステージ。
最後は“怒髪天”の増子直純、“ゲタカルビ”のシゲル、“毛皮のマリーズ”の志磨遼平、
“OKAMOTO'S”のオカモトショウが加わり、「雨あがりの夜空に」をセッション。
なんでも第1回目の「MAVERICK KITCHEN」が清志郎が旅立った直後に行われたそうで、
そのときDJがイベントの最後にこの曲を流したのだそうだ。
かなり荒っぽい「雨あがりの夜空に」だったけれども、こんな風に唄い継がれていくのは嬉しい。
それぞれの想いがひとつになって、雨あがりの恵比寿の夜空を駆け抜けていった。
21時50分、演奏はすべて終了。DJが「雨あがりの夜空に」を再び流して、イベントは終了。
約7時間というロングランなイベントだったけど、とても楽しく充実したひとときだった。
せっかく恵比寿に来たのだからと、行きつけの「呑兵衛」で飲んでいくことにした。
LIQUIDROOMで既にビールを2杯飲んでいたけれども、たくさん汗をかいたのでお酒がすすむ。
気がつくと24時近く・・・ 電車で帰るか悩んだ挙句、せっかくなので恵比寿の夜を満喫することに。
そして久しぶりにマッサージ屋を訪ねる。しっかりと凝りをもみほぐしてもらう。
シメに「天下一品」でこってりラーメンを食べて、タクシーに乗って帰宅。
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