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2011年6月18日 (土)

佐野元春「30周年アニバーサリーツアー・ファイナル 'All Flowers In Time' 東京」東京国際フォーラム

今日は東京国際フォーラムへ、佐野元春
「30周年アニバーサリーツアー・ファイナル 'All Flowers In Time' 東京」を観に行く。
佐野元春30周年記念ツアーのラストを飾るこのライブ、もともとは3月12日に行われるはずだったのだが、
東日本大震災の影響で延期となり、今週末にようやく振替公演が行われることになったのだ。
もともと30周年を祝して軽い気持ちで参戦を決めたのだが、まさかこんなことになるとは思わなかった。
開演時間18時の20分ほど前に会場に到着すると、会場前は大勢のお客さんで賑わっている。
みんな今日という日を心待ちにしていたんだろうな~。もちろん私も、気分はアゲアゲ。
今日の席は1階30列69番、ちょっと後の方だけどまずまずのポジション。
客席のところどころに空席が目立つ・・・ それが何を意味しているのか? なんだか心が痛む。

予定より遅れて18時05分をまわった頃、フランク永井の「有楽町で逢いましょう」が流れ出す。
ここは有楽町・・・うまいこと考えたもんだ。フルコーラス流れると、客席からは手拍子が沸き起こる。
それからちょっとしたラジオドラマのワンシーンのような音が流れ、さらにもう一曲SEが流れる。
開始から10分以上経過したころ、ようやく緞帳が開いてバンドメンバーが姿をあらわす。
Drums:古田たかし、Bass:井上富雄、Guitar:長田 進、Keyborads:Dr.kyOn、Sax:山本拓夫、
Trumpet:佐々木史郎、Percussion:大井“スパム”洋輔・・・ “The Hobo King Band”の面々。
Funkyなインストの「CHANGES」を演奏したあと、いよいよ佐野元春がステージに登場。
白いシャツに黒のベストとパンツ、赤いストラトを弾きながら“元春節”を聴かせる。
頭はすっかり白髪になってしまったけれど、30年前と変わらない元春がそこに居る。
「君をさがしている(朝が来るまで)」から「ハッピーマン」と懐かしい初期のナンバーが続いたけど、
アレンジが大きく変わってしまっているのがちょっと残念。。。
それでも「ガラスのジェネレーション」は、ほぼオリジナルアレンジで演ってくれた。
「つまらない大人にはなりたくない」・・・ あの頃の自分が現在の自分に問いかけている。

「TONIGHT」に続いて、アルバム「VISITORS」のナンバーをいくつか。
いまにして思うと、日本のRAPの元祖は佐野元春ってことになるんだよな。
だけど当時の私は、RAPを唄い始めた元春をあまり好きにはなれなかった。
こうして改めて聴いてみるとギターの感じとかがカッコいいとは思うけど、
佐野元春にRockを求めていた私はここで離れてしまったのであった。
・・・などと想いを馳せているうちに、ライブは中盤へと突入していく。
途中からGuitar:佐橋佳幸が加わってより一層重厚になったサウンド、
いわゆるひとつのバンドの完成形がちらほらとかいま見える。
その極みとも言えるのが、終盤近くに演奏された「ROCK & ROLL NIGHT」。
ピンスポットを浴びて唄う元春のシルエットは、なんだか神がかった存在に見える。
そして始まる「約束の橋」。これまで生きてきた自分とこれから生きていく自分へのメッセージ。
「いままでの君は間違いじゃない」・・・ その言葉に勇気づけられ、熱いものがこみ上げてくる。

全体的にMCは少なめだったけれど、とある曲の前にその曲を作ったときのエピソードを語る。
「サビの部分を作るのに半年以上かかってしまい、セカンドアルバムに収録出来なかった」というこの曲、
「この曲を発見してくれたみんなの前で唄えることがすごく幸せです」と言って始まったのは「SOMEDAY」。
「だからもう一度あきらめないで、まごころがつかめるその時まで」
この歌詞を心の中で何度も何度も繰り返し唄っていたあの頃・・・
あの頃思っていた「SOMEDAY」は、私のもとにやってきたのだろうか?
なんて感慨に浸る間もなく、いよいよラストの曲「悲しきRADIO」に突入。
“懐かしい”なんて一言では片付けられない素敵な瞬間が、いまここを駆け抜けて行った。
アンコールは、佐野元春のデビュー曲「アンジェリーナ」一曲のみ。
曲が終わったあと、ツアースタッフひとりひとりを紹介。そして、感謝のメッセージを読み上げる。
「音楽なんてなくったって生きていけるけど、音楽があったおかげでこんなにも見える景色が違いました」
それは元春の言葉でもあり、元春の音楽を聴いて育った私たちの言葉でもあった。
最後に元春は、スタンドマイクを客席に向けてステージを去って行った。
こうして21時10分、3時間に及ぶライブは幕を閉じた。

【セットリスト】
M01. CHANGES
M02. 君をさがしている(朝が来るまで)
M03. ハッピーマン
M04. ガラスのジェネレーション
M05. TONIGHT
M06. カム・シャイニング
M07. COMPLICATION SHAKEDOWN
M08. 99ブルース
M09. 欲望
M10. ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
M11. ジュジュ
M12. 月と専制君主
M13. レインガール
M14. SPIDER CODE
M15. ヤングブラッズ
M16. 観覧車の夜
M17. 君を連れてゆく
M18. ROCK & ROLL NIGHT
M19. 約束の橋
M20. ヤング・フォーエバー
M21. ニュー・エイジ
M22. 新しい航海
M23. SOMEDAY
M24. 悲しきRADIO

アンコール
EN1. アンジェリーナ

せっかくの土曜日なので有楽町で飲んでいこうと思ったけど、どこも混んでいるので断念。
とりあえず下高井戸まで戻って、「紅とん」で飲むことにした。
学生らしき集団が大騒ぎしていてうるさかったけど、それはそれとして満喫できた。
学生ってあんなもんだよな・・・みんな集まれば怖いものナイっていう感じ。
自分も昔はそうだったと思う。若気の至りというか、なんと言うか。。。
そんなことを思いつつ、24時過ぎにはおひらきにして電車で帰宅。

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コメント

13日の分、日曜の方に行ってきました。
仕事の都合(美容室なので)16時からの開始はかなり大変でしたが、5〜7分遅れでいくことができました。
私はビジターズも好きだったので、ズート元春ファンです。私自身は東京にいますが、実家が被災して弟が行方不明のまま。そのタイミングで代替公演をしてくれたので、ずっとうるうるしながら、たっておりました。
日曜日も、同じ内容でしたよ。
この次何をしてくれるか、楽しみです。

投稿: yaa | 2011年6月23日 (木) 19時18分

>yaaさん

最終日に行かれたのですね。

開演に間に合わなかったのは残念でしたね。
それでも素晴らしいステージだったので、堪能されたと思いますが・・・。

今回のライブは、いろいろな思いでご覧になったのでしょう。

音楽がなにかを解決してくれるとは思いませんけど、
音楽が心のささえになってくれることは多々あると思います。

いろいろあると思いますが、音楽とともに歩んでいきましょう。

投稿: KANN | 2011年6月23日 (木) 23時17分

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