« 3G「All Cover Night!!」六本木 Billboard Live TOKYO | トップページ | CD「NURSE 1983-1984」THE NURSE »

2011年8月27日 (土)

東日本大震災復興支援チャリティープロレス「ALL TOGETHER」日本武道館

今日は日本武道館へ、東日本大震災復興支援チャリティープロレス「ALL TOGETHER」を観に行く。
新日本プロレス・全日本プロレス・プロレスリングNOAHの3団体が一致団結し、
被災地の方々のために“プロレスがいま出来ること”をやろうとしている。
そんな熱い想いを見届けようと、武道館に集まった観衆は17,000人。
立見指定席まで出る大盛況ぶり、これぞプロレスの底力というものだ。
15時45分ごろ会場入り、私の席は西1階A列42番。
1階スタンドの最前列ということで、なかなか観やすい好ポジション。

15時50分を過ぎると本日の対戦カードが読み上げられ、場内の空気が次第に熱くなってくる。
電光掲示板には「試合開始まで○分○秒」と表示され、カウントダウンが始まる。
そして16時ちょうど、オープニングセレモニー開始。
丸藤正道の挨拶に続き、三団体のチャンピオン:棚橋弘至・諏訪魔・潮崎 豪がリングに登場。
代表して諏訪魔が挨拶。これから始まる熱い闘いに向けて、静かなる闘志を燃やす。

そして第1試合、飯伏幸太&石森太二&BUSHI&大和ヒロシ vs
タイガーマスク&カズ・ハヤシ&近藤修司&リッキー・マルビンのジュニア8人タッグマッチが始まる。
新進気鋭のジュニア戦士と、ややベテランの域に入ったジュニア戦士が入り乱れる闘い。
オープニングを飾るにふさわしい派手な空中戦が繰り広げられ、場内の雰囲気はいきなり最高潮。
その中ひときわ目立ったのは、飯伏幸太と近藤修司との激しいぶつかり合い。
華麗な空中殺法とパワフルな技、お互いの持ち味がスイングした展開を見せている。
最後は石森が450°スプラッシュをマルビンに決めて、ピンフォール勝ち。

第2試合は、内藤哲也&真田聖也&谷口周平 vs 高橋裕二郎&征矢 学&モハメド ヨネ。
この試合はなんと言っても、内藤哲也と高橋裕二郎との闘いが中心。
三団体の選手がバランスよく組み込まれたカードなのに、あっさり“持っていってしまう”のはさすが。
内藤がらみでは新たな展開を予感させる組み合わせがいくつか見られたものの、
最後は内藤が裕二郎をムーンサルトプレスでフォールしてみせた。
内藤は雰囲気や動きが、武藤敬司によく似ている。この先どうなっていくのか、楽しみな存在。

第3試合は、真壁刀義&齋藤彰俊 vs 後藤洋央紀&太陽ケアのタッグマッチ。
今日のマッチメイクは、どの試合もよく考えられているなぁ~と思うことしきり。
この試合もそのひとつで、ゴツゴツした闘いっぷりの選手が激しい肉弾戦を繰り広げる。
真壁の暴れっぷりも良かったけど、彰俊が圧倒的な強さを見せていたような気がする。
後藤もケアもそれなりのキャリアがあるはずだけど、今日のところは影が薄かったかも。
最後は彰俊が後藤を場外に連れだした隙に、真壁がケアをキングコング・ニードロップでKO。

第4試合は、これまた各団体のジュニア戦士が勢ぞろいした10人タッグマッチ。
プリンス・デヴィット&田口隆祐&鈴木鼓太郎&中嶋勝彦&KAI vs
金本浩二&稔&金丸義信&KENTA&平柳玄藩というカード。
この中の誰と誰とが闘っても、今のジュニアを象徴する組み合わせが出来る。
個人的にはデヴィット&田口の“Apollo 55”の空中殺法、すっかり成長した中嶋勝彦の熱いファイト、
金本&稔の久しぶりのタッグプレイというのが興味をそそった。
そんな中で勝負を決めたのはKAI、飄々とした試合ぶりの玄藩をスプラッシュ・プランチャで仕留めた。

続く第5試合、こちらも組み合わせの妙が感じられるカード、
獣神サンダー・ライガー&船木誠勝&佐野巧真 vs 鈴木みのる&タイチ&青木篤志。
新日本プロレスでの関係とUWFでの因縁、いろいろな想いがマットに交錯する。
試合は“獣神ライガー”と“獣神サンダー・ライガー”とのハーフマスクをかぶったライガーと、
“世界一性格の悪い男”鈴木みのるとの激しいやりとりを中心に展開。
タイチも持ち前のワルぶりを発揮して存在感を見せたが、試合の主導権は船木に・・・。
腕十字、バックドロップ、浴びせ蹴り、チキンウィング・フェースロック、
プロレスとUスタイル混合のフルコースで、奮闘する青木からギブアップを奪ってみせた。

ここでリング調整のため、15分間の休憩となる。
時間は17時45分、全10試合だからまずまず順調な進行ってところか。
廊下に出てみるとパンフレットを売っていたので、せっかくなので記念に購入。

18時になろうとする頃、試合が再開される。
第6試合は“デストロイヤー杯争奪 ALL TOGETHER スペシャルバトルロイヤル”ということで、
立会人のザ・デストロイヤー氏が息子といっしょにリングに登場。
足腰の衰えは隠せなかったけれども、マスク越しにのぞく表情は昔のまま。
ザ・デストロイヤー氏の挨拶に続いて、団体ごとに選手が入場してくる。
総勢26名・・・ リング上は立っているのがやっとという感じの中、試合はスタート。
これだけ多いと試合展開も何もないわけで、次から次へと選手が退場していく。
それでもやはり田上・渕・小川・井上・志賀・本間・外道あたりが試合を巧みにリード。
最後は井上・志賀・外道の三つ巴の闘いとなり、井上を外道クラッチで押さえこんだ外道を
志賀が掟破りの外道クラッチで丸めこんで3カウント、優勝を飾った。

第7試合は、“新日本プロレス第三世代軍”と“超重量級カルテット”との8人タッグマッチ。
当初、“新日本プロレス第三世代軍”は小島 聡・西村 修・永田裕志・天山広吉というメンバーだったが、
小島の負傷欠場によって同じく新日本プロレスの井上 亘が代打出場。
対する“超重量級カルテット”は、吉江 豊・森嶋 猛・浜 亮太・曙の存在感があり過ぎる四人。
試合は、やはりパワーでまさる“超重量級カルテット”中心に展開していく。
新日本勢も負けずに応戦するが、いまひとつそれぞれの持ち味を出し切れていない感じがした。
最後は、森嶋が西村をバックドロップで葬り去った。

第8試合、秋山 準&佐々木健介 vs 大森隆男&高山善廣のタッグマッチ。
「NO FEAR」の10年ぶりの再結成、対戦相手は因縁浅からぬ二人・・・
ということで、手に汗握る激しい闘いが繰り広げられていく。
「NO FEAR」は懐かしいムーブをいくつも繰り出して試合の流れを作るが、
それにあっさりと屈するような秋山と健介ではない。
相手の光を消すような激しい攻撃に、次第に大森がつかまり始める。
会場全体が大森を応援するような雰囲気になっていたが、
健介は容赦なくラリアットからのノーザンライトボムで3カウントを奪った。
試合後、高山は大森を置き去りにしてひとり控室へ、
秋山が大森に手を差し伸べるもそのままリング外へ投げ捨て、
大森にとってはいささか厳しい結果となってしまった。

セミファイナルは“天才”武藤敬司と“鉄人”小橋建太とが初のタッグを組み、
“CHAOS”の飯塚高史&矢野 通の最凶コンビと対戦する試合。
武藤と小橋の初タッグは楽しみだけど、“CHAOS”の二人が無茶をしないかちょっと心配。
その不安は的中し、リング入場直後の武藤と小橋を“CHAOS”の二人が急襲。
混乱の中で試合はスタートし、ハサミやイスが凶器として使われる荒れた展開。
それでも武藤と小橋は、あくまでも正攻法であくどい“CHAOS”に応戦する。
武藤のドラゴンスクリューや足4の字固め、シャイニングウィザードも良かったけれど、
なんと言っても小橋の逆水平チョップ・・・ これに尽きる。
これでもかこれでもかと気合を入れて、飯塚の胸元にチョップを叩き込む姿は感動的。
最後は武藤が矢野にムーンサルトプレス! そしてさらに小橋がムーンサルトプレス!
二人とも脚や膝がとっても悪いのに、きっちりと決めてみせるところがスゴイ。
3カウントゴングが鳴るとともに、思わず熱いものがこみ上げてきた。
やっぱりスゴイよプロレスは・・・ そしてプロレスラーは・・・。

そしていよいよメインイベント、棚橋弘至&諏訪魔&潮崎 豪のチャンピオントリオが登場。
対するは中邑真輔&KENSO&杉浦 貴・・・ 対戦相手に不足はない!
けれどもKENSOが試合前から独自の世界を繰り広げ、何やら不穏な雰囲気。
試合は各団体のトップレスラーが、実力と意地とを最大限に発揮した素晴らしい展開。
どの組み合わせをとっても、そのままメインイベントのシングルマッチが組める。
それぞれにキャラクターが立ってるけれど、やはり一番異色なのはKENSO。
最後には中邑と杉浦からも愛想をつかされ、試合は5人対1人の様相に。
潮崎の剛腕ラリアット、諏訪魔のラストライド、棚橋弘至のハイフライフローが
連続してKENSOに決まり、3カウントゴングが鳴り響いた。

試合後、リングに“FUNKIST”が呼び込まれ、今大会の公式テーマ曲「ALL TOGETHER」を披露。
出場選手たちも次々にリングのまわりに集まってきて、武道館にいるみんなで大合唱。
客席からは「プロレス、サイコー!」のコールが沸き起こる。
夢や希望を失いつつある日本で、プロレスで何が出来るか・・・ その答えが少し見えたような気がした。
最後は棚橋が「愛してま~す!」と叫んで、「ALL TOGETHER」は終了した。
時間は20時30分、ちょうど4時間半という長さであった。

【対戦カード/試合結果】

<第1試合:ALL TOGETHER オープニングマッチ SUNRISE OF J 30分1本勝負>
飯伏幸太[DDT]、○石森太二[NOAH]、BUSHI[全日本]、大和ヒロシ[全日本]
(10分05秒 450°スプラッシュ→片エビ固め)
タイガーマスク[新日本]、カズ・ハヤシ[全日本]、近藤修司[全日本]、●リッキー・マルビン[NOAH]

<第2試合:FIGHTING FOR FUTURE 30分1本勝負>
内藤哲也[新日本]、○真田聖也[全日本]、谷口周平[NOAH]
(11分10秒 ムーンサルトプレス→体固め)
●高橋裕二郎[新日本]、征矢 学[全日本]、モハメド ヨネ[NOAH]

<第3試合:OVER THE BORDER 30分1本勝負>
○真壁刀義[新日本]、齋藤彰俊[NOAH]
(09分55秒 キングコング・ニードロップ→体固め)
後藤洋央紀[新日本]、●太陽ケア[全日本]

<第4試合:JUNIOR ONE NIGHT CARNIVAL 30分1本勝負>
プリンス・デヴィット[新日本]、田口隆祐[新日本]、鈴木鼓太郎[NOAH]、中嶋勝彦[健介オフィス]、○KAI[全日本]
(15分07秒 スプラッシュ・プランチャ→片エビ固め)
金本浩二[新日本]、稔[全日本]、金丸義信[NOAH]、KENTA[NOAH]、●平柳玄藩[NOAH]

<第5試合:ONE NIGHT REUNION 30分1本勝負>
獣神サンダー・ライガー[新日本]、○船木誠勝[全日本]、佐野巧真[NOAH]
(12分47秒 スタンディング片羽絞め)
鈴木みのる[パンクラスMISSION]、タイチ[新日本]、●青木篤志[NOAH]

<第6試合:デストロイヤー杯争奪 ALL TOGETHER スペシャルバトルロイヤル 時間無制限>
退場順:高橋広夢[新日本]、キング・ファレ[新日本]、征矢 匠[全日本]、BLACK BUSHI[全日本]、
中之上靖文[全日本]、ヒデオ・サイトー[新日本]、渡辺高章[新日本]、レネ・デュプリ[全日本]、
田上 明[NOAH]、小川良成[NOAH]、曹 駿[全日本]、リ・チェギョン [全日本]、MAZADA[フリー]、
ザック・セイバーJr[NOAH]、梶原 慧[健介オフィス]、石井智宏[リキプロ]、本間朋晃 [新日本]、
KUSHIDA[新日本]、西川 潤[健介オフィス]、ジョー・ドーリング[全日本]、宮原健斗[健介オフィス]、
渕 正信[全日本]、スーパーストロング・マシン[新日本]、井上雅央[NOAH]、外道[新日本]、
○志賀賢太郎[フリー]
(11分54秒 エビ固め)
特別立会人:ザ・デストロイヤー氏

<第7試合:MIDSUMMER ENCOUNTER IN BUDOKAN 30分1本勝負>
●西村 修[フリー]、永田裕志[新日本]、天山広吉[新日本]、井上 亘[新日本]
(11分20秒 バックドロップ→体固め)
吉江 豊[フリー]、○森嶋 猛[NOAH]、浜 亮太[全日本]、曙[フリー]

<第8試合:NO FEAR! GO AHEAD!! 30分1本勝負>
秋山 準[NOAH]、○佐々木健介[健介オフィス]
(15分44秒 ノーザンライトボム→体固め)
●大森隆男[フリー]、高山善廣[高山堂]

<第9試合:BELIEVE THE POWER OF "Prowrestling!" 60分1本勝負>
○小橋建太[NOAH]、武藤敬司[全日本]
(14分58秒 ムーンサルトプレス→体固め)
●飯塚高史[新日本]、矢野 通[新日本]

<第10試合:ALL TOGETHER NOW! 60分1本勝負>
○棚橋弘至[新日本]、諏訪魔[全日本]、潮崎 豪[NOAH]
(22分50秒 ハイフライフロー→片エビ固め)
中邑真輔[新日本]、●KENSO[全日本]、杉浦 貴[NOAH]

|

« 3G「All Cover Night!!」六本木 Billboard Live TOKYO | トップページ | CD「NURSE 1983-1984」THE NURSE »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 東日本大震災復興支援チャリティープロレス「ALL TOGETHER」日本武道館:

« 3G「All Cover Night!!」六本木 Billboard Live TOKYO | トップページ | CD「NURSE 1983-1984」THE NURSE »