清志郎を読む「MUSIC MAGAZINE 増刊 忌野清志郎 永遠のバンドマン」
不定期気まぐれ連載「清志郎を読む」。
五冊目の今回は、「MUSIC MAGAZINE 増刊 忌野清志郎 永遠のバンドマン」。
音楽誌「MUSIC MAGAZINE」の増刊として発売された、清志郎のアーティストブック。
ページを開くと、おおくぼひさこの写真と文章が飛び込んでくる。
「ステップ!」のジャケット写真のフォトセッションから、最終的に三人になったRCまで。
それが終わると、今井智子を始めとするライター達の清志郎へ捧げる文章。
続く清志郎の全作品ガイドは、RC時代からソロ、レコード・CD・DVDをすべて網羅。
そして後半のほぼ半分を占めるのが、過去に「MUSIC MAGAZINE」へ掲載された記事の再掲。
RCと並行してソロ活動を始めた頃の記事から始まり、梅津さんとの対談、
「COVERS」事件、LSR結成、「君が代」騒動、30周年、35周年、完全復活祭。。。
リアルタイムに清志郎を追い続けてきた「MUSIC MAGAZINE」の歴史が感じられる。
その時代にそのライターが感じた清志郎、いろいろなとらえ方があるものだなと感心する。
そんな解釈をあざ笑うように、しなやかに変化し続ける清志郎。
そのギャップを埋めるように、数々のインタビューが試みられていく。
だけどそのギャップは決して埋まることはなく、だからこそ僕たちは清志郎が好きなのだ。
その清志郎の変化と変遷は、誌面の中盤にレイアウトされた作品ガイドと、
デビュー前から続くバンド活動のファミリーツリーにも如実に表れている。
そこにはたくさんのミュージシャンが名前を連ねており、
清志郎のバンドに対する想いと葛藤が、そのまま刻まれているような気がするのだ。
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