とうとうこの日がやってきた! “THE ROLLING STONES”8年ぶりの来日公演初日。
昨夜はしょーもないことに巻き込まれて散々だったけど、今日はこれだけに集中しようと心に誓う。
仕事は予定どおり午前中で切り上げ、地下鉄に乗ってひとまず神保町へ。
ランチタイムもひと段落した時間なので、「ボーイズカレー」という店で昼食をとる。
神保町と言えばカレーということで入ったのだけれど、実はハンバーグが旨かったという・・・。
すっかり満腹になったので、そのまま歩いて東京ドームへと向かう。
これほどまでにドキドキするのは、ちょっと久しぶりのような気がする。
しばらく会場まわりで記念写真を撮ったあと、物販の列に並ぶ。
既にたくさんの人が並んでいたけれど、意外とスムーズに進んで1時間ほどでミッション完了。
Tシャツ2枚、マフラータオル、キーチェーン、リストバンド、ツアーパス、記念チケット、缶バッジ、
パンフレットを購入。予定よりもずいぶんと買いこんでしまった。まさにこれぞ物販の魔力・・・。
この時点でまだ15時前。開演まではまだまだ時間があるので、再び神保町へ出てひとまず帰宅。
17時過ぎ、ふたたび出かける。市ヶ谷駅から総武線に乗り換えて水道橋駅へ。
平日の18時前ということもあり、駅前は思ったよりも混んでいない。
そして再び東京ドームへ。あたりはすっかり暗くなり、ライトアップされたドームが幻想的。
今日の席は、80,000円のGC席。普段はあまり使ったことのない11ゲートから入場。
ドーム内はものすごく混雑していて、アリーナの入口にたどり着くまでにひと苦労。
既に開演予定時間の18時30分を過ぎたころ、ようやく自分の席に到着。
アリーナA8ブロック13列6番、ステージ真正面のブロックの13列目。
ステージが異常に近くてちょっとビビる。こんな間近でストーンズを観られるとは感激。
両サイドに巨大なモニターが設置され、ステージは目をかたどったような枠に囲まれている。
ステージからはアリーナ中央に向かって花道、ここをメンバーが通ると思うとたまらない。
予定よりかなり遅れて、もう19時になろうとする頃、ドームの照明が暗転する。
イメージビデオのようなものがしばらく流れて、メンバーがステージに登場。
一曲目は「Get Off Of My Cloud」。まさかこの曲から始まるとは・・・感激で思わず鳥肌が立つ。
Charlie、Ronnie、Keith、そしてMick。本当にすぐそこでメンバーが演奏している。
表情はおろか、顔のシワまでバッチリ見える。これは80,000円を払った価値があるというものだ。
Mickは「カエッテキタゾ、トーキョー!」と日本語で挨拶し、そのまま「It's Only Rock'n Roll」へ。
Keithが出だしをトチったのはご愛嬌だけど、ちょっとばかり元気がなさそうなのが気になる。
ステージの前方にもあまり出てこないで、ドラムセットの前からほぼ動かずにギターを弾いている。
そのかわりと言ってはなんだけど、Mickはものすごくパワフルに動きまくっている。
演奏は続いて「Tumbling Dice」。ステージ後方のオーロラビジョンには、ダイスのアニメーションが映し出される。
ちょっと前からこの曲を無性に聴きたかったので、ここで演ってくれたのはとっても嬉しい。
そして始まったのは「Wild Horses」。この曲も大好きなんだよなー。ホントにたまらない選曲が続く。
Darryl Jonesがワウを効かせたベースを弾くと、Mickがファルセットで「Emotional Rescue」を唄う。
それから新曲の「Doom And Gloom」。この曲をナマで聴くのは初めてだけど、期待どおりで良かった。
ここで「日本でストーンズに歌ってもらいたい1曲」ということで、ネット投票で選ばれた曲が発表される。
「Silver Train」「When The Whip Comes Down」「You Got Me Rocking」「Respectable」
「All Down The Line」といった強力なナンバーを抑えてトップに輝いたのは「Bitch」。
続いて演奏されたのは「Honky Tonk Women」。ちょっとばかりイントロが短いような・・・。
巨大なバルーン人形が膨らむこともなく、演奏だけをひたすらじっくりと聴かせる。
いったんバンドメンバー全員がステージ後方に下がり、ひとりひとり呼び出す形でメンバー紹介。
Bass:Darryl Jones、Keyboards:Chuck Leavell、Sax:Bobby Keys、Sax:Tim Ries、
Chorus:Bernard Fowler、Chorus:Lisa Fischer、すっかりお馴染みのメンバーだ。
ここで早くもKeithのソロコーナーとなり、Mick Taylorも加わって「Slipping Away」を演奏。
続いて「Before They Make Me Run」。Keithは元気なヴォーカルを聴かせてくれてひと安心。
それから再びMickが登場して、Blues Harpを吹きながら「Midnight Rambler」。
Ronnie、Keith、Taylor、三人が並んでギターを弾く前で、唄い踊りBlues Harpを吹くMick。
今日のMickの動きはものすごく機敏で、ステージを右から左へ駆け抜けて踊りまくる。
とても70歳とは思えない激しい動きで、次の「Miss You」もしなやかに唄いこなす。
曲の中盤ではMickがKeithとRonnieを引き連れて、花道を通ってアリーナ中央のサブステージへ。
今回はバンド自体が移動して演奏するのではなく、あくまでも演奏の途中で立ち寄る感じだ。
Keithの印象的なギターで始まる「Paint It, Black」に続いて、
これまたKeithの怪しげなギターから始まる「Gimme Shelter」。
この曲はグラマラスなLisa Fischerと、Mickのセクシーな絡みが見もの。
ふたりであれこれ駆け引きしながら、サブステージへ向かっていく様子は見ていて楽しい。
Lisaのハイトーンヴォーカルも、ドームの天井を突き抜けそうなほどパワフルだ。
続いて「Start Me Up」。最近の音源を聴くとKeithがイントロをトチっていることが多かったけど、
今日はバッチリとキメてみせてくれた。なんたってこの曲は、あのリフが最高にカッコいいのだから。
そして「Brown Sugar」で「Yeah~! Yeah~! Yeah~! Woo~!!」とコール&レスポンスして、
お客さんを煽るMickを制するように、Keithが「Jumpin' Jack Flash」のリフを刻み始める。
あぁ~この曲が始まったということは、ライブはもうおしまいに近付いているということ?
案の定、曲が終わるとメンバーはステージ後方へ下がってしまった。
ところがMickは再びステージ中央へ。肩には赤と黒の羽のついたマントを羽織っている。
真っ赤に燃える映像をバックに「Sympathy For The Devil」を唄うMick。
そしてそれに応えるように、ギターを弾きまくるKeith。これぞストーンズだ。
こうして本編は終了し、アンコールに突入。
アンコール、ステージ両サイドに合唱団が登場し、透き通った声で聴き慣れたあの曲を唄い出す。
合唱団は日本で選ばれたメンバーとのこと、曲はもちろん「You Can't Always Get What You Want」。
Mickは合唱団を意識したような帽子をかぶり、アコースティックギターを抱えて弾き語り。
そしてMickは「Are You Ready?」とお客さんを煽り、Keithが「Satisfaction」のイントロを弾き出す。
Mick Taylorも再び加わって、ライブの最後を飾るまさに大団円と言うべき演奏。
最後はメンバー全員がステージ中央に並んで、お客さんに向かって深々とお辞儀。
こうして2時間05分におよぶステージは、21時05分ごろ幕を閉じた。
ストーンズ、最高だった。スゴかった。今日は特にMickがものスゴかった。
いつも通りと言えばいつも通り。でも、たまらない! これがRock'n Rollなんだ。
【Setlists】
M01. Get Off Of My Cloud
M02. It's Only Rock'n Roll
M03. Tumbling Dice
M04. Wild Horses
M05. Emotional Rescue
M06. Doom And Gloom
M07. Bitch
M08. Honky Tonk Women
---- Band Introductions
M09. Slipping Away [w. Mick Taylor]
M10. Before They Make Me Run
M11. Midnight Rambler [w. Mick Taylor]
M12. Miss You
M13. Paint It, Black
M14. Gimme Shelter
M15. Start Me Up
M16. Brown Sugar
M17. Jumpin' Jack Flash
M18. Sympathy For The Devil
Encore
EN1. You Can't Always Get What You Want [w. The Senzoku Freshman Singers]
EN2. (I Can't Get No) Satisfaction [w. Mick Taylor]
ライブ終了後、いつものようにしばらく余韻に浸ろうと思ったのだけれど、
GC席は退場も優先らしく、すぐに席を立つことになってしまった。
名残惜しさに後ろ髪を引かれながら、私は大満足で会場をあとにした。
混雑を避けて、再び神保町へと歩く。
お腹が空いたので、たまたま見つけた「魚百」という店で飲んでいくことにする。
既に22時近かったので、「閉店時間の23時まで60分1本勝負ね」と店長さんに言われた。
店名にたがわず、刺身や魚関係の料理がとっても美味しい。
そのうち、流しのお兄ちゃんが入ってきた。“さとうもとき”というらしい。
「サヨナラCOLOR」とか「TWO PUNKS」とか、選曲がオレ好み。
せっかくなので「いい事ばかりはありゃしない」と「デイドリームビリーバー」、
そしてスライダーズの「のら犬にさえなれない」を唄ってもらった。
「伸ちゃんとCHABOは唄わないの?」と訊いたら、レパートリー外だと。
でも、知ってはいるみたいなので、練習しといてって言っといた。
店長さんが話しかけてきて、閉店後まであれこれ話しこむ。
エンジニアをやっていたのだけれど、50歳間近で居酒屋を始めたのだと。
うーん、いろいろな生き方があるもんだな。今日はちょっと刺激されたよ。
というわけで、RockでRollな一日はこうして更けていった。
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