仲井戸麗市「Debut 45th Anniversary MY NAME IS CHABO」渋谷公会堂
今日は渋谷公会堂へ、「仲井戸麗市 Debut 45th Anniversary MY NAME IS CHABO」を観に行く。
CHABOのデビュー45周年記念、「今年10月、姿を変えてしまう思い出深い渋谷公会堂にて
古井戸~RC~麗蘭~ソロ~BANDのLIVEを行う」というフレーズに、いろいろな想いが駆け巡る。
ライブ前にこれだけイメージが膨らみ、これだけ興奮したのは久しぶりかもしれない。
まずは何と言っても“古井戸”の再結成。気づいたときには解散していた“古井戸”をナマで観られる喜び。
そしてRCサクセション。ひょっとしてひょっとするかも?という、まったく根拠のない期待。
麗蘭、CHABO BAND、ソロ。それぞれどんな選曲でどんな構成になるのか?という楽しみ。
RCを始めとして、素晴らしいライブをたくさん観たシブコーが無くなってしまうという寂しさ。
いろいろな想いが入り混じって、今日は朝からドキドキソワソワしっ放し。
のんびり出かけようと思っていたのに、物販開始の14時30分にあわせて会場へ向かう。
会場前には既にかなりの長さの列が出来ていて、友達と情報交換しながらその最後尾に並ぶ。
ほどなくして物販が開始され、ほどなくして自分の順番が来て、本やらタオルやらを購入。
開場までの時間、あたりをブラつこうと思っていたけど、雨が降って来たのでそのまま会場前で待機。
開場時間は16時。それが大幅に遅れて、けっきょく入場出来たのは16時15分ごろ。
CHABOのサイン入りポスターを無事にゲットして、自分の席:1階19列45番へと向かう。
ステージ向かって右端のやや後方だけど、そこはシブコー、ステージはよく見える。
ぎっしりと埋まった客席からは、なんとも言えない“気”が立ちこめているのを感じる。
ニューアルバムのナンバー「MY NAME IS CHABO」が流れる中、予定よりかなり遅れて16時45分開演。
ステージを覆っていた緞帳が上がると、そこにはCHABOと加奈崎芳太郎、“古井戸”の姿が・・・。
ステージ上手に加奈ヤン、下手にCHABO。写真や映像ではよく目にしていた光景。
加奈ヤンは椅子に座っているイメージだったので、ふたりともスタンディングというのはちょっと意外。
演奏は「750円のブルース」から始まり、「飲んだくれジョニー」へと続く。
思っていたよりもゴツゴツとした印象。アルバムで聴いてた時は、もっと繊細なイメージだった。
それは決してマイナスな意味ではなく、これが本来の“古井戸”のサウンドなんだろうな。
「らびん・すぷーんふる」に続く「ちどり足」では、CHABOがマンドリンを演奏。
「ポスターカラー」もとってもハードな感じの演奏で、次は早くも“古井戸”ラストの「何とかなれ」。
この曲は一時期、個人的なテーマ曲になっていたけど、こうしてナマで聴ける日が来るとは思わなかった。
“古井戸”は30分弱の演奏時間、もうちょっと聴きたいと思ったのは私だけではあるまい。
セットチェンジの間、ステージ後方のスクリーンにはRCの映像が映し出される。
コーちゃんが居て、リンコさんが居て、ゴンタ2号が居て、CHABOが居て、そして清志郎が居る。
私にとっては、やっぱりコレが原点。コレが無かったら、今の自分は無いだろうな・・・とつくづく思う。
映像の途中で、“CHABO BAND”のメンバーがステージにスタンバイ。
Drums:河村"カースケ"智康、Bass:早川岳晴、Keyboards:Dr.kyOn、Vocal&Guitar:仲井戸麗市、
それに“Blue Day Horns”、A.Sax:梅津和時、T.Sax:片山広明が加わる。
“CHABO BAND plays RC”といった感じで、「よォーこそ」から始まり「君が僕を知ってる」へと続く。
お客さんはここで総立ち。あの日のシブコーの様子が、手に取るように蘇ってくる。
梅津さんと片山さんが居るのは嬉しいけど、やっぱり清志郎が居ない寂しさをちょっと感じる。
だけどそのあと、もともとCHABOヴォーカルの「ハイウエイのお月様」「チャンスは今夜」が続くと、
そんな気持ちも少しは和らいだ。特に「チャンスは今夜」は、私が大好きなナンバー。
RC時代は断然CHABO派だった私、それっぽい格好してこの曲でノリまくってたりしたっけ。
実はこのとき確かに見えたんだ。客席10列目ぐらいで盛りあがっている、あの時の自分の姿が・・・。
「いい事ばかりありゃしない」を演奏して、RCコーナーは終了。期待していたサプライズは無かった。
ここからは、ソロナンバーと“CHABO BAND”のナンバーとを織り交ぜての演奏。
「石田長生のレパートリーでもあります」という紹介で「ティーンエイジャー」、
真っ赤な照明が印象的だった「打破」。このあたりも大好きな曲であります。
ここで梅津さんと片山さんは退場し、四人だけで「花園神社」をプレイ。
サイケデリックなライティングがステージを埋め尽くし、これぞ“CHABO BAND”という感じ。
混沌とした雰囲気を充分に味わったあと、Bruce Springsteenのカバーで「Hungry Heart」。
とっても前向きなその歌詞と、内省的な「花園神社」との落差がものすごい。
だけどとちらもCHABOそのもの。どちらかひとつでは成り立たない。
Bluesyな演奏をバックに蘭丸が登場し、「ハッスル」と「ミュージック」をプレイ。
キーボード入りの“麗蘭”というのもまた違った感じがするけど、Funkyでとっても良かった。
とにかくカースケのドラムが強力。シンプルだけど、芯を捉えたRockドラムという感じ。
「ミュージック」も個人的に想い入れ深い曲。熱いものがじんわりとこみ上げて来た。
CHABOの「おすわりっ!」という一言で、お客さんはいったん着席する。
アコースティックギターを抱えて、CHABOは「大切な手紙」を弾き語り。
それから再びバンドをバックに「BLUE MOON」。梅津さんのクラリネットを交えたユニゾン。
今月の16日にニューアルバムが発売されるということで、ここからはその中から何曲か披露。
いきなり「オーイっ!」はちょっと・・・だけど、「ま、いずれにせよ」「やせっぽちのブルース」は良かった。
「やせっぽちのブルース」は、甲府での早川さんとのデュオで完成形を見た気がしたのだけれど、
ちょっとレトロな匂いがするバンドアレンジで演奏されるこの曲もカッコいい。
続く「マイホームタウンの夜に」は“3G”のナンバーだけど、“3G”よりも良かったかな?
そして「MY R&R」。これがもう言いようがないほど、ものすごく良かった。
テンポといい、スネアの音といい、CHABOのスライドギターといい、極上の演奏。
CHABOも「年月の収穫だ。今夜はよく眠れそうだ」と言い、本当に嬉しそう。
本編最後は「ガルシアの風」の朗読。こうして聴くのは新鮮だし、言葉がクッキリ迫ってくる。
ポエトリーで締めくくるところが、やっぱりCHABOなんだな・・・と思った。
最後にCHABOが「MY NAME IS CHABO!」と叫んで、本編は終了。
アンコール、スクリーンに映し出された雲の映像をバックに「NOW I'm 64」を弾き語り。
“CHABO BAND”のメンバーと蘭丸をステージに呼び込み、「歩く」を演奏。
お客さんはここで再び総立ち。こんな光景、あまり見られないよな・・・。
“麗蘭”はすっかりこの曲が定番になってしまったのかな? 「Get Back」も聴きたいぞ。
それから本日の出演者を全員ステージに呼び込み「雨あがりの夜空に」。
加奈ヤンの「オーケー! カモン!! チャボ!!!」の掛け声は、ちょっと遠慮がちだったかな?
そしてニューアルバムから「SEASON.」をお客さんといっしょに唄ってフィナーレを迎える。
SE「What A Wonderful World」が流れる中、ステージ中央に出演者全員が並んでお辞儀。
「清志郎~♪」と叫ぶCHABO・・・。やはりあの人がココに居て欲しかったんだよね。
ステージには誰も居なくなり、スクリーンに映像が映し出される。
幼い日の加藤少年、それから“古井戸”時代のCHABO、RC時代のCHABO、
ソロとなったCHABO・・・ これまでの歴史を振り返るような写真の数々に目を見張る。
20時35分過ぎ終演。公式発表では、3時間47分の演奏時間。
CHABOの45周年を祝うライブ、「あの曲を演って欲しかった~!」という以外、
何も望むことのないぐらい充実したライブ、ものすごいものを観たという感じだ。
終演後、外はものすごい雨。
打ち上げの場所を確保して、駅方向に向かって歩き出す。
ハンパなくひどい雨に、傘をさしていても全身びしょ濡れ・・・。
なんとか歩き通して、道玄坂沿いの「甘太郎」で打ち上げ開始。
総勢24名、同じ想いを共有出来る仲間が、こんなに居てくれることが単純に嬉しい。
いろいろな人と話をして、いろいろな人と喜びを分かち合う。
清志郎とCHABOが居なかったら、こんな喜びは味わえなかったんだろうな。
24時前にはおひらき。ちょっと喰い足りなかったので、ラーメン屋で二次会。
1時ごろ解散。タクシーに乗って帰宅。
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