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2016年5月20日 (金)

KERA「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・ラボ Vo.1」新宿LOFT

今日は新宿LOFTへ、「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・ラボ Vo.1」を観に行く。
これまでKERAさんは「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」というイベントを続けてきたけど、
今回は実験的な試みということで「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・ラボ」なのだそうだ。
仕事を16時に切り上げて、新宿三丁目から会場のLOFTを目指す。
開場まではかなり余裕があるので、花園神社やゴールデン街をブラブラして時間調整。
やっぱり新宿はなんとなく落ち着く。すっかり身体に染みついている感じがする。

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開場時間が近づいて来たので、会場前へ行って道路沿いになんとなく待機。
予定より少し遅れて、17時10分過ぎに開場。整理番号52番で入場。
今日は椅子席なので、5列目中央の通路沿いに座る。ステージがよく見えるポジション。
椅子には「歌詞を書いてください」と6文字×2+9文字×2のマスが設けられた紙とボールペンが置いてあり、
その歌詞を今日のライブで唄うということらしい。まさに実験的な試みでワクワク。
ステージを覆った暗幕には、KERAさんの好きなバスター・キートンの無声映画が流れている。
開演までずっと座っているのもなんなので、普段はあまり行かないLOFT-BARなどへ行ったりして過ごす。

予定より遅れて、19時15分ごろ開演。
KERAさんがステージに登場し、Guitar:伏見 蛍とともに「DOG IN BOY」。これはかなり懐かしい選曲。
演奏が終わって帰ろうとする伏見さんを呼び止め、KERAさんは即興で歌を作り始める。
「マイナーコードでこんな感じで」という説明に応える伏見さんもさすがだけど、
それに適当な歌詞を当てはめながらメロディーを作り出すKERAさんもさすが。
「グーテンモルゲン・シティナイト、レゲエならベルリン~♪」って、けっこうイイ曲だったりする。
あとでバンドで演奏することを約束して、曲作りのセッションはひとまず終了。
ここでメンバーがGuitar:杉山圭一、Drums:中井敏文に入れ替わり、“モノグラム”の「てみやげ」をカバー。
杉山さんが退場して、Gt:三浦俊一、Ba:中村哲夫、Kb:Reikoが加わり、一気にバンド編成に。
福岡の“OUT OF BORDER”というバンドがカセットでリリースしたナンバー「知恵の輪プレゼント」を演奏。
「知らんがな!」と心で突っ込みながらも、めちゃめちゃカッコいい。
ホワイトノイズのかかったバスドラが印象的。
なんでも“OUT OF BORDER”が上京して“あけぼの印”となり、“有頂天”が次のアルバムでカバーするのだそうだ。
続けてその曲にそっくりだという「知恵の輪プレゼントⅡ」を披露。こちらもニューアルバムに収録予定とか。

バンドがDrums:Reiko、Bass:中村哲夫、Keyboards:杉山圭一、Guitar:三浦俊一に入れ替わり、
“ケラ&ザ・シンセサイザーズ”のナンバーから「ネズミは沈みかかった船を見捨てる」「BROKEN FLOWERS」。
どちらもミューが作った曲だけど、ミューはアルバムのレコーディング中に脱退してしまったので、
こうしてこの曲をミューのギターで聴くことが出来るのはちょっと感慨深い。
ここでKERAさんは、“時々自動”という劇団(グループ?)のメンバー4人をステージに呼び込む。
セッティングに時間がかかりそうだということで、
KERAさんはウルトラヴァイヴのメガネの前田さんを呼び出して、
「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」が発売延期になってしまったことをお詫び。
そして“時々自動”とともに“クルトワイル”の「大砲ソング」を演奏。使っている楽器が独特、サウンドも独特。
再びメンバー総入れ替えで、Drums:イトケン、Bass:中野テルヲ、Bass:坂出雅海、Bass:中村哲夫という
トリプルベース編成で“クルトワイル”の「アラバマ・ソング」。
“クルトワイル”というか“THE DOORS”の曲ですな。
それぞれのベースの音が左右のスピーカーに振り分けられ、ベース好きにはたまらない演奏。
バンドがGuitar:伏見 蛍、Bass:坂出雅海、Clarinet:鈴木直樹、Banjo:青木 健に入れ替わり、
最新ソロアルバムの中から「これでおあいこ」を演奏。やっぱりいいなぁ~、KERAさんのJAZZ。
そして更にDrums:イトケン、Piano:佐藤真也が加わり、「Old Boys」を演奏して第1部は65分ほどで終了。

約20分の休憩をはさんで、20時40分過ぎから第2部が始まる。
KERAさんが「もうちょっと休みたいから」という理由で、
まずはClarinet:鈴木直樹、Banjo:青木 健がふたりだけでインストナンバーを演奏。
はっきり言ってバンジョーがすごい。こんなにじっくりとバンジョーを観る機会はあまりないけど。
そしてKERAさんが加わって「World Is Waiting For The Sunrise」。珍しく英語詞のカバー。
それからGuitar:伏見 蛍、Piano:佐藤真也が加わり、ソロアルバムから「月光値千金」のアレンジ違い。
ここでメンバーがDrums:中井敏文、Bass:中村哲夫、Keyboards:杉山圭一、Guitar:伏見 蛍、
Percussion:Reikoとなり、“有頂天”のニューアルバムに収録予定というドドンパ調の新曲を披露。
ここでお客さんが書いた歌詞が使われるが、マス目に漢字を当てはめた人もいたようで大変そうだった。
そしてここで第1部の冒頭で作った即興曲をバンドで演奏。最初は探り探りという感じだったけれど、
次第にちゃんとした曲になっていく様子はさすがプロ。なんだかイイもの見させてもらった。

バンドが“時々自動”に入れ替わり、ソロアルバムから「半ダースの夢」。木琴とアコーディオンがポイント。
それから“有頂天”の「みつけ鳥」。鈴木光介さんは“スリーコーチャンズ”という劇団内グループで、
両手に人形をつけて一人三役でヴォーカルを担当。これはなかなかおもしろいと思った。
ここでバンドはDrums:イトケン、Bass:坂出雅海、Piano:佐藤真也、Guitar:伏見 蛍となり、
ソロアルバムから「Shine (That's Why They Call Me Shine)」を演奏。
そしてベースが坂出さんから中野テルヲに替わると、“LONG VACATION”のコーナー。
「恋するカプセル・エイジ」に「BABY GO ROUND」。中野テルヲは個人的には初めて観るかも?
再びベースが坂出さんに替わり、Keyboards:杉山圭一と“時々自動”のメンバーが加わって、
本編最後の曲は「フォレスト・グリーン」。これがなんかね・・・泣けた。
曲の前のMCで「“有頂天”のKOUが心筋梗塞で倒れた」という事を聞いたこととか、
KERAさんの父親に対する想いのこととか、とにかくいろいろなことが入り混じってグッときた。
KERAさん、このアルバムが出来て本当に嬉しいんだろうな。ファンとしてもホントに良かったと思う。
アンコールは「ステージにあがれる人全員」という振りで、
KERAさんが20歳の頃から演っているという「火事」。
「『コミック雑誌なんかいらない』風に」ということで、思い思いの楽器を手にしたセッション大会。
こうして一回目の「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・ラボ」は、22時05分ごろ終了。
実験的な試みということで「ついて行けるのか?」正直不安なところもあったのだけれど、
結果的にはものすごく楽しく素晴らしい内容だったので良かった。

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