八代亜紀「2016 AIUTA」品川プリンス ステラボール
今日は品川プリンス ステラボールへ、八代亜紀「2016 AIUTA」を観に行く。
八代亜紀はテレビで観ていてずっと気になる存在だったのだけれど、
演歌のコンサートへ行くのはさすがに敷居が高く感じたりしていた。
だけど今回は「八代亜紀がBLUESを唄う」のだという。
これはまたと無い機会だと思い、喜び勇んでチケットを予約した。
ステラボールへ来るのは久しぶり。ちょっと時間をつぶして、18時30分過ぎに会場入り。
今日の席は1階B列13番、ステージ下手の前から4列目。かなり端っこなのがいまいち。
ここで驚いたのは、友達と偶然隣の席になったこと。この広い会場で、こいつはかなりのミラクル。
予定より少し遅れて、19時05分ごろ開演。
薄暗いステージに、ダークスーツでビシッとキメたバンドメンバーが登場。
ステージ上手から、Drums:サンコンJr.、Bass:中條 卓、Sax:梅津和時、
Guitar:藤井和彦、Keyboards:伊東ミキオというちょっと変わった並び順。
ステージ中央を取り囲むように機材がセッティングされているため、
キーボードと譜面台が邪魔になって藤井さんと梅津さんがほとんど見えない・・・(泣)。
だけど演奏はとってもゴキゲンで、そんなことはいとも簡単に忘れさせてくれる。
ブルーのドレスで登場した亜紀さん、オープニングナンバーは「St. Louis Blues」。
亜紀さんのヴォーカルは声を張り上げてシャウトしたりしないけど、艶があってすごく上手い。
これまで自分が好きで聴いてきたシンガーとはちょっと違うタイプだなぁ~と思った。
唄の素晴らしさとは裏腹に、ちょっと甘えたような声で話すMCがまたおもしろい。
今日のライブは、昨年発売されたアルバム「哀歌 -aiuta-」を中心としたセットリスト。
B.B.Kingのナンバー「The Thrill is Gone」では、藤井さんのギターがゴリゴリと暴れまわる。
淡谷のり子のカバー「別れのブルース」では、梅津さんのサックスがいやらし~く唸る。
誰が考えた企画なのかは知らないけれど、このバンドは亜紀さんのヴォーカルにピッタリ。
時にはヴォーカルに合わせて、時にはバンドがヴォーカルを引っ張り、本当にカッコいい。
藤 圭子の「夢は夜ひらく」、 矢吹 健の「あなたのブルース」のカバーも良かったけど、
横山 剣、中村 中、THE BAWDIES、それぞれが書き下ろしたナンバーもまた良かった。
「人生はBLUES」なんて言うけど、今夜のステージは亜紀さんの人生を映し出すような内容。
いろいろとつらい経験をしながらも、シンガーになろうと志したという話にはちょっとホロリときた。
今回のBLUESライブは熊本・大阪・東京をまわる予定だったのだけれど、
熊本公演が災害のために延期になってしまったという話から「Sweet Home Kumamoto」。
「中止でなく延期」と言い切る亜紀さん、熊本公演をきっと実現させて欲しいと思った。
大盛りあがりのうちに、ライブはアンコールに突入。
「普段は『緞帳が下りておしまい』という感じなので、アンコールをもらうのは慣れていない」
「あらかじめ『アンコールがありますよ』と言っておかないとみんな帰っちゃう」と亜紀さんは話す。
このごろアンコールがあるのが当たり前みたいになっちゃっているので、こういう感覚はちょっと新鮮。
そして唄い始めた英語詞のナンバー、どこかで聴いたことがあるとおもったら「積水ハウスの歌」。
Jazzyなムードでしっとり唄われると、とっても素敵な曲に聴こえてくるから不思議だ。
最後は亜紀さんのヒット曲「もう一度逢いたい」「舟唄」を立て続けに披露。
演歌っぽい雰囲気を保ちつつ、BLUESフィーリングたっぷりの演奏がゴキゲン。
だけど「舟唄」のラスト、「沖の鴎に深酒させてョ いとしあの娘とョ 朝寝するダンチョネ~♪」の部分、
静まり返ったフロアに響く亜紀さんの唄声、全身に稲妻が走るような衝撃を受けた。
「演歌はBLUES」なんだな!と、身をもって感じた瞬間だった。
こうして亜紀さんの素晴らしいBLUESライブは、21時50分ごろ終了。
ライブ終了後、品川で呑むわけにも行かず、とりあえず渋谷へ。久しぶりに「山家」に行って呑む。
22時を過ぎてすぐにラストオーダーになってしまったけど、火曜日だからこれぐらいがちょうどいい。
バスに乗って帰宅。
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