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2016年6月 7日 (火)

Patti Smith「LIVE」六本木 Billboard LIVE TOKYO

今日は六本木 Billboard LIVE TOKYOへ、“パンクの女王”パティ・スミスのライブを観に行く。
パティのライブを観るのは、2013年1月のオーチャードホール以来で3年半ぶり。
久しぶりの再会に加えて、今回はライブハウスとという濃密な空間で彼女のパフォーマンスを堪能できる。
料金はちょっとばかり高い設定だけど、こんな機会を逃すわけにはいかない。
1st Stageは14時からというとんでもない時間帯だったので、20時30分開演の2nd Stageを選択。
メンバーズ予約開始とともにアクセスして、なんとか無事に確保することが出来た。
そんなわけで今日は昼間からソワソワ。早めに仕事を切り上げて六本木へ向かう。
開演時間まではかなり余裕があるけど、興奮して食事をする気にならずにあたりをブラブラして時間調整。
20時ごろ会場入り。今日の席は、メンバーズシート19D。前から四列目のベストポジションだ。

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予定時間ぴったりの20時30分に開演。
まずはパティの愛娘ジェシー・パリス・スミスと、チベット人アーティストのテンジン・チョーギャルの演奏。
ジェシーはピアノと朗読、テンジンはフルートやチベット伝統楽器ダムニェンを奏でながら唄声を披露。
なんとも言えない不思議な空気感。こういう音楽はなんて言うのだろう? ジャンルを超越した音楽。
ジェシーの繊細なピアノの旋律と、テンジンの朗々とした圧倒的な唄声がフロアを包み込む。
全3曲、25分ほどの演奏。なんだかすごいものを見せてもらった。

セットチェンジをはさんで、20時55分ごろからいよいよパティ・スミスのステージ。
ステージ上手にギターのレニー・ケイ、中央にパティ、下手のピアノ前にジェシーがスタンバイ。
オープニングは「Dancing Barefoot」。パティの唄声がフロアに響き渡る。
なんだろう?この感じ・・・。今まで体験したことのないような、圧倒的なパワーを感じる。
おだやかな曲調の歌でも、しっかりと芯の通った力強さがヒシヒシと伝わってくる。
「Wing」「Redondo Beach」と続いたあと、アレン・ギンズバーグの「Spell (Footnote To Howl)」を朗読。
これがまた凄かった。朗読ってこれほどまでに熱く心を揺さぶるものなんだ。
私は英語は苦手なので意味はほとんどわからないけど、確かに何かが伝わってきた。
パティも「私は日本語が喋れないけど、私たちには音楽という共通の言葉がある」と言っていた。
まさにそういう感覚。言葉を超えた何か・・・そんな存在を確かに感じたのだ。

それからパープルのライトがステージを包む中、プリンスに捧げる「When Doves Cry」。
「My Blakean Year」は途中で間違えて中断。すかさずお客さんに忘れるよう催眠術をかけるパティ。
あくまでもマイペースと言うか、自然体と言うか、自由と言うか・・・。70歳を迎えるパティ、素敵だ。
先日亡くなったモハメド・アリへのトリビュート「Beneath The Southern Cross」に続いて、
エイミー・ワインハウスのために書いた「This Is The Girl」を演奏。
旅立ってしまった人への想い・・・。だけど悲しむだけではない、どこか前向きな力強さを感じる唄だ。
そして「Pissing In A River」を朗々と唄いあげたあと、最後の曲は「Because The Night」。
お客さんはコブシを突き上げ、「Because The Night!」と声をあげる。
本当に圧倒されっ放しのまま、本編はこれにて終了。

いったん楽屋へと戻りかけるも、途中で引き返してステージへ戻るパティ。
アンコールは「Banga」からスタート。持っていたギターをお客さんに手渡し、唄うことに専念するパティ。
ワンコードで呪術的な雰囲気のある曲、お客さんが次第に高揚していくのがわかる。
そして最後は「People Have The Power」。お客さんは総立ちになってコブシを突き上げる。
パティのパワーが、みんなのパワーになった瞬間。唄の力、音楽の力。
いろいろなものを感じ、得ることが出来たライブ。22時10分ごろ終了。

パティと握手したかったけれど、うまいことタイミングが合わずに出来ずじまい。
それでもミラクルを期待して店内に残っていると、機材を片付けるためレニーさんがステージへ。
しっかりと握手をしてもらい、こっそり持参していた「HORSES」のジャケット裏にサインして頂く。
2016年の今夜、あのレニー・ケイにサインをしてもらうなんて、なんだか夢のようだ。
この勢いでパティとも握手!と欲を出して、店の出入口付近で出待ち。
23時に閉店のため店の外に出されたけど、それでも待ってる20人ほどのファン。
だけど残念ながら別のルートから帰ったと聞かされ、仕方なく解散。
よくよく考えると、お客さんといっしょのエレベータに乗るわけないわな・・・。
とっても残念だったけど、いい想い出になったような気がする。

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