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2017年1月 7日 (土)

有頂天「カフカズ・ロック/ニーチェズ・ポップ 発売記念ライブ」六本木 Billboard LIVE TOKYO

今日は六本木 Billboard LIVE TOKYOへ、
有頂天「ニューアルバム「カフカズ・ロック/ニーチェズ・ポップ」発売記念ライブ」を観に行く。
“有頂天”がビルボードで演るというのもかなりビックリだけど、
今回は2枚組のニューアルバム「カフカズ・ロック/ニーチェズ・ポップ」発売記念として、
1枚目の収録曲を1stステージ、2枚目の収録曲を2ndステージで演奏するという。
どう考えてもこれは両方観るしかない!というわけで、迷わず発売日に予約した。
六本木の東京ミッドタウンと言えばイルミネーションが楽しみなんだけど、
クリスマスが終わってしまったので、ミッドタウンガーデンにはスケートリンクが出来ている。
そんな感じで寄り道しながら、1stステージを観るために17時40分ごろ会場入り。
今回の席は、メンバーズシート19a。ステージ下手寄りだけど、ベストポジション。

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開演予定時間の18時を少し過ぎたころ開演。
まずはDrums:ジン、Bass:クボ・ブリュ、Keyboards:シウ、Guitar:コウがステージに登場。
セッティングが終わると、髪の毛をトロージャンに仕上げたVocal:ケラが加わって唄い出す。
1stステージは「LIVE KAFKA'S ROCK」ということで、
1枚目「KAFKA'S ROCK」から「ラッキーさん」「100年」。
それから「MEANING OF LOVE」「でっかち」と、お馴染みのナンバーを矢継ぎ早に叩き込む。
ニューアルバムのナンバーとお馴染みのナンバーが、まったく同じテンションで繰り広げられる。
ケラは「僕たちのことは気にしないで、座ってゆっくりとお楽しみください」とコメント。
“有頂天”を座って観るという珍しいシチュエーション、こうなったらとことん楽しまないと。
そして「KAFKA'S ROCK」から、「墓石と黴菌」「知恵の輪プレゼント」「知恵の輪ブレイクアウト」。
アルバムの収録順に演奏するのかと思いきや、今回のライブ用にまったく変えてきている。

「今年はアルバムは出ないと思いますよ。今年は来年出るのを楽しみにする年」とケラは言い、
「SHOOT UP」「BYE-BYE」というメジャー時代のナンバーを続けて披露。
このへんの曲を、ライブで座って聴くのは初めてかもしれない・・・。
だけど各メンバーの演奏がとってもよく見えるので、これはこれでゴキゲンだ。
ギター、ベース、ドラム、キーボード、それぞれに正確で上手いんだなと改めて実感。
「KAFKA'S ROCK」のナンバー「城」に続いて、「NIETZSCHE'S POP」から「懐かしさの行方」も。
「今日は2ndステージがあるのであまりしゃべれない」とケラは言いつつ、
「Webマガジンは字数制限がないから、なんでも垂れ流しで困る」とチクリと釘を刺す。
ここでゲストのPercussion:BOBOとSax:ハラナツコが加わって、「カフカズ・ディック」と「心の旅」。
ココのくだりが1stステージのハイライト。カッチリとした演奏に、思わず圧倒される。
ゲストの二人は退場して「ホワイトソング」を演奏したあと、ケラは何やらメンバーに耳打ち。
なんでも一曲目の「ラッキーさん」の同期がズレてしまったため、もう一回やるとのこと。
確かになんかヘンな感じがしたもんな・・・。ちゃんと聴けて良かった。
クボ・ブリュのセリフがフィーチャーされた「monkey's report」で本編は終了。

アンコール、まずは「NIETZSCHE'S POP」から「幽霊たち」を演奏。
「椅子があったほうが良い人は、あったほうが良いと言ってください」とケラは言い、
「一時的な再結成と思っている人がいますが、少なくとも30年はやります」と力強く宣言。
メンバー紹介をはさみ、最後に「HAPPY SLEEP」を演奏して、1stステージは19時25分過ぎに終了。

2ndステージが始まる21時までは、余裕があるようで無いような中途半端な時間。
どこかへ行く時間はないので、ミッドタウンガーデンを眺めたりして時間をツブす。
そして20時40分ごろ、再び会場入り。今回の席は、メンバーズシート19c。
何のことはない、1stステージのときの隣の席。やや正面寄りになって観やすいかな?

予定通り、21時ちょうどに開演。
メンバーがステージに登場して、まずは「NIETZSCHE'S POP」から「幽霊たち」「懐かしさの行方」。
ミディアムテンポのナンバーが続くという“有頂天”にしては珍しいオープニング。
これが2017年、最新型の“有頂天”ということか? こういう“有頂天”も悪くない。
そして始まったのは「ベジタブル」。2017年の今、この曲をこうして座って聴けるのは不思議。
「まだ誰にも言ってませんが、オリコンのインディーズチャートで“The Willard”に勝ちました」と、
1stステージで話した事を再び話すケラ・・・。このあたりのひねくれ方がまさにケラっぽい。
ここで「2090年のクーデターテープ」「君はGANなのだ」と、お馴染みのナンバーを続けて二曲。
「君はGANなのだ」・・・こうして改めて聴いてみても、ものすごい歌詞。
1980年代当時はそれほど思わなかったけど、“有頂天”の音楽はRockやBluesからほど遠い位置にある。
深い情感や想いは一切込めず、サラッと笑い飛ばして唄ってしまう感覚・・・。そこが最大の魅力。
考えてみれは、人生もそういうもの。どっぷりと自分の感情に浸って悩んだり悲しんだりする事もあるけど、
サラリとかわして笑い飛ばしてしまう事も時には必要だったりする。
なんもかんも忘れてしまえというのとはちょっと違う、向き合った上で笑い飛ばしてしまう事なのだ。
それを有頂天、ケラさんから学んだ。な~んて事を思いつつ、ステージ上の“有頂天”を観る。

ここでケラはひとまず退場して、コウのヴォーカルで「Not Departure」。
“有頂天”のライブではお馴染みのコウが唄うコーナー、そういえば1stステージでは無かったな。
コウはピックを客席に何度も投げ入れる。そのうちのひとつは明らかに俺を狙ってくれたけど、
ライトの加減で見失ってしまい、うまいことキャッチする事が出来かなったので残念。
ケラが再びステージに登場して「ロコモーション」を唄ったあと、
「KAFKA'S ROCK」から「100年」「墓石と黴菌」。
「墓石と黴菌」はものすごく“有頂天”っぽいナンバー。これがこの時代の新曲というのがスゴイね。
ここでジンは何故だか突然、「さっきごめんなさい」とポツリと言う・・・。
「何のこと? ステージで突然ごめんなさいと言われると怖い」と、ドキマギするケラが笑える。
オートチューンを駆使して「箱」を唄ったあと、再結成後のナンバー「猫が歌う希望の歌」。
「コレカラノヒト」に続いては、「アローン・アゲイン」「べにくじら」「オードリー・ヘプバーン泥棒」。
今回アルバム曲だけでは尺が足りないので他の曲を演るとは思っていたけれど、
これほどまでにキラーチューンを繰り出してくるとは思っていなかった。なんだか得した気分。
最後にPercussion:BOBOとSax:ハラナツコをゲストに迎え、「ニーチェズ・ムーン」を演奏して本編は終了。

アンコール、「今日は2ステがキツいかと思ったけど、3ステでも出来ちゃう」とケラ。
“有頂天”の×フラッグが壁に掲げられているのを観て、「あっちに○があればウルトラクイズだ」とコウ。
それで爆笑するお客さんたち・・・みんなやっぱりそういう世代なんだなぁ~。
そしてPercussion:BOBOとSax:ハラナツコと共に、「カフカズ・ディック」を演奏。
ものすごいスリリングな演奏、パーカッションとサックスがギリギリと食い込んでくる。
最後は「愛のまるやけ」。曲が始まるとともに、ステージ後の暗幕が開いて六本木の夜景が現れる。
この曲はライブで何度も聴いてきたけど、今日の演奏がイチバン良かったかもしれない。
メンバー紹介のあと、「“有頂天”です!」と力強く叫ぶケラに、なんだかすごくジーンときた。
こうして21時35分、本日のライブはすべて終了。1st・2ndともに、大満足のライブであった。

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