KERA SOLO UNIT/ケラ & ザ・シンセサイザーズ「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー 2017」新宿LOFT
今日は新宿LOFTへ、「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー 2017」を観に行く。
「ミューヂック・アワー」を観るのは2014年12月以来、実に二年半ぶりとなる。
あの時は“「有頂天」セッション”があって、それがそのまま“有頂天”の活動再開につながったんだな。
そして今夜登場する“ケラ & ザ・シンセサイザーズ”、こちらもその時以来だから本当に久しぶりだ。
整理番号9番という良番だけれど、会場売りチケットの後に入場ということを思い出したので、
早あがりにはせず定時ダッシュにして、開演時間19時に間に合うよう新宿へと向かう。
「MARS」で今夜ライブを行う予定だったIan McCullochがドタキャンしたというニュースを聞き、
どうなっているか気になって寄ってみると、会場前は混沌とした状況になっていた。
それはさておき、18時45分ごろ会場入り。スペースにはまだかなり余裕がある状態。
ステージ上手のガードフェンスを確保することが出来たので、そこでのんびりと観ることにする。
それでも開演時間が近づくころには、フロアはイイ感じに埋まっていた。
予定より遅れて、19時05分過ぎに開演。まずは“KERA SOLO UNIT”のステージ。
Drums:川村成史、Bass:とっつぁん、Guitar:伏見 蛍、Keyboards:佐藤真也、
Sax:ハラナツコという編成のバンドをバックに、KERAさんがゆっくりと唄い出す。
今夜のソロはJAZZ路線でいく模様。「フォレスト・グリーン」から始まり、
「Old Boys」「これでおあいこ」とJAZZアルバムの曲が続いていく。
「“有頂天”の再結成以来、“有頂天”を見ておけばいいという風潮がある」とKERAさんはボヤきつつ、
「そんな中を観に来てくださったみなさんの個人情報を知りたい」というのはちょっと本気なのかも。
「ニューアルバムは小沢健二みたいにしようと思ったら、本人が活動再開した」という話から、
「オザケンの新曲はどんなだっけ?」「オザケンならこんな感じで唄いそう♪」と適当な鼻歌をしばし。
それからJAZZのスタンダード「Cheek to Cheek」、以前ソロで演奏した「Golden Hours」「バラ色」、
“シンセサイザーズ”のナンバーから「Long Goodbye」と、かなりバラエティに富んだ選曲。
KERAさんのソロは何が出るのかわからないところがあるけど、今夜はコンセプトがハッキリとしている。
“有頂天”も“シンセサイザーズ”も大好きだけど、ソロは一番KERAさんらしい感じがして好き。
伏見さんの独特なタッチのギターが、KERAさんのソロにとってもよく似合っている。
KERAさんは、硬軟取り混ぜた様々なトークを交えながらステージを進めていく。
シニカルで毒があるけど、どこかユーモラスでウィットに富んだ話に思わず惹き込まれる。
ライブ中盤には、ゲストの鈴木慶一が加わっての演奏。慶一さんもかなり独特な雰囲気。
慶一さんのソロアルバムの曲や“No Lie-Sense”のナンバーを三曲演奏して、慶一さんは退場。
「地図と領土」から“有頂天”の「ニーチェズ・ムーン」を続けて演奏したあと、
KERAさんが「ツーマンのときの1バンド目はアンコールをやっていいのかな?」と言うと、
お客さんからアンコールの拍手が沸き起こる。さすがによくわかっているお客さん。
そして始まったのは「見上げてごらん夜の星を」。これがまた最高に良かった・・・。
演奏はアバンギャルドなテイストがありつつも、KERAさんの唄声が胸にグッと迫ってくる。
KERAさんのヴォーカルはこういった昭和歌謡みたいな唄に合っているのだろうな。
20時30分ごろ“KERA SOLO UNIT”のステージは終了し、セットチェンジに突入。
そして20時50分過ぎから、“ケラ & ザ・シンセサイザーズ”の演奏が始まる。
Keyboards:杉山圭一、Bass:RIU、サポートメンバーのGuitar:田渕ひさ子、Guitar:なるけしんご、
Drums:Reikoはご懐妊ということでパーカッションを担当するというドラムレス編成のバンド。
久しぶりに演奏するという「Drive to TOKIO」から始まり、「ポピーズ」「真夜中のギター」へと続く。
ドラムレスってどうなんだろう?と思っていたけど、これが予想以上にイイ感じ。
無機質にも思えるドラムパッドの音が、意外と抑揚があって心地良く響いてくる。
ギターは田淵さんを中心としたアンサンブルで、なるけさんはバックに徹している雰囲気。
MCはReikoご懐妊の話が中心。「今日はパーカッションのようなモノを叩いているけど、
杉山が妊娠したらキーボードらしきモノを、RIUが妊娠したらベースらしきモノを弾いてもらう」と。
ライブ中盤から、ドラムに“有頂天”のジンが加わっての演奏。
なんでもReikoが「どうしても叩いて欲しい」と要望して、今回の参加が実現したのだそうだ。
ジンならではのスネアの「コーン!」という音が聞こえるだけで、なんだか気分がアガる。
「今はミイラ」「LIVES」に続いて、ちょっとレアな「メアリー・パンプキン・ヘッド」。
KERAさんは「若者は音楽にお金を使わな過ぎ」と、お金を払って観に来た大人に説教(笑)。
「終わったあとに『行けば良かった~』とツイートするんだよね」というのには笑えた。
アッパーな「ロケット・ソング」のあと、「BROKEN FLOWERS」をじっくりと演奏して本編は終了。
アンコール、まずはReikoが慎重に叩く鉄琴が印象的な「Dear God Waltz」。
そしてお馴染みの「神様とその他の変種」。ヴォーカルの前半はReikoが唄うオリジナル仕様。
いつも思うけど、この曲はKERAさんの想いがイッパイ詰まっているような感じがして好き。
こうして今回の「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」は、22時ちょうどに終了。
ライブ終了後、どこかで呑んでいこうとあれこれ店を探すも、
世の中は歓迎会シーズンということらしく、新宿の街は鬼のような賑わい。
隠れ家の某店も思い出横丁の「つるかめ食堂」も入ることが出来ずに、
西口の裏通りにある「十徳」にようやく居場所を見つける。
ここは食べ物も飲み物も種類が豊富で、自分的にはかなりポイントが高い。
24時ごろまで満喫したあと、「天下一品」で久しぶりにこってりラーメンを食べてから帰宅。
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