三宅伸治と仲井戸"CHABO"麗市「三宅伸治presents 『第九回 感謝の日』 Songs for Kiyoshiro」下北沢 GARDEN
というわけで、ほぼ定時ダッシュで下北沢へと向かう。
今日は下北沢 GARDENへ、「三宅伸治presents 『第九回 感謝の日』 Songs for Kiyoshiro」を観に行く。
そう、本日4月2日は清志郎の誕生日。みんなで清志郎にありがとうを言う感謝の日だ。
そして今回は“三宅伸治と仲井戸"CHABO"麗市”という、これ以上ない最高のラインナップ。
年度始でめちゃくちゃ忙しい中ではあるけれど、どうにかこうにか定時に仕事を切り上げる。
電車を乗り継いで下北沢駅へ向かい、開場時間18時30分を過ぎたころ会場に到着。
三宅伸治ファンクラブチケットと仲井戸麗市ファンクラブチケットとの並列入場。
私は仲井戸麗市ファンクラブチケットC-151だったので、順番的には270番ぐらいになるのかな?
フロア前方は椅子席になっていたけれど、後方のほとんどはスタンディング席。
私はスタンディング席の四列目ぐらい、それでもステージがけっこうよく見えるポジションを確保。
予定より遅れて、19時35分ごろスタート。
SE「Dock Of The Bay」が流れる中、ステージ下手にCHABO、上手に伸ちゃんがスタンバイ。
アコースティックギター二本で演奏が始まる。一曲目は「ヒッピーに捧ぐ」。
インストでの演奏かと思いきや、途中から伸ちゃんとCHABOが絞り出すように唄い出す。
オープニングからいきなりものすごい演奏に、一気に気持ちを持って行かれる。
そのまま二人で「2時間35分」を唄い、CHABOのヴォーカルで「ぼくとあの娘」。
「キング・オブ・ブルース! こういう紹介は嫌なはずです・・・」と伸ちゃんが言うと、
すかさず「禁じられた遊び」をギターでつま弾くCHABO。こういうトンチが効いているところが好き。
「CHABOさんが居なかったら、僕はギターを始めていなかったかもしれません」と伸ちゃんが言うと、
「なんだかそのへんから清志郎が入って来そうだよね」とCHABOがポツリとつぶやく。
伸ちゃんのスチールギターをバックに、CHABOは「忙しすぎたから」を唄う。
今回の選曲は全て伸ちゃんが行ったとの事で、RCサクセションのナンバーが中心だけど、
ここで唯一“古井戸”の「飲んだくれジョニイ」をセッションしてから「Johnny Blue」。
冒頭のギターソロ合戦では、「ちょっとテクに走り過ぎてるな!」とCHABOから伸ちゃんへ一言。
『COVERS』から「Love Me Tender」をBluesyなアレンジで演奏したあと「Sweet Soul Music」。
伸ちゃんの唄もCHABOの唄も清志郎のそれとは全く違い、むしろ伸ちゃん節、CHABO節という感じ。
特に「Sweet Soul Music」の伸ちゃんの唄いまわしは、最初聴いた時には全く別の曲に聴こえた。
ここで伸ちゃんが「下北沢ということで、出てきてくれたら嬉しいです」と、金子マリをステージに呼び込む。
バッグを手に登場したマリちゃんに、「買物のついでに来たんだってよ」とCHABOがすかさずツッコミ。
だけど二人のギターをバックに「エンジェル」を唄い出した途端、フロアの空気が一気に張り詰める。
今夜のマリちゃんも絶好調、まさに神がかった唄声を聴かせてくれた。たまらない瞬間。
「二部制で今日はやります」と伸ちゃんは言い、三人で「いい事ばかりはありゃしない」。
CHABO、伸ちゃん、マリちゃんの順でヴォーカルをまわす。これ以上無い、スペシャルバージョン。
第1部はちょうど1時間の演奏時間で、20時35分ごろ終了。
15分ほどの休憩時間をはさんで、20時50分ごろ第2部が始まる。
CHABOと伸ちゃんが再びステージに登場し、「たとえばこんなラヴ・ソング」をアコースティックで演奏。
アコースティックだけど、とってもソウルフルなプレイ。この二人ならではのゴキゲンなフィーリング。
続いて、「珍しく清志郎くんとモータウンを狙った」というCHABOの紹介で「ハイウェイのお月様」。
この曲は『BEAT POPS』収録曲だけど、CHABOはどのアルバムに入ってるかことごとくハズしていたらしい。
それからCHABOが赤いフラットマンドリンを手に取り、伸ちゃんが「雑踏」を噛みしめるように唄う。
雨の音をハーモニクスで表現するCHABO、いつも以上に素晴らしい伸ちゃんの唄声。
そのままCHABOはテレキャスに持ち替え、清志郎との最後の共作「毎日がブランニューデイ」。
水を打ったように静まり返って曲に集中していたお客さんが、これで一気にヒートアップする。
そしてぶっ飛ばしタイムに突入して、リズムボックスをバックに「腰をふれ」。
まさかこの曲が演奏されるとは意外! それにしても、CHABOはこの曲を覚えていたのだろうか?
演奏はそのまま「シュー」に突入。このあたりは、すっかり伸ちゃんのステージという感じ。
「清志郎くんとの最後の共作、この曲はほとんど唄ってないけど、
伸ちゃんに選んでもらったので唄わせてくれ~」CHABOは言って「激しい雨」。
確かにこの曲は一部分だけ唄ったりするけど、フルで唄うのは珍しいかもしれない。
続いて「ドカドカうるさいR&Rバンド」。もうほとんどRCサクセションのライブ、楽しくて仕方がない。
そして本編最後は「君が僕を知ってる」。KEYはもちろんオリジナルKEYで。
伸ちゃんのギターとCHABOのギターが、絶妙なアンサンブルを奏でる。
「CHABOさん!」「伸治さん!」とお互いを讃え合う二人、あふれる笑顔のまま退場。
アンコール、伸ちゃんは「この2月に完全復活祭から10年が経ちました」と言い、
そのときに一緒に演奏したという紹介で“NEW BLUE DAY HORNS”をステージに呼び込む。
梅津和時、片山広明、渡辺隆雄、加えて中村キタロー、そしてもちろんCHABO。
「こんなみんな居たらそこに・・・」と思わず声を詰まらせる伸ちゃん。
みんなで「Happy Birthday」を唄ったあと、お客さんヴォーカルの「スローバラード」。
続いてCHABOはChet Atkinsを手に取り、伸ちゃんの掛け声で「JUMP」が始まる。
そして「雨あがりの夜空に」。この曲の並びは、ちょっと興味深い展開だったな。
RCで清志郎と一緒に歩んだCHABOと、RCが終わって清志郎を支えた伸ちゃん。
どちらもかけがえのない存在、清志郎にとってもみんなにとっても・・・。
ここで再びステージには、CHABOと伸ちゃん二人きり。
CHABOはアコースティックギター、伸ちゃんはウクレレという組み合わせで「約束」。
あったかい伸ちゃんのヴォーカルに、CHABOがスライドギターをかぶせる。
続いて伸ちゃんがスティールギターを弾いて、CHABOがヴォーカルで「夜の散歩をしないかね」。
ここでも伸ちゃんとCHABO、それぞれに思い入れのあるナンバーが続けて演奏される。
「Oh! Baby」が流れる中、お互いを紹介しあうCHABOと伸ちゃん。
そしてもちろん、清志郎の名前を呼ぶのも忘れない。だって今日は「感謝の日」。
ステージにスクリーンが降りてきて、完全復活祭@日本武道館の映像が流れ始める。
「Like A Dream」をアコースティックギターで弾き語る清志郎。思わずグッときた。
そして「ボスのSOUL」が流れる中、22時25分過ぎにすべて終了。
今年の「感謝の日」は、まさにこれ以上ないという感じのメンツ。
伸ちゃん、CHABO、マリちゃん、そして“BLUE DAY HORNS”。
単なるカバー大会にならないのは、本人たちの思いもさることながら、
それぞれが清志郎ありきで唄ったり演奏したりしているから。
誰も清志郎にはなれない・・・。みんなそれを知ってる。
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