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2019年9月14日 (土)

VA「なにわブルースフェスティバル2019」なんばHatch<Day-1>

今週末は三連休を利用して大阪へ。毎年恒例の「なにわブルースフェスティバル2019」を観に行く。
2016年から始まった「なにわブルースフェスティバル」も今年で四年目。
フェスはどうにも苦手な私だけれど、こればかりは毎年楽しみにしているのだ。
東京駅12時ちょうど発の新幹線に乗り込み、14時半過ぎに新大阪駅へ到着。
そのまま地下鉄でなんばまで移動して、今回泊まる「アズガーデン日本橋」へチェックイン。
ここは何回か泊まったことがあるけど、ホテルと言うよりウィークリーマンションという風情。
部屋もワンルームマンションの一室という感じで、必要以上に落ち着くことが出来る。
しばらく部屋で休憩したあと、15時50分ごろ再び出かける。

会場は例年通りなんばHatch。16時10分ごろ到着して、友達と合流する。
ほどなくしてロビーでの演奏が始まったので、そそくさと会場入り。
ロビーに設けられた特設ステージには有山じゅんじと清水 興、
そしてポスターのモデルになっている前・浪速区長とデザイナーさん。
ステージ前はたくさんの人だかりでよく見えなかったけど、楽しい雰囲気は充分に味わえた。
「梅田から難波まで」をみんなで合唱して、ロビー演奏はあっと言う間に終了。
3階のロビーから5階のフロアへ移動。今日の席は1階D列14番、ステージ下手の四列目。
今回は友達と手分けしてチケット予約したのだけれど、だいたい同じあたりの位置に固まっている。
立見まで出る大盛況で、2階席までお客さんでビッシリと埋まっている様子は圧巻。
ステージにはドラムセットが2台、キーボードが2台、グランドピアノ、ベースアンプとギターアンプが多数。

予定より少し遅れて、17時05分ごろ開演。
トップバッターは、はせがわかおり+本夛マキから成るアコースティック・ユニット“ヨモギ”。
石田長生へのトリビュート・アルバム「SONGS OF Ishiyan」から「Ballad #5」。
今回のサブタイトルは「石田長生展2019 SONGS OF Ishiyan」という事で、石やんの唄がたくさん聴ける。
二曲目も石やんが教えてくれたという“The Beatles”のカバー「Help!」。
日本語の訳詞はオリジナルなのかな? ひとつひとつの言葉が際立っていて心に沁みた。
正直言って“ヨモギ”はあまりピンと来ていなかったのだけど、今回の演奏を観て好きになってしまった。

セットチェンジの間、男女の司会者が出てきてウダウダとトークするのはいつもの流れ。
そして登場したのはリクオとウルフルケイスケ、バックを務めるのはロジャー高橋と清水 興。
リクオはグランドピアノを弾きながら「オマージュ -ブルーハーツが聴こえる」を唄う。
居なくなってしまった人もいるけど、たくさんの先輩がいたから僕たちはココに居る・・・まさにその通り。
続いてケーヤンがヴォーカルをとっての「ミュージック」。今日もミスター・スマイルは僕たちを心地良くさせる。
ロジャーがゴキゲンなビートを刻み出すと、コーラス隊として“ヨモギ”、そしてCharが演奏に加わる。
リクオとCharは初共演とのこと。石やんが生み出した出会いに感謝しながら、石やんの「アミーゴ」をカバー。

ドラム・ベースはそのままで、次は三宅伸治と大西ユカリのステージ。
「スカートも短め、スピーチも短め」と言うユカリ姐さん、あいかわらず髪型がファンキー。
それでもやはり唄は最高。いきなりの「That Lucky Old Sun」にはグッときた。
「楽屋には若手なんてひとりも居ないのに、『俺が若手!』と言い合っている」とユカリ姐さん。
石やんが作詞・作曲したという「あんこーる」を唄ったあと、再び“ヨモギ”をステージに呼び込む。
ユカリ姐さんのヒョウ柄衣装に合わせて、二人ともヒョウ柄のカットソーを著ている。
演奏されたのは石やんの「Everybody 毎度! On The Street」。工藤静香風の振り付けが楽しい。
「こんなんしてしまってゴメンなさい」とユカリ姐さんは言い、「逃げろ!」という掛け声とともに退場。
入れ替わりにニューオーリンズでザリガニを食べて生きている(?)という山岸潤史が加わり、
“SOOO BAAD REVUE”の名曲「青洟小僧」。山岸はブルーのテレキャスを弾きまくる。
久しぶりに聴くけど、山岸のギターはやはり最高。テレキャスらしい乾いた音だけど、厚さと深さを感じる。

ここでスタンドアップコメディアンのナオユキによる「酔いどれ漫談」。
聞いていると思わずニヤリとしてしまうけど、長丁場のイベントなので思わずトイレタイム・・・すいません。
続いて登場したのは、大塚まさじ+竹田一彦。竹田さんが弾くフルアコ、めちゃめちゃシブいトーン。
石やんのカバー「アフリカの月」に続いて「プカプカ」。大塚まさじといえば、やはりこの曲。
ほんわかのんびり、あくまでも自然体という感じで、なんだかとっても癒やされる。

続いて登場したのは桑名晴子。ウクレレを弾きながら「What's Going On」を唄う。
この人の唄声も無限の広がりを感じさせる。曲の途中でCharが加わり、アコースティックギターをプレイ。
石やんは小笠原島へよく行っていて、ウミガメの里親になったとか・・・そんな思い出話に花が咲く二人。
そんな暮らしの中で生まれた曲「Boninの島」を唄っているうちに、感極まった様子の晴子さん。
さりげなくそれを気遣うCharがとってもカッコよかった。

ここでステージには“裏なんばの女王”泥沼恵美子と“地下演歌代表”八戸ノ里和夫が登場。
その正体は「アガッタ!」の桜川春子と安藤八主博。二人とも成りきり加減がサイコー。
山口しんじがアコースティック・ギターでサポートして「大阪ホンキートンクブルース」。
どこかで聴いたような歌詞、聴き覚えのあるメロディー、ひょっとしてあの人?と思わせる唄い方。
たった一曲だったけど、インパクトは絶大。あぁ~楽しかった。

ステージに椅子とお酒が用意され、木村充揮がニコニコ笑いながら登場。
「早よう~やれ!」という野次を軽くやり過ごしながら、まずはグラスのお酒を一気呑み。
そしてバンドをバックに「16t」「Summer Time」を唄う。バンドで唄う木村さん、好きだなぁー。
ソロだと完全に自由なので、曲の途中で演奏をやめてしまったりするけど、バンドではキッチリと唄ってくれる。
最後は石やんのナンバー「ねぇ、神様」。木村さんの唄声で聴くこの曲、胸にグッと刻み込まれた。

続いて、金子マリ+三宅伸治のステージ。
マリちゃんは髪型がオシャレになり、衣装もドレッシーな感じで、いつもとはちょっと違った雰囲気。
“Mari & BuxBunny シーズン2”のナンバーから「幸せの足音」「Still Stands」。
伸びやかなマリちゃんの唄声は、あいかわらずサイコー! 最近のマリちゃんは本当にハズレ無し。
あっくんとKenKenがまだ小さいとき、「ママと海」だと思い込んでいたという「Mama Told Me」という歌詞・・・
「Mother's Song」を切々と唄いあげるマリちゃん。胸に染みるバラードの数々。

ハウス・バンドに山口しんじが加わって、有山じゅんじが「Boat Club Load」を唄い出す。
ステージ上手にはやたらと癖のある男が・・・Unity Jeyという人で、この曲の作者らしい。
ここでドラムに正木五朗が加わり、バンドはロジャー高橋とのツインドラム編成に。
有山さんは石やんから二万円で買ったというギターを弾き、山岸潤史とともに「ぐるぐるぐる」。
もう~たまらない顔合わせ。五朗さんのキレッキレのビートに合わせて、山岸がテレキャスを弾きまくる。
石やんに捧げるインスト・ナンバー「Little R」は、アルバムとはちょっと違う雰囲気で聴かせてくれた。

そしていよいよCHABOがステージに登場。
「お疲れ様~もうちょっと一緒に疲れてくれ!」「楽屋は同窓会状態」と言うCHABO。
喋り過ぎないように・・・と気を遣いつつ、「石やんがなんでココにいないんだ」と自分の思いを話す。
晴海で初めて石やんと出逢った時の話、東京と大阪を繋いでくれたのが石やんだという話・・・。
CHABOの石やんへの思いが満ち溢れていて、胸にグッと来るトーク。この真摯な思いがCHABOだ。
そして石やんから譲り受けたというアコースティックギターを弾きながら「誰のためでもない舟」。
波の音のSEをバックに、透き通ったアコースティックギターの音色がフロアに響き渡る。
CHABOはステージに有山じゅんじを呼び込み、Fred McDowellの「You Gotta Move」をセッション。
「木村みたいな声ならなぁ~」と言いながらも、CHABOの声で聴くブルースも最高。
更にリクオが加わり、Tom Waitsのカバーで「Ol' 55」。5月の「HOBO CONNECTION」の再現。
リクオのピアノで聴くこの曲は最高。有山さんとCHABOのヴォーカルも胸に染みた。

ナオユキによる「酔いどれ漫談」を再びはさんで、本日の大トリはCharのステージ。
ハウス・バンド+正木五朗という編成で、石やんのナンバーから「ラ・ジ・カ・セ」。
Charが唄うとやっぱり安心感がある。これまで座って聴いていたお客さんも総立ち。
石やんがCharに捧げた「ニッポン Char, Char, Char」。興さんのベースがブリブリでイカす。
そして本編最後はCharいわく石やん最大のヒット曲「Happiness」。“ヨモギ”の二人がコーラスで加わる。
「石やんのどこかのライブを完コピしている」というかおりちゃんが煽る形で、お客さんとコール&レスポンス。
これが本当に完コピで、思わずCharも爆笑。まるで石やんがココにいるような気がした。

アンコールは、出演者全員が登場して「The Weight」「IKO IKO」をセッション。
これだけの豪華メンバーだと誰を見て良いのか迷うけど、ここはやはりCHABOでしょう。
CHABOはみんなより一歩下がったポジション。隣には伸ちゃんが並んでギターを弾いている。
CHABOは演奏中にもかかわらず、伸ちゃんの耳元へしきりに顔を寄せて話しかけている。
伸ちゃんだけではなく、いろんな人に・・・ちょっと位置の離れたマリちゃんにまで。
気が合う仲間達に囲まれて、とても嬉しかったのだろうなぁ~CHABO。
演奏はヴォーカルを全員でまわし、ギターソロを交互に弾き合うゴキゲンなセッション。
たっぷりとタメの効いた「The Weight」も良かったけど、アゲアゲの「IKO IKO」も良かった。
最後にCharが「石やん、おるで~。裕ちゃんもおるで~」と言い残し、21時55分過ぎに全て終了。

ずいぶんと遅くなってしまったけれど、ライブ終了後は千日前まで移動して「北の家族」で打ち上げ。
1時過ぎにおひらきになったところで、友達が「Fanny Mae」という店に連れて行ってくれた。
ストーンズやブルースが流れる店、店を閉めて帰ろうとしているマスターにお願いして入れてもらう。
カウンター10席ぐらいの小さいスペースだけど、ゴキゲンな音楽があれば最高だ。
ちょっと口が悪いマスターもまたイイ感じ。ストーンズの1972年のライブ音源とルースターズをかけてくれた。
3時におひらきにして解散。「きぶんや」という店で和歌山ラーメンを食べてホテルへ戻る。

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