« 焼とん事変 | トップページ | この状況 »

2020年3月 7日 (土)

梅津和時「プチ大仕事 2020 『a legend of D.U.B. & DANGER』」新宿PIT INN

今日は新宿PIT INNへ、「梅津和時 プチ大仕事 2020 『a legend of D.U.B. & DANGER』」を観に行く。
毎年恒例の梅津和時 プチ大仕事、今年は3月4日から8日までの五日間の開催。
本日は大好きな“D.U.B.”にワタナベイビーが加わってのプレイ。どんな演奏になるのか楽しみ。
ところがこの数週間、新型コロナウィルスでライブが中止・延期になっている悶々とした日々。
梅津さんは変わらず演奏を続けてくれるというので、ありがたいけど用心は怠りなくしないと。
というわけで京王新線に乗って、暮れなずむ新宿の街へ。心なしか空いている。
まずはタワレコに寄って、「RCサクセション・忌野清志郎デビュー50周年記念展示」を見る。
清志郎が1998年の新宿店オープン時に描きおろした巨大壁画と久々の対面。やっぱり素敵だな。
あとは全シングルのジャケット写真パネルとポスターが数点。それだけでも見られるだけで満足。
開場時間の19時30分にあわせて会場へと向かう。けっこうギリギリになってしまった。
お客さんはやはりいつもより少なく感じる。それぞれの判断・・・こればかりは仕方がない。
それなので整理番号は22番だけど、かなり早く入場出来た。ステージ下手三列目に座る。
キーボードと譜面台が視線をさえぎって、ちょっとばかり見にくいかもしれない。

予定通り20時ちょうどに開演。
Sax&Clarinet:梅津和時、Bass:早川岳晴、Drums:菊池 隆がステージに登場・・・
と思いきや、菊池さんはインフルエンザのため欠席。急遽“COIL”の田中栄二がドラムを担当。
田中さんはシルバーグレイのヘア、ルックスがどことなくHARRYに似ている。
演奏は「TANG TANGO」から始まって、「デコボコ山」へと続いていく。
どこかズレているような、だけどものすごく緊張感あふれる演奏。これぞ“D.U.B.”の真骨頂。
梅津さんはこのあと歯のメンテナンスをするため、復帰後にこの曲を吹けるかわからないと話す。
ここでゲスト・ギターの加藤一平が加わって「PRETTY KRANKE」。「こうなると“D.U.B.”じゃないな」と梅津さん。
加藤さんのギターは音色を様々に変化させつつ、難解なフレーズを次々と繰り出していく。
田中さんのドラムはジャズでもありロックでもありプログレでもあり、これまで聴いたことがないビート。
二人に負けじと早川さんのベースもブリブリと唸る。梅津さんはサックスとクラリネットの二本同時吹き。

続いて「POP UP」。梅津・片山のダブルサックスがイカすこの曲、今夜はギターが入ってちょっと違った趣き。
梅津さんのサックスだけになって少し寂しい感じがしていたけど、このアレンジはとてもカッコよくてイイ。
今夜の早川さんはレギュラーのMC-924のみ使用。歪みを効かせたベースソロで暴れまくる。
それに対抗して田中さんもドラムソロ。バスドラを正確に刻みながら、手数がめちゃめちゃ多いのがスゴイ。
ここで梅津さんと早川さんだけがステージに残り、二人だけで「ハレルヤ」を演奏。
早川さんが前半を唄い、梅津さんが後半を唄うスペシャル・アレンジ。二人の思いが胸に沁みる。
そして再び田中さん・加藤さん、そしてゲスト・ヴォーカルのワタナベイビーがステージに登場。
ワタナベイビーはニセ清志郎で登場するかと思ったけど、黒を基調にしたシブめの衣装。
「PIT INN初出演です~!」と梅津さんに紹介され、「光栄の極みです」と応えるワタナベイビー。
片山さんが参加したという自身のナンバー「大粒の涙」を唄い、21時05分ごろ第1部は終了。

インターバルをはさんで、21時20分ごろ第2部が始まる。
「第2部は“DANGER”の曲をやります。昭和の時代の曲、懐メロと思って聴いてください」と梅津さん。
「ミュージシャン人生で一番低いKEYで唄う」とワタナベイビーは言い「大いなる訣別(ナンデ、ナンデ、ナンデ)」。
それにしても梅津さんのサックスの音がぶっとい。身体全体から音が出ているんだなぁ~と感じた。
続いて「ダンス・パーティー」。梅津さんはキーボードを弾き、そのダンサブルなサウンドに大盛りあがり。
「DANGERⅠとⅡを同時に演るのは珍しい」と言う梅津さんに、「貴重な体験をさせて頂いてます」とワタナベイビー。
そして「上品な猫みたいな」から「メロディー」。確かにこのあたりはナマで聴いたことが無いかもしれない。
「はらたく人々」を演奏する前には、「LIVE AID」で口パク演奏をさせられた時のエピソードを披露。
高校生のときにそれをテレビで観ていたというワタナベイビーは、「すごくパンクだと思いました」と一言。
ワタナベイビーはそう言うだけあって、アバンギャルドで難しい清志郎の唄を完全に自分のものにしていた。
第2部の最後は「あの娘とショッピング」。軽快なタッチの曲に、フロアも大いに盛りあがってフィナーレ。

アンコール、梅津さん・早川さん・加藤さん・田中さんがステージに登場して「夕陽に赤いカバ」。
梅津さんのいやらしく響くサックス、怪しくフリーキーなリズム隊がたまらなく“D.U.B.”している。
演奏が急に止まり、狂ったように楽器を鳴らす四人。フリージャズというよりもノイズに近い。
その中をキーボードを弾きながら、ワタナベイビーが「貴女のお嬢さんに」を唄い出す。
これはものすごいものを観た。“D.U.B.”にしか出来ない演奏・・・本当に大満足。
「ライブハウスやジャズ喫茶に育てられてきました。この自粛でそういうシーンが無くなってしまうかもしれません。
コロナウィルスは怖いですけど、このまま日本のシーンが無くなってしまうのはもっと怖いです。
僕はこういう硬い言い方しか出来ないけど、清志郎ならもっとうまく言っていただろう」と梅津さん。
ステージ上で記念撮影に応じる五人の笑顔を見るにつけ、この素晴らしい場所を大切にしたいと思った。
こうしてライブは22時15分ごろ終了。

|

« 焼とん事変 | トップページ | この状況 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 焼とん事変 | トップページ | この状況 »