今日は神田明神ホールへ、亜無亜危異「デビュー40周年祝賀会 限界突破SHOW」を観に行く。
あの“亜無亜危異”がデビュー40周年、それにちなんで2ステージで40曲を演奏するという。
加えて本日は有観客で40曲、明日は無観客配信で40曲、二日間で80曲というのだからスゴい。
いろいろな規制がありながらも出来ることを探していこうという姿勢は、まさにパンクという感じ。
会場は御茶ノ水駅から5分ほど歩いた神田明神の中にあるホール。こんな所があるとは知らなかった。
14時半過ぎに会場入り。外階段を昇った通路のところで、自分の連絡先をWEB登録。
それから検温して、ドリンク代を払って、手指を消毒して、チケットを自分でもぎって入場。
この一連の流れにもすっかり慣れたな。いつもながらここまでやってくれれば安心だ。
1st Stageの席はA13番。ステージ上手一列目の一番端、テラオカ側だけどかなり端っこという感じ。
フロアにはほどよい間隔をとって椅子が並べられている。人数にして100人ぐらいのお客さん。
ステージ後方には、“亜無亜危異”の文字が金色で刺繍された真紅のフラッグ。
開演予定時間の15時を少し過ぎたころ、主催者から挨拶と注意事項。
声援・歓声・唄は禁止だけれど、本日はその場でのスタンディングOKとのこと。
こいつは嬉しい展開。座って聴くのと立って聴くのとでは、やっぱりライブ感が違うよね。
関東親衛隊長の挨拶に続いて、“亜無亜危異”コールの代わりの手拍子が鳴り響く。
そして15時10分ごろ、ポルカ調の「L'Anarchie Pour Le U.K.」が流れる中をメンバーが登場。
ステージ後方にDrums:コバン、上手にBass:テラオカ、下手にGuitar:シンイチ、中央にVocal:シゲル。
紺色のナッパ服に身を包んだシゲルが「東京 イズ バーニング!」と叫ぶと演奏がスタート。
それから「3・3・3」「缶詰」「カシム」「改革子供」「自由」「もうアウト」と、前半は初期のナンバーが続く。
コバンが叩き出す重たいビートに乗せて、テラオカのプレシジョンベースが重低音を響かせる。
シンイチのストラトは時に鋭く特に激しいサウンドを生み出し、シゲルの唄声はあいかわらず強力。
MCはまったく無くひたすら演奏を繰り広げていく姿は、ストイックでとてもイカしている。
ライブ中盤から後半にかけては、これまでの“亜無亜危異”の歴史を振り返るかのように、
「東京パンクス」「逃げろ」「バラッド」「Harder They Come」「旗をかかげて」と各アルバムからの選曲。
テラオカのベースから始まる「逃げろ」がとてもカッコよくて悶絶。パンクと言うより骨太のロック。
このあたりの時期のナンバーは、ライブであまり聴く機会が無いからとても嬉しい。
本日のライブは配信されないけど、ステージ前にはビデオカメラが何台も行き交う。
常設のライブハウスでは無いのだろうけど、照明がとても凝っているのはそのせいなのだろうか。
不完全復活後のアルバムからは、「くるくるパトリオット」「弱者の行進」の二曲が演奏される。
“亜無亜危異”の歴史の中に、何の違和感も無く溶け込んでいるところがスゴい。
最後は「叫んでやるぜ」「アナーキー」「Ready Steady Go」とたたみ掛けるように終了。
時間は16時15分過ぎ。20曲演奏しても1時間ちょっとというのだからサスガだ。
2nd Stageまではちょっと時間があるので、パンク友達の浜田さんと「日高屋」へ。
まだ16時過ぎだというのに、もう夕飯を食べるのだそうだ。本当におもしろいヤツ。
こうしてライブ友達とじっくり話をするのは久しぶり。やっぱり楽しくて最高。
30分ほどの時間だったけど、久しぶりに音楽の話をしたなぁ~という感じ。
17時10分過ぎには会場に戻って、再び一連の儀式をして入場。
2nd Stageの席はB6番。今度はステージ下手二列目、シンイチの真正面という最高の位置。
開演予定時間の18時を5分ほど過ぎたころ、今回も主催者の挨拶に続いて演奏がスタート。
ポルカ調の「L'Anarchie Pour Le U.K.」がフェイドアウトして「アナーキー・ミュージック」が始まる。
メンバー紹介にもなっているこの曲、上を指さしながら「マリのギターが聴こえてくる」と唄うシゲル。
続いて「アナーキー・シティ」「団地のオバサン」と、初期のナンバーを次々にたたみ掛ける。
メンバーが着ているナッパ服は1st Stageと同じ紺色。還暦記念の赤色は明日に温存なのかな。
そして「馬鹿とハサミは使いYO!」「洗脳ごっこ」「ゴッドセイヴだぁ」と、アルバム「パンク修理」の曲が続く。
2020年現在の“亜無亜危異”、思えば今日のライブはアルバム発売ツアーの一環だったはず。
それから「春の空っ風」「530」「イカサマ伝道師」「屋根の下の犬」、新旧織り交ぜたナンバー。
曲調もバラードからミディアムテンポ、なんでもこなす演奏力は本当にスゴいと思う。
ライブ中盤からは「安全地帯」「タレントロボット」「ヒーロー」「ジョニー・B・グッド」「ホワイト・ライオット」と、
初期のナンバーが続々と披露される。疾走感あふれるプレイ、思わず身体が反応する。
シンイチのギターがザクザクとリズムを刻む。その音を真正面から全身で浴びる快感。
ナッパ服を脱いで上半身裸になったシゲル、唄い叫ぶ姿はやはりパワフルで惹きつけられる。
こんな状況だからお馴染みの聖水は禁止だけど、今日は「エアー水吹き」という技を編み出していた。
照明が切り替わると、ステージ後方の赤いフラッグがモノトーンに変わる。なんだかとても幻想的。
「今昔物語」をじっくりと聴かせたあと、「心の銃」から「パンクロックの奴隷」を続けて演奏。
ライブ終盤に最近のアルバムの曲を入れてくるところがニクい。メンバーの意思を感じる。
そして最後の40曲目はもちろん「ノット・サティスファイド」。全てはココから始まった。
2nd StageもMC無し・休憩無しで、一気に突っ走った約70分。
とってもタフなライブだったけど、気合が入ったプレイに大満足のひととき。
終演後は打ち上げといきたかったけど、今日のところはおとなしく帰る。
浜田さんと一緒に千代田線に乗り込み、日比谷駅でバイバイして代々木公園駅まで戻る。
まだ時間も早いのでトンカツを食べようと思ったけど、混んでいたのでいつも通り「天下一」へ。
ビールと酎ハイでささやかなひとり打ち上げ。短期に鋭く呑み喰いして帰宅。
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