« Good Day | トップページ | 甲斐バンド「Billboard Live 2021 EastもWestも」六本木 Billboard LIVE TOKYO »

2021年5月14日 (金)

仲井戸麗市「Online Acoustic Solo Stage 2021 [RCサクセションが聞こえる。]」南青山MANDALA

今日は16時に仕事を切り上げる。
そして19時から「仲井戸麗市 Online Acoustic Solo Stage 2021 [RCサクセションが聞こえる。]」を配信で観る。
昨年から続いた「ソロアルバム1枚を全曲演るライブ」シリーズが4月で終わり、次はどうなるのかと思っていたところ、
[RCサクセションが聞こえる。]ときた。5月という特別な月にCHABOがRCサクセションを唄うという。
言いようのないエモーショナルな気持ちを抱きつつ、パソコンをテレビに繋いで開演を待つ。

ほぼ予定通り19時過ぎに開演。
ステージに現れたCHABOは「ハイ!こんばんは~ようこそ!」とだけ言い、
「激しい雨」のイントロに続いて「よォーこそ」。「よく来てくれた~わざわざご飯どきに♪」という歌詞がナイス。
紹介するメンバーは「仲井戸麗市、CHABO!」のみ。そう、今夜はSolo Stageだからな。
続いて「たとえばこんなラヴ・ソング」。サビの部分では「ヘヘイヘーイ♪」とコール&レスポンス。
そして「Miraclesに影響を受けた清志郎くんとの共作」という紹介で「ハイウェイのお月様」。
3曲を一気に唄いあげたところでMC。今回“RCサクセションを唄う”ことになった経緯を話す。
ここから“初期のRCサクセション”のレパートリーを、当時のエピソードと共に演奏。
まずは渋谷の「青い森」で清志郎と出会った頃に聴いていたという「ぼくとあの娘」。
「話はトークショーでも開いてすることにしてなるべく唄うね~」と言いつつ、話はなかなか尽きない。
「RCを聴いていた奴らは今では社会の中枢。だけどライブへ来たときには小僧だ」という言葉に激しく同意。
リズムボックスをバックに「国立市中区3-1」を唄ったあと、「出会った頃の清志郎を感じる」という「もっとおちついて」。

CHABOはここまでYairiのアコースティック・ギターを弾いていたけど、ここでチェットアトキンスSSTにチェンジ。
そして「RCが80年代ぶっ飛ばした時期に演っていた曲」ということで「上を向いて歩こう」。
エンディングでは「見上げてごらん夜の星を」。大好きなこの曲を唄われたら、泣いてしまうだろ~。
続いて清志郎・CHABO・奥津光洋の共作「よそ者」。汽笛の音が流れる演出が泣かせる。
それからリズムボックスをバックに「ボスしけてるぜ」。この曲をリズムボックスをバックに唄うのは初めて?
シンプルなリズムパターンが使われていて、こういう曲はやはりビートが大切なんだなと思った。
ここでCHABOは「清志郎をとても感じる唄」だと言いながら「僕の家の前の道を今朝も小学生が通います」を披露。
CHABOが唄うのを聴くのは初めて。 曲は清志郎っぽいけど、歌詞はCHABOの世界観と合っている。
“RCサクセションを唄う”のであれば当然、清志郎への想いが溢れてくるけど、ここからの流れはとてもDeep。
CHABOが清志郎の家にお呼ばれして、初めて正式に共作した曲「コーヒー・サイフォン」。
その日の出来事を綴った「1992年ある日の雑記帳から 回想録」を読み上げたあと「コーヒー・サイフォン」を唄う。
画面には清志郎とCHABOのツーショット写真が次々と映し出される。だけど涙で二人の顔がにじむ。
そして清志郎が古井戸に寄せて書いた寄稿文「昔はこんな古井戸でした 今は・・・」を朗読し、
「エンジェル」をインストで演奏する。画面に映し出されるのはおおくぼさんの風景写真。これがまた泣ける。

ここでガラリと雰囲気を変えるように、「ぶっ飛ばそうぜ~!」とCHABOは言って「毎日がブランニューデイ」。
CHABOと清志郎との最後の共作。もう何回も聞いているけど、曲が完成したときのエピソードが素敵。
そして「80年代、俺たちはよくアタマに来ていたんだ!」と言い、アコギ一本で「ブン・ブン・ブン」。
続いてリズムボックスをバックに「激しい雨」。今夜のテーマ「RCサクセションが聞こえる。」である。
CHABOは「歌詞がいまの時代に妙にマッチする」とも・・・そこにはRCサクセションが流れてる。
そしてGibsonの赤いアコースティック・ギターを弾きながら「モーニング・コールをよろしく」を唄う。
CHABOはこの曲を聴くとリンコのコーラスを思い出すと言い、画面には清志郎・リンコ・CHABOのスリーショット。
「リンコはRCのフィーリングだった。清志郎も俺もそれを知ってた」というCHABOの言葉が沁みる。
CHABOが清志郎やリンコさんのことを語るとき、僕は生涯の親友のことを思っていた。
CHABOがRCを語るとき、僕は昔やっていたバンドのメンバーのことを思っていた。
音楽とは自分史の反映。自分のことを語りながら、他人の気持ちを揺さぶる・・・音楽ってやっぱりスゴイ。
CHABOはギターをYairiに持ち替えながら、「またアイツのベースで唄いたいな」とポツリ。
そして本編最後はリズムボックスをバックに「ドカドカうるさいR&Rバンド」。
「悲しい気分なんか、ぶっ飛ばしちまいなよ」・・・このフレーズに何度救われたことか。
CHABOは「ドカドカうるさいRCサクセションさ~♪」と唄って本編は終了。

ここで既に2時間超え。換気を兼ねた休憩タイム。画面には見覚えのあるRCのツアートラック。
再びステージに登場したCHABO。清志郎のことをしばらく話したあと、2009年に書き下ろした「夏の口笛」を唄う。
「しばらく時が経って、少しは俯瞰で見ることが出来るようになったかなと思って唄わせてもらいます」とCHABO。
そうは言っても、曲に合わせて清志郎の写真が画面に映し出されると思わず目頭が熱くなる。
「配信では外国曲のカバーは唄えない」とCHABOは言い、「ロング・アンド・ワインディング・ロード」を朗読。
そしてそのまま「君が僕を知ってる」へと続く。この流れは本当にたまらない・・・先ほどから泣きっ放し。
続いて、CHABOが結婚したときに清志郎が贈ってくれたという曲「チャボの幸せを祈ってる」。
「スローバラード」が完成する前の曲ということで、「スローバラード」の歌詞が散りばめられている。
CHABOはオモチャのエレキギターを手に取り、「OK!チャボ!」という清志郎の声と共に「雨あがりの夜空に」。
いつもより長めのギターソロのあと、3コーラス目はマチャミさんがヴォーカルをとる。この光景もすっかりお馴染み。
そして2009年に書いた詩「Late-Summer」をリーディングしたあと、最後に「南行き列車」を唄う。
RCへの想いがあふれるナンバー。画面にはRCのメンバー5人が並んでいる写真が映し出される。
「サンキュー!RCサクセション!」と叫びながら拳を突き上げるCHABO。SE「9月の素描」が流れ出す。
真っ白に変わった画面には「P.S.」と題された清志郎へ贈る詩・・・CHABO直筆のメッセージ。
そして画面は1994年のVTRに切り替わる。北海道美瑛町、草原で「君が僕を知ってる」を唄う清志郎とCHABO。
涙腺崩壊なんて言葉では表せないほど泣きまくってしまった。23時30分、今夜のライブは終了。
CHABOのライブはそれなりの年数、それなりの回数観ている。楽しいから、感動するから観に通っている。
だけど何年かに一度、予想や期待を遥かに上回る、変な言い方をすれば「やらかしてくれる」ライブがある。
今夜のライブはまさにそれ。過去と現在を結び付け、気持ちをグラグラと揺さぶられるライブであった。

|

« Good Day | トップページ | 甲斐バンド「Billboard Live 2021 EastもWestも」六本木 Billboard LIVE TOKYO »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« Good Day | トップページ | 甲斐バンド「Billboard Live 2021 EastもWestも」六本木 Billboard LIVE TOKYO »