伊藤 蘭「コンサート・ツアー2021 特別追加公演 ~Beside you & fun fun ♡ Candies! 野音Special!~」日比谷野外大音楽堂
今日は日比谷野外大音楽堂へ、「伊藤 蘭コンサート・ツアー2021 特別追加公演
~Beside you & fun fun ♡ Candies! 野音Special!~」を観に行く。
昨年度はコロナ禍により延期に延期を重ねる事になってしまったランちゃんのコンサート・ツアー、
今年は9月20日 大阪フェスティバルホール、10月28日・29日 中野サンプラザという日程で開催されている。
そのコンサート・ツアーの特別追加公演として決まったのが、本日の日比谷野音公演。
1977年7月17日、キャンディーズが「普通の女の子に戻りたい!」と解散宣言をしたステージ。
あれから44年が経過して、ランちゃんが再びそのステージに立つと聞いたら見逃すことは出来ない。
グッズの先行販売が13時30分~15時30分というので、ちょっと早めの14時過ぎに会場へ。
先行販売に並ぶ列はそれほど長くなくて、20分ほどで無事に目的の物をゲットする事が出来た。
サイン入りポスターはタッチの差で売り切れ・・・これはちょっと残念だった。
それから公園の椅子に腰掛けて、リハーサルの音を外聴き。なんだか贅沢なひととき。
開場時間16時のところ、ちょっと余裕を見せて16時30分ごろ会場入り。
今日の席はB2列8番。ステージ下手、実質的には前から4列目という好ポジション。
座席は完全な一席飛ばしの配置では無いけれど、それなりに距離が保たれている。
開演予定時間の17時頃から雨がパラつき始め、レインコートを準備しているうちにバンドメンバーがステージに登場。
Drums:そうる透、Bass:美久月千晴、Guitar:是永巧一、Keyboards:佐藤 準、Sax:竹野昌邦、
Chorus:渡部沙智子、Chorus:高柳千野・・・昨年までのメンバーとはかなり入れ替わっている。
まずは「SUPER CANDIES」でお客さんを煽る。声は出せないけど、手拍子とペンライトで応えるお客さん。
そしてステージ中央から真っ赤なワンピースに身を包んだランちゃんが登場。一曲目はなんと「春一番」。
大阪公演ではアンコールに演奏されたと聞いていたので、これにはビックリ。文字通り野音スペシャルなんだな。
ランちゃんは「みなさん、こんにちは。そして、ただいま野音!」と挨拶。それだけで特別な想いを感じさせる。
傍らに用意された水で喉を潤し、ここからはニューアルバム「Beside you」のナンバーが続いていく。
まずはハードなRockナンバー「ICE ON FIRE」。強力なリズム隊が刻むパワフルなビートが心地良い。
「ひきしお」を唄ったところで再びMC。「年齢に関する自虐ネタをついつい話してしまうのは私の悪い癖」とランちゃん。
そして「shalala ♪ Happy Birthday」「愛して恋してManhattan」を唄い、白地に花柄のワンピースに衣装替え。
次にトータス松本が作詞・作曲したナンバー「あなたのみかた」。これがイイ曲で、ランちゃんのイメージにピッタリ。
ここでファースト・ソロアルバム「my bouquet」のナンバーをメドレーで演奏。
「Wink Wink」「ああ私ったら!」「女なら」と、アルバムの中でもキャッチーな曲をセレクト。
まだ二年前の曲なのに、なんだか懐かしく感じてしまう。そこに新しい命を吹き込むバンドの演奏。
そうる透のドラムは相変わらずドカドカいっているし、美久月千晴の歪んだベースもすごくイイ。
是永巧一はCOOLにギターを弾きまくり、竹野昌邦のサックスがサウンドに彩りを加え、
音楽監督/キーボードの佐藤 準がバンドを引っ張っていく。コーラスの二人もとってもパワフル。
「すっかり暗くなってきましたね」と話すランちゃん。いつの間にかあたりは闇に包まれて良い雰囲気。
まさに野音でしか味わえない光景・・・緑の樹々に包まれたステージ、その後にはオフィスビルの灯り。
そして再び「Beside you」からの選曲となり、ボサノバタッチの「ヴィブラシオン」に続いて「恋するリボルバー」。
アンコールで絶対に盛りあがるキラーチューンを、ここで早くも披露。この先はいったいどうなってしまうのか?
続く「You do you」を歌い終えると、ランちゃんはいったんステージ下手から退場。
派手なイントロから、バンドは「HELLO! CANDIES」をプレイ。サックスの音色が心地良く響く。
そして「危い土曜日」のイントロとともに、ラメの入った黒のミニスカートでランちゃんが再登場。
ここからはコンサートも後半、キャンディーズのレパートリーが次から次へと繰り出されていく。
「その気にさせないで」「ハートのエースが出てこない」、たっぷりとフルコーラスで聴かせてくれる。
「キャンディーズ・ゾーンに突入いたしました。振り返れば、長い人生の中のほんの4年半の活動でしたけど、
たくさんの素晴らしい歌に恵まれました。そしてこうしてキャンディーズの歌を通して、
みなさんと思い出や気持ちを共有できる幸せを感じています」というランちゃんの言葉が泣かせる。
野音では初めて唄うという「ハート泥棒」からアッパーチューンの「夏が来た!」、そして「アン・ドゥ・トロワ」。
いろいろな思いが駆け巡って、思わず涙が頬を流れる。本当に心にグッと染み入ってくる曲だ。
キャンディーズ・ナンバーだからコーラスの二人もステージ中央で一緒に唄うのだけれど、
あくまでも「ランちゃんが主役!」という感じで一歩引いているところが最高にイイんだよな。
「ひとつひとつの曲に向き合ってみると、当時の空気が匂い立つように蘇ってきます」という言葉に続いて、
始まったのは「哀愁のシンフォニー」。紙テープは投げられないけど、ペンライトが一斉にステージに向けられる。
ちょっと意外なところで「悲しきためいき」を唄ったあと、「やさしい悪魔」「年下の男の子」
「暑中お見舞い申し上げます」とお馴染みの曲が続く。ランちゃん曰く「5曲連続の5連キャン!」。
本編最後はキャンディーズのラスト・シングル「微笑がえし」。ホントにもう~たまらないエンディング。
アンコール、「FUN FUN RAN」と書かれた黒のツアーTシャツに、ピンクのシースルーのコートを着て
「Dancing Jumping Love」を唄う。お客さんとコール&レスポンスは出来ないので、バンドメンバーと掛け合い。
続いてアンコールの定番曲「さよならのないカーニバル」。この曲は1977年の野音で最後に唄われる予定だったが、
突然の解散宣言によって唄われなかった曰く付きのナンバー。その曲を44年後の今夜、唄ってくれるとは!
全編に渡ってパーカッションの音が鳴り響いているけど、どうやって出しているのだろうか?不思議。
「楽しい時間を一緒に過ごしていただいて、ありがとうございました。あの日、唄えなかった歌なので、
なんとなく欠けていたピースが少しは埋められたように感じていただけたら嬉しいです」とランちゃん。
最後の曲は「家路」。あの頃と今が繋がった瞬間・・・なんとも言えない気持ちでいっぱいになった。
バンドメンバーをひとりずつ紹介して、ステージ中央に並んで盛大な拍手を浴びる。
ランちゃんはお客さんみんなを気遣う言葉を残して、ステージを去って行った。
気がつくと秋の虫の声に包まれている野音・・・19時20分ごろ終了。
終演後は規制退場。この光景にも、すっかり慣れてきた感じがする。
ランちゃんに言われた通り、寄り道はせず千代田線に乗ってまっすぐ帰宅。
帰り道はずっとキャンディーズの歌を口ずさんでいたよ・・・ありがとう。
| 固定リンク
コメント