仲井戸麗市×梅津和時「仲井戸麗市×梅津和時 Acoustic Duet [どうも、どうも!久しぶり、ぶり~梅津くん]」南青山MANDALA
今日は「仲井戸麗市×梅津和時 Acoustic Duet [どうも、どうも!久しぶり、ぶり~梅津くん]」を配信で観る。
今年から始まっている「久しぶり」シリーズ、3月の早川岳晴、5月の土屋公平に続いて、今回は梅津和時。
当たり前のようにいつも一緒にプレイしていた二人が久しぶりの共演。こいつは楽しみで仕方ない。
いつもより早めに在宅勤務を切り上げて、準備万端整えたうえで配信開始を待つ。
ほぼ予定通り、19時01分から配信開始。
ステージ上手に梅津さん、ステージ下手にCHABO。軽いタッチのセッションから演奏が始まる。
本日のタイトル曲「どうも、どうも!久しぶり、ぶり~梅津くん」から「よォーこそ」へ。梅津さんはフルートとサックス。
そしてそのまま「BLUES IS ALRIGHT」。ライブ序盤のこの展開、ちょっと懐かしく感じてしまう。
ここでCHABOが挨拶。梅津さんの事を「こいつ」「あいつ」と紹介する。久しぶりでも、二人の息はピッタリ。
バスクラリネットをフィーチャーして「カビ」を演奏したあと、梅津さんはクラリネットに持ち替えて「慕情」。
CHABOの繊細なアコースティック・サウンドに、梅津さんの優しい音色が寄り添う。
「ちょっと元気なのをいきますよ~」とCHABOは言って「祝祭」。早くみんなで騒ぎながら聴きたいね。
続いてリズムボックスをバックに「QUESTION」。梅津さんのサックスがものすごくFunkyでイカしている。
「梅津和時と演るということはRCの曲を演れるということ」とCHABOは言い、RCのナンバーから
「ボスしけてるぜ」「ハイウェイのお月様」を演奏。梅津さんのバスクラリネットはやはりゴキゲン。
ここで梅津さんのクラリネットをバックに「りんごの唄」。曲前のCHABOのひとり語りから既に泣ける。
「そういうタッチの曲をセレクトしているわけではないけど」とCHABOは一言ことわりを入れたあと、
片山広明に捧げる「帰り道/あいつのブルース (song for H.K)」。魂のこもったCHABOの唄と梅津さんのサックス。
そのまま続けて「いい事ばかりはありゃしない」。これぞ東京のブルース、三多摩地区のブルース。
梅津さんは完全に片山さんそのものになっている。これはCHABOと梅津さんと片山さん、三人のステージ。
「じゃあ、ぶっ飛ばすぜ!」というCHABOの掛け声とともに、アッパーチューンの「やせっぽちのブルース」。
早川さんのランニングベースが印象的なこの曲、ギターとサックスという組み合わせのアレンジもまた素敵。
次にリズムボックスをバックに「毎日がブランニューデイ」。CHABOの、梅津さんの、清志郎への思いが溢れている。
CHABOは「やだなぁ~元気イイなぁ~もう」と梅津さんに文句を言いながら、なんだかとっても楽しそう。
そしてRCのナンバーから「エネルギー oh エネルギー」。どんなことがあってもぶっ飛ばす、だからエネルギー♪
本編最後は「いつか笑える日」。優し気なリズムボックスをバックに、現在の状況をふまえた歌詞で唄うCHABO。
梅津さんのクラリネットが、その唄声をそっとサポート。心の奥の深いところに染み入る演奏。
5分ほどの休憩をはさんで、「おまけ」のコーナーが始まる。
CHABOは羽織っていたシャツを着替えて、頭には毛糸の帽子をかぶっている。
梅津さんのクラリネットをメインにしたインストナンバーを演奏したあと「Coffee break」。
本編はかなり重たい内容だったので、こういうホッとひと息つけるナンバーもまた良い。
それでも演奏はいつもよりロッキンなアレンジで、梅津さんもサックスとクラリネットの両刀使い。
「今では梅津和時のレパートリーかな」というCHABOの紹介から、梅津さんヴォーカルで「多摩蘭坂」。
梅津さんの唄は決して上手くはないけれど、何故だか心にグッと沁み込んでくる。
CHABOはオモチャのエレキギターを手に取り「雨あがりの夜空に」。間奏のCHABOと梅津さんの絡みが最高。
もはや恒例と化しているマチャミさんのヴォーカル&コーラスも有り。画面の向こうから、その熱気が伝わってくる。
梅津さんがピアノの前に座り、「スローバラード」のイントロを弾き始める。それに呼応して語り始めるCHABO。
そして始まったのは「祈り」。梅津さんが弾くピアノをバックに、CHABOは歌詞のひとつひとつを噛みしめるように唄う。
最後に「素顔の清志郎が感じられて、とても大好きな歌です」とCHABOは言って「夜の散歩をしないかね」。
二人の思いがたくさん詰まったライブは、21時11分に終了。
いつもだと途中でウトウトしてしまったり、配信が終わるとすぐにテレビを観てしまったりするんだけど、
今夜は配信が終了したあと1時間ぐらい、「配信終了」と表示された画面をぼんやりと眺めていた。
CHABOと梅津さんのライブであれば、今回のセットリストはそれほど意外では無いけど、
僕にとっては意味もなく涙がボロボロあふれた。それは誰かの不在を悲しむのとは明らかに違っていて、
単純に今夜のCHABOと梅津さんの思いと自分の思いが、ぴったりと重なったからなんだと思う。
だからこのライブを見て、それほどでも無いと思った人が居ても当然だと思うし、
そもそもCHABOって誰なの?と思う人もきっと居るのだと思う。
もう50年ぐらい音楽を聴いているけど、音楽はアーティスト個人と多数のオーディエンスという関係ではなくて、
一人の人間と人間との間に成り立っているものなんだなぁ~と思う。極めて原始的なコミュニケーション。
僕の場合は今夜のCHABOと梅津さんだったわけで、ひとりひとりの音楽はそれぞれの心の中にあるんだ。
僕の大好きな音楽、本当にありがとう。
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