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2022年10月 9日 (日)

VA「オハラ☆ブレイク'22秋 祝!72 仲井戸"CHABO"麗市 湖畔の誕生会」猪苗代湖畔 天神浜オートキャンプ場

猪苗代湖畔 天神浜オートキャンプ場へ、「オハラ☆ブレイク'22秋」を観に行く。
正直言ってフェスは大の苦手なんだけど、今回はCHABOのバースディを祝って、
「祝!72 仲井戸"CHABO"麗市 湖畔の誕生会」が行われると聞いたら行くしかないでしょう。
というわけで8時28分東京駅発の新幹線なすのに乗って、まずは郡山駅を目指す。
1時間半ほどで到着して、磐越西線に乗り換え。1時間に1本の電車、危うく乗り間違えるところだった。
10時52分に猪苗代駅に到着。完全なる田舎駅。ちょっと歩いたところにシャトルバス乗り場が。
曇ってはいるけれど、なんとか天気は持ちそう。磐梯山が目の前にそびえ立っている。
30人ぐらい並んでいたけど、バスはすぐに来て、10分ほどで会場の天神浜オートキャンプ場に到着。
手作り感満載のディスプレイに気分があがる。展示のコテージやフードの出店が並んでいる。
しばらく歩くと、猪苗代野外音楽堂。こじんまりとしたステージにちょっと拍子抜け。
ステージ上手5列目ぐらいを確保。長丁場だからのんびりと観られればイイや。
開演までは少し時間があるので、しばらく会場内を散策。CHABOバースディ記念Tシャツも無事ゲット。
Kちゃんと合流することが出来たので、一緒に観ることにする。

開演予定時間の12時を少し過ぎたころ、奈良美智がステージに登場。
CHABOのエッセイ集「一枚のレコードから」を手に取って、「ア・ハード・デイズ・ナイト」を朗読。
本人は「専門じゃないから、うまく読めないかもしれない」と言っていたけど、気持ちが入っていて素敵だった。

そしてそのまま、おおはた雄一+細海 魚の演奏が始まる。これまで座っていたお客さんが一斉に立ち上がる。
ギターとハモンドオルガンのインストから、おおはたさんヴォーカルで一曲。とても穏やかなステージ。
「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」を唄ったあと、CHABOのナンバーから「歩く」。
オリジナルに比べてかなりゆったりとしたテンポ、フォーキーな感じのアレンジが良かった。
ここでのんちゃんが華やかな衣装でステージに登場。「I LIKE YOU」を伸びやかに唄う。
続いてCHABOのナンバーで「祝祭」。意外な選曲だけど、意外と似合っていて大盛りあがり。
声を出すことが出来たなら、「集まれ男たち~ Yeah!」と言ってあげられたのになぁ~。

続いて山口 洋+古市コータローがステージへ。セッティングと音出しから本人登場というのがおもしろい。
二人して「天国への階段」を延々と弾いて音合わせ。まるで高校生みたい・・・こういう感覚って好き。
だけど演奏が始まると、ビシッと決めるところがイイ。一曲目はコータローの唄で「そんなに悲しくなんてないのさ」。
コータローは珍しくサングラス姿。「次はCHABOさんの曲を演るんですけど、サングラスしていないと唄えない」と
いうことで「ノイローゼ・ダンシング/CHABOは不眠症」。コータローの唄も良いけど、洋のギターも良かったな。
続いて洋のヴォーカルで「トーキョー シティ ヒエラルキー」。心地よいギターの音色が、猪苗代の空に溶けていく。
「今日はひとり一曲、CHABOのナンバーを演る」という縛りがあるそうで、洋は「Old Guiter」をチョイス。
“ROCK'N'ROLL GYPSIES”の曲を何故?と思いきや、この曲はCHABOの「増えていく傷はギターだけでいい」
という言葉をモチーフに、下山 淳が歌詞を書き、洋が曲をつけ、花田裕之が唄っている・・・ということらしい。
ここで「歌姫を紹介します」とコータローが言い、神野美伽が登場。持ち歌の「人生夜汽車」を披露。
もちろん演歌なんだけど、イイものはイイ・・・なんか沁みる。それをバッキングするコータローと洋もイイ。
そして美伽さんが入院していたときにベッドで聴いていたというCHABOの「やせっぽちのブルース」を唄う。
正直言って美伽さんとCHABOとどう繋がるのだろう?と思っていたけど、それぞれの人の中にCHABOは居る。
最後は三人で「満月の夕」。大空の下で聴くこの曲は、とってもエモーショナルで素敵だった。

ここで1時間半が経過。第1部終了という感じで、ここからはソロアーティストのコーナーという趣き。
セットチェンジに時間がかかってしまい、14時過ぎに再開。ステージには曽我部恵一が登場。
「CHABOさんの曲をいくつか」と言って、まずはと“古井戸”の「さなえちゃん」「あの娘が結婚してしまう」。
そして自身が一番好きなRCのアルバム「ハートのエース」から、CHABOがヴォーカルをとる「GLORY DAY」。
ひとつひとつの歌詞を噛みしめるように唄う曽我部さん。その「好き」という思いがすごく伝わって来た。
曽我部さんは「CHABOさん、大好きだよ」と言いながら、最後に「月夜のハイウェイドライブ」を唄って終了。

入れ替わるような形でLeyonaがステージに登場。久しぶりにナマで観るLeyona、とってもイイ感じ。
まずはデビュー曲の「オレンジ」。自分でギターを弾きながら唄うところは、初めて観るかもしれない。
「緊張感が伝わってくるでしょ。足が震えているのは初めて」とLeyona。相変わらず飾らないトーク。
続いて「HOW」。「あの日のスローなバラード」という歌詞にちなんで、曲の途中に「スローバラード」を挿入。
「オハラ☆ブレイクが海外で行われて、パスポートを忘れて行けなかった」という夢を見たと話して、
Leyonaは「ガルシアの風」を弾き語る。CHABOと同じようにギターを弾き、途中でリーディングをはさむアレンジ。
かなりチャレンジングな試みだと思ったけど、気持ちがこもっていて好感が持てたな。

時間はそろそろ15時。TOSHI-LOWのステージが始まるけど、お腹が空いたのでちょっと離脱。
フードエリアには美味しそうなメニューが並んでいたけれど、Kちゃんに釣られてソーキそばをチョイス。
猪苗代湖を眺めながら食べるのは最高のひととき。肌寒いのでビールはひとまずガマンした。
遠くからTOSHI-LOWの唄声が聴こえる。「魔法を信じるかい?」から始まって「ガルシアの風」・・・また?(笑)
続いて「明日なき世界」。いかにもTOSHI-LOWらしい選曲。相変わらず熱いメッセージを感じる。
それから曽我部さんとLeyonaが加わって「ティーンエイジャー」。これを見逃したのは残念だった。

ステージ前に戻ると、セットチェンジの真っ最中・・・だというのに、TOSHI-LOWと奥田民生が何やら話している。
どうやらセットチェンジの時間を使って、二人で演奏しようということらしい。なかなかに良いアイデア。
そして「CHABOが生まれた時のみんなの気持ちを唄った歌(笑)」という紹介で“UNICORN”の「ミルク」を演奏。
続いて、“ザ・フォーク・クルセダーズ”の「悲しくてやりきれない」。これがなかなか良くて、歌詞通り胸に沁みた。
ここでTOSHI-LOWは退場し、ここからが奥田民生の本番。RCのカバーで「チャンスは今夜」と「スローバラード」。
このあたりはもはや定番という感じ。民生の声が高い空に吸い込まれていく様子は、なんとも爽快で気持ちいい。
「今日はみんなこんなにCHABOさん寄りの選曲とは思わなかった。自分の曲も演ってイイですか?」と民生。
そして“UNICORN”の「すばらしい日々」から、「充電旅」でお馴染み(?)のナンバー「さすらい」。
このシチュエーションで聴くこの唄は、反則的にたまらなくて最高だった。

そして16時15分ごろ“T字路s”のステージが始まる。
ステージ下手にBass:篠田智仁、上手にVocal&Guitar:伊東妙子。まずはオリジナル曲からスタート。
あいかわらずたえちゃんのヴォーカルはド迫力。それに呼応するように、シノちゃんのベースがブンブン唸る。
「すごいところに出番をぶっこんで頂いて、私は無いキンタマが縮みあがっております」とたえちゃん(笑)
そしてCHABOのカバー「ガルシアの風」。本日三回目・・・たえちゃんのパワフルな唄で聴くこの歌も素敵。
続いて“古井戸”の「ろくでなし」。意外な選曲とも言えるけど、たえちゃんの唄はカナヤンを彷彿とさせる。
それからオリジナル曲「これさえあれば」「泪橋」「T字路sのテーマ」を演奏して、25分ほどのステージは終了。

次は“BEGIN”。立ち上がって聴こうとするお客さんに、「まぁまぁ、座って観てください」と比嘉さん。
ゆる~い感じで始まったステージ、一曲目は「恋しくて」。久しぶりに聴いたけど、やっぱりイイ曲。たまらない。
島袋さんは「イカ天」で優勝した時のギターを使用。そんなエピソードを聞いただけで、なんだか胸が熱くなる。
続いて“古井戸”の「流浪」をカバー。ものすごくBluesyな演奏。こういう“BEGIN”もイイなぁ~。
比嘉さんは「沖縄っぽいのと、そうでないのとどっちが聴きたい?」と、お客さんに話しかける。
客席からは「沖縄!」という声が飛んでいたけど、「I shall be released」を友部正人バージョンで。
CHABOの誕生会というのを意識したのか? たまたまそういう気分だったのか?はわからないけど、
個人的には嬉しい選曲。“BEGIN”と言えば「沖縄」のイメージだけど、もともとはこういう感じだったよな。
それでも最後はやっぱり「島人ぬ宝」。もちろんこういう“BEGIN”も好きなのであります。

17時50分過ぎ、いよいよCHABOのステージが始まる。
オープニングSE「僕らのR&B」が流れる中、一度帰りかけようとするところはいつも通りのCHABO。
しばらくギターをつま弾いたあと、「Final Curve」から演奏はスタート。この感じも久しぶり。
そして「My Way」。「今日、私はハッピーバースデイ。なんと72歳」という歌詞が織り込まれる。
CHABOは「自分の事は自分でやる」と言って、「Happy Birthday to Me」と自ら誕生日を祝う。
ステージ上手にはスクリーンが設置され、そこに奈良美智のドローイングの様子が映し出される。
今日はJohn Lennonの誕生日ということもあってか、「Rock'n'Roll Music」「Oh My Love」「Hey JOHN!」と
Johnへ思いを馳せる選曲が続く。「生きていてくれたら82歳だよねー」というCHABOの言葉が沁みる。
「今日のステージはメモを取りながら観ていた」とCHABOは言い、本日出演してくれたアーティストの
ステージや選曲について丁寧にコメントしていく。そういうきめ細やかな心遣いがCHABOらしい。

CHABOはロックとの出会い、自分のこれまでの活動を振り返るようなエピソードを語る。
「そんな事を話すつもりは無かったけど、みんなの演奏を観ているうちに思い出した」とCHABO。
そして始まったのは「君が僕を知ってる」。サビはみんなで唄いたいところだけど、心の中でハミング。
続いて「The Long And Winding Road」から「Hungry Heart」。まるで過去と現在と未来をつなぐような唄。
カバー曲ではあるけれど、CHABOの意思がこもったその歌詞にグッと心が揺さぶられる。
「昨日は大変みたいだったけど、今日は夕焼け見られたのかな?とCHABOは言い、「夕焼け小焼け」を口ずさむ。
そして今日3アーティストが唄った「ガルシアの風」。「事前に打ち合わせしていないのがわかった」と笑いを誘いながら、
「みんな唄が上手いから唄いたくない」とCHABOは言ってリーディング。エンディングは今日ならではの締めくくり。
最後は「みんなは何でロックンロールに出会ったのかな?」と言って「R&R Hymn」でフィナーレ。
お得意の「後ろ髪を引かれる」ポーズでなかなか帰らないCHABOが可笑しい。

アンコール、あたりはすっかり真っ暗。振り向くとペンライトをかざしているお客さんがちらほら。
マイクのセッティングに時間がかかり、少し長めのアンコール。奈良さんもスクリーン越しに「アンコール!」の文字。
そしてまずはTOSHI-LOWがステージに上がり、CHABOから手紙をもらったというエピソードを披露。
「コンプライアンスを考えられる人間なんで中身は言わない」と言いつつ、宛名が「TOSH-LOW」だったと嘆く。
“BEGIN”を除く本日の出演者がステージに勢ぞろいして、「雨あがりの夜空に」が始まる。
のん・神野美伽・Leyonaの「オーケーCHABO!」の掛け声と共に、CHABOのおもちゃのエレキギターが唸る。
CHABOは黒いマスクをしたままギターを弾いて唄う。そしてヴォーカルは次から次へと入れ替わっていく。
ギターソロも何人かで廻す。しまいにはギターを持っていない曽我部に、CHABOがギターを貸そうとする。
神野美伽はソロでスキャット。ここまでくるとハチャメチャ・・・もうなんでも有りだけど、すごくハッピーな空間。
CHABOが今日の出演者を紹介する傍らで、TOSHI-LOWを中心に「Happy Birthday」を唄う。
エンディングSE「What A Wonderful World」が流れる中、ステージ上手の空には大輪の花火。
最後にステージで男泣きするTOSHI-LOW。その思いは充分に伝わって来たよ。
19時20分過ぎ終演。CHABOの72回目の誕生日、最高の形でお祝い出来たと思う。

気がつけば予定より1時間オーバー。帰りの時間が気になるけど、まずはビールで喉を潤す。
猪苗代湖畔まで行ってみたけど、あたりは真っ暗でちょっとビビる。晴れていたら星が綺麗だったろうな。
キャンプの人以外はすぐに帰ってしまったらしく、シャトルバス乗り場は閑散としている。
バスは5台で廻しているという話だけど、ほどなくしてバスはやってきて、10分ほどで猪苗代駅前に到着。
19時54分発の電車にギリギリ間に合わず・・・次の電車は20時45分発というのがすごい。
開き直ってあたりを散策しようと思ったけど、まわりには何もなく、ひたすらボケーっとして過ごす。
電車は4分遅れで到着。車内は閑散としている。だけど今の気分には丁度いい。旅情・・・ってな。
21時半ごろ郡山駅に到着。そのまま新幹線に乗り換えても良かったけど、郡山を探検することにする。
外はけっこうな雨。駅前の信号がなかなか変わらない。繁華街らしきアーケードをブラブラと歩く。
良さげな吞み屋もちらほらあるけど、いかんせん時間がない。あきらめて駅前の「松屋」へ。
ちょっと待たされて焦ったけど、無事に飲み喰いすることが出来て良かった。
そして22時25分発の新幹線やまびこに乗って帰る。家に着いたのは24時半ごろ。
さすがに疲れたけど、とっても楽しい大冒険だった。

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