2024年12月21日 (土)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA meets CHEKHOV Vol.4/4 桜の園」世田谷パブリックシアター

今日は三軒茶屋 世田谷パブリックシアターへ、
ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA meets CHEKHOV Vol.4/4 桜の園」を観に行く。
チェーホフ四大戯曲上演シリーズ「KERA meets CHEKHOV」の最終章。
2020年4月に大竹しのぶ主演で行われる予定がコロナ禍で中止となり、
出演者を一新してようやく今回の公演にこぎつけたといういわく付きの作品。
予想通りにチケットは激戦で、なんとか補助席を購入することが出来た。
三軒茶屋へ行くのは久しぶり。ポカポカの陽射しの中を世田谷線に揺られていく。
11時半には到着して、まずは駅前の「かしわや」で今川焼を買って腹ごしらえ。
そして12時過ぎに会場入り。1階R列27番、1階の最後列。補助席といっても座り心地は悪くない。
フロア後方に補助席、左右に立見席というレイアウト。お客さんでビッシリ埋まっている。

12時30分開演。
舞台は19世紀末のロシア。桜の木々に囲まれた、もはや没落している貴族の屋敷に、
長く外国に滞在していた女主人ラネーフスカヤ夫人(天海祐希)が、
迎えに行った娘のアーニャ(大原櫻子)と家庭教師シャルロッタ(緒川たまき)と共に数年ぶりに帰宅。
兄のガーエフ(山崎一)、留守中の屋敷を切り盛りしていた養女のワーリャ(峯村リエ)や
老僕フィールス(浅野和之)は再会を喜ぶが、実は屋敷の財政は火の車・・・。
この家の元農奴の息子で、今は商人として頭角を現しているロパーヒン(荒川良々)は、
かつての主家を救おうと救済策を提案するが、ラネーフスカヤ夫人やガーエフは現実に向き合えず、
浪費を繰り返す。そんなことを知ってか知らずか、隣の地主ピーシチク(藤田秀世)は借金を申し込む。
屋敷の事務員エピホードフ(山中崇)は、小間使いのドゥニャーシャ(池谷のぶえ)に求婚しているが、
当人は外国帰りの夫人の従僕ヤーシャ(鈴木浩介)に夢中だ。
そして夫人の亡き息子の家庭教師だった大学生トロフィーモフ(井上芳雄)は、
来るべき時代の理想像を、アーニャに熱く語っている。
様々な人間ドラマが繰り広げられる中、抵当に入れられていた領地が、競売にかけられる日がやってきた。
「桜の園」と呼ばれる屋敷はロパーヒンの物となり、そこに住む人々は退出を余儀なくされてしまう。
去りがたく悲嘆にくれる者、新しい旅立ちを喜ぶ者・・・人それぞれの感情が渦巻く。
最後にひとり屋敷に残った老僕フィールスは、どんな思いだったのだろうか?
1幕:1時間24分、休憩:15分、2幕:1時間16分。トータル3時間弱はいつもより短めだったな。

まだ15時半過ぎなので、すずらん通りの「もつ焼きばん」で打ち上げ。
カウンター席とテーブル席、こんな時間からほぼ埋まっている。
もつ焼きを食べながら生ビールと黒ホッピー。安定の美味しさ。
カウンター席に座っていると、話さなくても隣のアニキと微妙な連帯感を感じる。
狭い店内に大勢で押し掛けるお客さん・・・。ちょっとばかりうるさい。
ひと昔前は酒場の流儀を守らないヤツは許せなかったけど、それも含めて酒場なんだなと思ったり。
17時にはおひらきにして二次会へ。ひとり呑みでハシゴはしないんだけど、今夜はちょっと行ってみようかと。
「伊勢元」という落ち着いた雰囲気の和風のお店で日本酒を嗜む。肴は刺身とおでん。シブいねぇ~。
こちらも土曜日だからかかなり賑わっている。19時前には切り上げて店を出る。
帰りも世田谷線で下高井戸駅へ戻る。さすがに酔いが回ったのか爆睡。

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2024年7月21日 (日)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「ナイロン100℃ 49th SESSION 江戸時代の思い出」下北沢 本多劇場

今日は下北沢 本多劇場へ、「ナイロン100℃ 49th SESSION 江戸時代の思い出」を観に行く。
ケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出による、劇団“ナイロン100℃”の結成30周年記念公演 第二弾。
芝居はなかなか観る機会が無いけれど、ケラさん関係だけはコンスタントに観に行けていると思う。
昨日に続いての下北沢。昨日は寄れなかった「disk union」へ行って、しばらくレコードをDIGる。
店内に聴き覚えのあるメロディー・・・“金子マリpresents 5th element will”のライブで唯一曲名がわからない曲。
急いでカウンターへ行って、店員さんに曲名を訊く。“四人囃子”の「レディ・ヴァイオレッタ」という曲との事。
長年の疑問が解決した。やはり街に出ることは大切。ネットではこんな偶然は期待できない。
12時35分ごろ会場入り。今日の席はL列23番。ステージ上手の一番端の席。まぁ、こんなものか。
本日は千穐楽ということもあり、客席はギッシリと埋まっている。当日券が買えないお客さんも居たらしい。

予定より少し遅れて、13時過ぎに開演。
着物姿の三人が唄うロックンロールなテーマ曲に乗せて、江戸時代を舞台にした物語が始まる。
物語は武士之介(三宅弘城)という町人と、徳川家の大名の家来 人良(大倉孝二)が出会うところから始まる。
人良は参勤交代で大名行列にいたのだが、どうやら逸れてしまったらしい。
武士之介は大名行列に戻りたがっている人良を強引に引き止め、自分の思い出話を彼に語り始める。
武士之介の思い出というのは、江戸時代の話ではなく現代(令和時代)の話のようで、
エノモト(喜安浩平)、クヌギ(山西 惇)、ミタライ(峯村リエ)、ヒエダ(坂井真紀)という4人の中年と、
その担当教師だったというホウケイ(みのすけ)と名乗る老人が登場する。
4人はかつて同級生で、この辺りにタイムカプセルを埋めたらしく土を掘り始める。

江戸時代の話としては、茶屋を営む三姉妹(奥菜 恵・松永玲子・犬山イヌコ)を中心に、
悪玉菌座右衛門やケツ侍、疫病にかかったおえきが入り乱れて物語が展開していく。
客席にもスポットが当てられ、ひとりひとりの心の声をアナウンスされたり、
しまいには最前列に座ったお客さん(実は役者)が、帰る/帰らないで落武者と通路で言い合い。
とにかくナンセンスなストーリーで、意味もなくゲラゲラと笑う場面が多かった。
第一話・第二話・第三話・エピローグという構成で、一幕:1時間40分、休憩:15分、二幕:1時間20分。
合計で3時間15分だけど、まったく退屈する事なく、あっという間だった。

ちょうど良い時間なので、久しぶりに「ばん」で呑む。
まだ16時半過ぎだというのに、かなり混んでいてカウンターで呑むことに。
背後を人が通るのでちょっと落ち着かないけど、それなりに楽しむことが出来た。
18時にはおひらきにして、二次会は「たいよう」でラフテーそばを食べる。
この店も最近のお気に入り。沖縄そばは罪悪感がちょっと軽減される気がする。
19時に帰宅。そのまま寝落ちしてしまった。

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2024年2月25日 (日)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA CROSS 5 骨と軽蔑」日比谷 シアタークリエ

今日は日比谷 シアタークリエへ、ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA CROSS 5 骨と軽蔑」を観に行く。
2019年に始まった「KERA CROSS」、過去4回にわたりKERAの作品を様々な演出家の手で上演してきた。
シリーズラストの第5弾となる今回は、KERAの新作が自身の演出で上演される。
東京公演は2月23日から3月23日まで。私は3日目のソワレを観に行くことにした。
雨模様の中、千代田線で日比谷駅へ。そして12時過ぎに会場入り。
今日の席は16列4番。ステージ下手側ブロックの16列目。ちょっと遠いけど、ステージは観やすい。
客席はギッシリと埋まっている。出演者が豪華なだけあって、さすがの大人気。

第1幕が1時間35分、休憩20分、第2幕が1時間05分。KERA作品にしては短め。
出演は宮沢りえ、鈴木杏、犬山イヌコ、堀内敬子、水川あさみ、峯村リエ、小池栄子の7人のみ。
20世紀半ばの内戦が起きているある国を舞台に、小説家の姉とその妹を始めとする女性7人による会話劇。
内戦というシリアスな状況に置かれながらも、マイペースに生きる彼女たちのやり取りが連綿と繰り広げられる。
犬山さんがお客さんに話しかけたり、庭と部屋の中を使い分けている舞台を無視して会話したり、
ストーリー以外にもクスクスと笑えるところが散りばめられていて、遊び心満載という感じ。
だけど「内戦」というテーマがずっと流れていて、ゲラゲラ笑っておしまいという感じではなかった。
こうしている間にも、世界のどこかで戦争が起きている。距離が近いか遠いかという違いだけ。。。

15時半ごろ終わったので、JR高架沿いの「トロ政」で打ち上げ。
日曜日のこの時間なのに、お客さんでイッパイ。かろうじてカウンター席に滑り込む。
この店はかなりのお気に入り。料理は美味いし、いろいろな種類のレモンサワーが楽しめる。
だからまたもや長っ尻。17時過ぎにおひらきにして帰宅。

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2023年10月14日 (土)

ケムリ研究室no.3「眠くなっちゃった」世田谷パブリックシアター

今日は世田谷パブリックシアターへ、ケムリ研究室no.3「眠くなっちゃった」を観に行く。
ケラリーノ・サンドロヴィッチと緒川たまきのユニット“ケムリ研究室”の第三回公演。
10月1日から開演する予定のところ、劇場のオイル漏れによって7日マチネまで中止。
開演後わずか一週間の明日、早くも東京千穐楽を迎えるという波瀾に富んだ展開。
そんな中を無事に観ることが出来る喜びを噛みしめつつ、世田谷線に乗って三軒茶屋へ。
ちょっと早めに着いたので、あたりを散策。なんとなく昭和を感じさせる街並みに癒される。
12時45分ごろ会場入り。今日の席は1階O列12番。1階の後方だけど、ステージはよく見える。
前の席との段差がかなりあるので、どこからでも観やすそう。客席は3階席までビッシリ。

13時開演。第1幕が1時間50分、15分の休憩をはさんで、第2幕が1時間20分。
今回は“レトロフューチャー”と称し、“近未来を舞台にした大人のための寓話”をテーマに、
20世紀初頭のヨーロッパを思わせるような懐かしさと異質な未来感、
そして終末感が混在する不思議な世界の中で、恐ろしくどこか儚い人々の姿が描かれる・・・
ということだけど、いつもながら物語が何重にも折り重なって、どうにも理解できない。
それでも緒川たまき、北村有起哉、音尾琢真、奈緒、水野美紀、山内圭哉、野間口徹、
犬山イヌコ、篠井英介、木野花をはじめとする役者陣の演技についつい惹き込まれてしまう。
中でも緒川さんの大らかながらもどこか切ない表情が、この芝居を引っ張っていたような気がする。
ラストシーン、雪が降りしきる中で「眠くなっちゃった」と息を引き取る場面にはグッときた。

16時半には終わったので、栄通り商店街にある「もつ焼 よし田」で打ち上げ。
この店は何度か来ているけど、机の上のコンロでもつ焼をのんびりと焼きながら呑めるのが楽しい。
ビールから始まって、黒ホッピーで中4杯、そして焼酎ロックまで。けっこう呑んでしまった。
19時前にはおひらきにして、「OIMO」で生スイートポテトを買いつつスムージーを飲む。
すっかり大満足。帰りは京王線をうっかり乗り過ごしてしまい、新宿駅から折り返す羽目になってしまった。

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2023年3月11日 (土)

ナイロン100℃「NYLON100℃ 48th Session Don't Freak Out」下北沢 ザ・スズナリ

今日は下北沢 ザ・スズナリへ、「NYLON100℃ 48th Session Don't Freak Out」を観に行く。
結成30周年を迎えたケラリーノ・サンドロヴィッチ主宰の劇団ナイロン100℃。
1997年の「カメラ≠万年筆」「ライフ・アフター・パンク・ロック」二本立て公演から26年振りのザ・スズナリ。
下北沢が「演劇の街」と呼ばれる起源となった歴史的な小劇場でナイロン100℃を観る・・・
またとない機会にワクワクしながら、小田急線で下北沢へと向かう。
いつも通りちょっとばかり早めに行って、「disc union」で中古レコードを漁る。
石川優子の後期のアルバムを見つける。値段も手ごろで悩んだけど、今日のところはやめておく。

開演時間が近づいて来たので会場へと向かう。いつも前を通っていたけど、初めて劇場内へ。
急な階段を上るとこじんまりとしたロビー。既にみんな着席しているようで、人影はまばら。
ドア一枚を隔てて定員116名の客席。前の人の背中に膝があたりそうなぐらい、ビッシリと詰まっている。
私の席はF列12番。通路際なのでちょっと気が楽。ステージもめちゃくちゃ近くて観やすい。
ステージ前の桟敷席や通路に増設された椅子席も埋まり、なんだかものすごい雰囲気。

19時ちょうどに開演。
天皇がまだ神だった頃、姉のあめ(村岡希美)と妹のくも(松永玲子)は、脳病院を営む天房家の屋敷に
住み込み女中として働いていた。天房家はかつては長男の征太郎(みのすけ)が当主であったが、
今は次男の茂次郎(岩谷健司)が当主をつとめている。茂次郎の妻・雅代(安澤千草)、
二人の息子・清(新谷真弓)、雅代と前夫・征太郎の娘・颯子(松本まりか)と婚約者・ソネ(尾上寛之)、
屋敷には一族やその周囲の人々が出入りしている。

長い歳月天房家の家事を切り盛りしてきた女中姉妹はこの家の暗部や秘密を把握する一方で、
彼女たち自身の人生も影と秘密を抱えていた。あめは婚約者(入江雅人)との悲しい過去に囚われ、
くもは天房家と離れられぬ因縁・・・地下牢に隔離されている長男の征太郎との浅からぬ関係を持っていた。
古めかしい造りの部屋で、白塗りの顔でうごめくキャスト。観ているだけで頭がおかしくなりそう。
それぞれ抱えている秘密がすべて悪い方に転がり、最後はそれぞれに悲しい結末を迎えてしまう。
それでも姉妹は変わらず二人で寄り添い笑い合う。まるで何事もなかったかのように・・・。
(上演時間:2時間20分)

21時半ごろ劇場を出て、下北沢の街を彷徨う。だけど土曜日の下北沢は大混雑。
下北沢で呑むのはあきらめて、小田急線で参宮橋駅まで戻る。
以前から気になっていた「トリイチ」へ入ってみる。22時半閉店とのこと・・・あと40分しか無い。
それでも焼鳥やつまみをいくつか注文して、ビールと黒ホッピーを楽しむ。
ちょっとせわしない感じもしたけど、美味しかったし雰囲気も良かった。
帰りに店員さんが店の外まで出てきて、「時間がなくてすみません」と見送ってくれた。
ものすごくイイ店・・・また来よう。

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2022年11月27日 (日)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA・MAP #010 『しびれ雲』」下北沢 本多劇場

今日は下北沢 本多劇場へ、ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA・MAP #010 『しびれ雲』」を観に行く。
11月6日が初日の予定だったけど、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕延期、7公演が中止となったもの。
それでも無事に開幕して、今日を迎えることが出来る幸せ。関係者の努力には感謝するしかない。
今回はマチネにしたので、早めにお昼ごはんを食べて11時半ごろ下北沢へ。
この時間なので、まだちょっとだけ空いている街。「disk union」を覘いて時間調整。
12時10分ごろ会場入り。今日の席はO列22番。ステージ上手、ほぼ最後列のポジション。

12時半開演。物語はKERA・MAP『キネマと恋人』の舞台となった“梟島(ふくろうじま)”を舞台に描かれる。
少しとぼけた響きが微笑ましい独特な方言を持つ小さなコミュニティには、未亡人の波子(緒川たまき)や
その妹の千夏(ともさかりえ)、その夫の文吉(萩原聖人)をはじめとした人々が生活している。
そんな島に、ある日忽然と謎の男(井上芳雄)が現れて、島の人々と新たな人間関係を築いていく。
いわゆる群像劇というもの。大事件が起きるわけではないけど、それぞれに物語があり出来事がある。
クスクス笑って、ちょっとだけほろっときて・・・それが人間なんだなと思う。そんな芝居。
あいかわらずオープニングのプロジェクション・マッピングがカッコいい。それを見られるだけで、ある意味満足。
そして緒川さん、ともさかさんの演技が本当に秀逸。上手いというだけでなく、どこかイカれている感じがいい。
「ありがとさん」「ごめんちゃい」「○○だに」「○○くさった」など、独特な言い回しがなんとも言えずおもしろい。
1幕:1時間45分、休憩:15分、2幕:1時間30分。予定より少し押して、16時05分ごろ終演。

時間はまだ早いけど、お腹が空いたので下北沢で呑むことにする。
とはいえ若者で賑わうオシャレな店へ行く気はせず、「もつ焼きばん」という店を見つけて入る。
近すぎず遠すぎず、なかなかイイ感じの距離感が心地良い。つまみも庶民的で旨い。
そんなわけで安定の長っ尻。18時ごろおひらきにして帰宅。

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2022年8月21日 (日)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「世界は笑う」シアターコクーン

今日はシアターコクーンへ、ケラリーノ・サンドロヴィッチ「世界は笑う」を観に行く。
KERAさんとしては2017年の「陥没」以来、5年ぶりにシアターコクーンで上演する新作公演らしい。
今回の出演者は全員が主役級揃いの錚々たるメンツなので、チケットは激戦だったけど無事にゲット。
渋谷へ行くにはバス。東急百貨店経由の渋谷66系統に乗れたのでラッキー。
ちょっとだけ早めに着いたので、東急百貨店をブラブラ。ココももうすぐ無くなってしまうのか・・・。
12時40分ごろ会場入り。今日の席は1階L列24番。ステージ上手フロア後方だけど、まずまずの位置。
人気公演だけあって、客席はビッシリ超満員。圧倒的に女性の方が多いかな。

予定通り13時ちょうどに開演。
舞台は昭和32年の新宿。その一角に常打小屋を持つ軽演劇の一座「三角座」。
彦造(瀬戸康史)は「三角座」で喜劇俳優をしている弟の是也(千葉雄大)を訪ねて上京する。
劇団には、若手俳優の大和(勝地涼)や、踊り子の撫子(伊藤沙莉)、古株俳優のトーキー(ラサール石井)、
興行主の蛇之目(銀粉蝶)、貸本屋で働きながら劇団を手伝っている初子(松雪泰子)など、
たくさんの人が関わり、それぞれの思いを持って軽演劇に取り組み、いろいろな人間模様が描かれていく。
ステージセットは、戦後の色を残しながらも活気づいていた当時の新宿の街角を見事に再現している感じ。
昭和32年だからリアルには体験していないけれど、戦争の傷跡を引きずっている空気がどこか懐かしい。
いつも通りカッコいいオープニングは、ステージ上だけでなくバルコニー席まで使ったプロジェクションマッピング。

喜劇俳優から脚本家に転身したけど、薬で精神的に病んでしまう弟の是也と、
初子との恋が成就しそうでしない兄の彦造を中心に物語は展開していく。
ミュージカル調にみんなで唄い踊ったり、言葉遊び的なやり取りで笑わせたり、
KERAさん芝居を観たあとにいつも感じるモヤモヤ感もなく、全編通してすごく楽しめた。
一幕:125分、休憩:20分、二幕:80分という長丁場にも関わらず、あっと言う間という印象。
メイン以外の役者陣も、大倉孝二、緒川たまき、山内圭哉、マギー、伊勢志摩、廣川三憲、神谷圭介、
犬山イヌコ 温水洋一、山西 惇と、お馴染みのメンバーが揃っていて言う事ナシ。
前半はゲラゲラ笑って、後半は切なくて泣いた。それはお涙頂戴的なものではなく、自然な感情として。
終盤のステージセットは新宿三丁目の風景。「どん底」や「スンガリー」など、お馴染みの店名が嬉しかった。
16時45分ごろ終演。

終演後、駅前まで出て「山家」で打ち上げ。
ほど良い感じで賑わっている店内、カウンター席でビールと黒ホッピー。
いつものように長っ尻。隣に座った兄貴たちが、次々に入れ替わっていく。
このところ食べ過ぎな気がするので、今日のところはシメずに真っすぐ帰宅。
気分が良いので歩いて帰ったら、汗だくになってしまった。

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2022年7月10日 (日)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「室温~夜の音楽~」世田谷パブリックシアター

今日は世田谷パブリックシアターへ、「室温~夜の音楽~」を観に行く。
この作品は、ケラリーノ・サンドロヴィッチが2001年に作・演出を手がけた舞台。
あれから21年経った2022年、奇才・河原雅彦の手により新演出版として上演される。
三軒茶屋へ行くのも久しぶり。三軒茶屋へ行くなら、やっぱり世田谷線に限る。
朝から何も食べていないので、駅前のお店で白い今川焼を買って食べる。
11時40分ごろ会場入り。今日の席は1階O列20番。後から二列目だけど、舞台真正面で見やすい。
お客さんはビッシリの大入り。東京公演千穐楽ということもあって大盛り上がり。

ほぼ予定通り、12時過ぎに開演。
二段構造になった舞台の上段にFunkバンド“在日ファンク”がスタンバイ。
その生演奏をバックに、舞台の下段に設けられた屋敷の居間で物語が繰り広げられていく。
田舎でふたり暮らしをしているホラー作家・海老沢十三(堀部圭亮)と娘・キオリ(平野綾)。
12年前、拉致・監禁の末、集団暴行を受けて殺されたキオリの双子の妹・サオリの命日の日に、
様々な人々が海老沢家に集まってくる。巡回中の近所の警察官・下平(坪倉由幸)、
海老沢の熱心なファンだという女・赤井(長井短)。タクシー運転手・木村(浜野謙太)が腹痛を訴えて入り込み、
そこへ加害者の少年のひとり、刑務所から出所したての間宮(古川雄輝)が焼香をしたいと訪ねてくる。
バラバラに集まってきた人それぞれの奇妙な関係は物語が進むに連れ、死者と生者、善と悪との境が
曖昧になっていき、やがて過去の真相が浮かびあがってくる・・・というストーリー。

ところどころに笑いを交えながらも、ストーリーは極めて猟奇的で重たい。
登場人物それぞれの思惑が、突然のタイミングで爆発するところが怖い。
警察官・下平の狂気のふるまい、女・赤井の腹黒さ、娘・キオリの理科不能な動き。
一連の事件には関係ないタクシー運転手・木村も次第におかしくなっていき、なんだか救いようが無い。
その中でどこか達観しているホラー作家・海老沢十三の存在が、物語の軸になっていた。
“在日ファンク”は舞台の下段にまで出てきて演奏を繰り広げる。音楽と芝居が見事に一体化している。
第1幕:65分、休憩:20分、第2幕:70分という、長くもなく短くもない丁度いい長さ。
東京公演は本日が千穐楽ということで、カーテンコール後に“在日ファンク”の一曲演奏もあり。
ライブ感たっぷりでとっても楽しめる舞台であった。

終演後は三軒茶屋の街をブラブラ。
「つるかめ商店」も「Fujiyama」もお休みだったけど、その存在を確認出来ただけで嬉しい。
お腹が空いたので、「もつ焼よし田」という店で昼呑み。カウンター奥の特等席に案内される。
机の上の鉄板で焼きながら食べるスタイル。どれも柔らかくて美味しい。ビールとホッピーがすすむ。
1時間半ほど満喫して、17時過ぎにおひらき。お腹イッパイで大満足。
三軒茶屋といえば「OIMO」。生スイートポテトを買い、酔い覚ましのスムージーを呑む。
帰りももちろん世田谷線。いつの間にか爆睡して、下高井戸駅で駅員さんに起こされた。

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2022年2月27日 (日)

「RICHARD O'BRIEN'S ROCKY HORROR SHOW」渋谷 PARCO劇場

今日は渋谷 PARCO劇場へ、「ROCKY HORROR SHOW」を観に行く。
2月12日から始まった東京公演、個人的には13日・19日・23日に続いて四度目の参加。
大千穐楽は明日だけど、自分としては今日が最後。古田新太のフランク“N”フルターもこれで見納め。
ちょっとばかりセンチメンタルな気分に浸りつつ、11時半ごろバスに乗って渋谷へ。
12時ちょっと前に会場入り。外階段から屋上へ出て時間調整。この行動も今日でおしまいだな。
今日の席はQ列16番。フロアのやや後方だけど、ステージはよく見える好ポジション。

予定通り12時30分に開演。まずは“売り子セブン”改め“感染対策に余念がないぞセブン”が登場。
まずは「Time Warp」の踊りのレクチャー。自分の隣が空席なので、自由に動き回れるのでイイ。
武田くんのサックスソロから、セクシーな売り子さんが唄う「Science Fiction」。このオープニングも見納め。
ブラッド&ジャネット、リフラフ、マジェンタ、コロンビア、フランク“N”フルター・・・愛すべき変態たち。
今日も峯岸みなみのコロンビアがイイ。演技の合間にはさむアドリブも、段々と磨きがかかってきている。
エディーが登場するシーンでは、ROLLYと岡本健一がギターソロ合戦。バンドの演奏も本格的で最高。
第1幕は1時間、20分の休憩をはさんで、第2幕は約55分、カーテンコールが15分。時間配分はいつも通り。
カーテンコールでは「小池徹平でなく小池てっぺんにしよう」と、今日も小池徹平を持ち上げる古田新太。
ふと気づくと岡本健一が居ない・・・「多目的トイレに行ってるのかな?と言う古田新太に、
「それは別のケンちゃんです」と応える武田真治。みんないろいろ苦労してるのよねぇ~と妙な連帯感。
そんな岡本健一は、リフラフになって再登場。ISSAのリフラフと二人で唄い踊る様子は圧巻。
最後はライブのフィナーレのような雰囲気で、声を出さずにみんなで騒いで15時過ぎに終演。

終演後はひとり打ち上げ。
今日も「山家」へ行こうと思っていたけど、「多古菊」を覗いたら営業していたので入店。
この時間だとまだ他にお客さんは居なくて、店員さんにやたらと歓迎されてしまった。
この店に来るのも久しぶり。ビールと黒ホッピーを呑みながら、尾頭付きのアジフライ。
なんだかメチャメチャ居心地が良くて、ついつい長居してしまった。
17時半ごろおひらきにして、バスに乗って帰宅。

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2022年2月23日 (水)

「RICHARD O'BRIEN'S ROCKY HORROR SHOW」渋谷 PARCO劇場

今日は天皇誕生日でお休み。
いつの間に休みになったのか? ちょっと得した気分。

というわけで昼前に出かける。
今日は渋谷 PARCO劇場へ、「ROCKY HORROR SHOW」を観に行く。
2月12日から始まった「ROCKY HORROR SHOW」東京公演、個人的には13日・19日に続いて三度目の参加。
これまでよりちょっと早めの12時30分開演。11時半過ぎには渋谷へ着くようにバスに乗り込む。
しばらく時間調整したあと、12時ごろ会場入り。外階段から屋上へ出られると知り、試しに上がってみる。
思っていたほどの絶景というわけではないけど、渋谷の街の様子がよくわかっておもしろい。
今日の席はH列24番。今回参加する中で一番の良席。双眼鏡無しでも、演者さんの表情まで見える距離。

予定通り12時30分に開演。まずは“売り子セブン”改め“感染対策に余念がないぞセブン”が登場。
「Time Warp」の踊りのレクチャー。ちょっと窮屈だけど、ここは思い切り楽しんで踊らないと。
P→★さんの美しさに思わず見とれる。女の子だと思ったら、実は違うみたい。でも、とっても美しい。
武田くんのサックスソロから、セクシーな売り子さんが唄う「Science Fiction」。ここから物語が始まる。
ステージを覆っていた幕が透けて、その向こうにバンドが現れる瞬間・・・いつ見ても鳥肌が立つ。
ブラッド&ジャネットのシーンから、リフラフ、マジェンタ、コロンビアが登場する古城のシーン。
「Time Warp」で踊ったあとは、古田新太演じるフランク“N”フルターのお出まし。何度見てもシビれる
第1幕は1時間、20分の休憩をはさんで、第2幕は約55分、カーテンコールが15分ほど。
前回はソニンのジャネットがものすごく良かったけど、今回は峯岸みなみのコロンビアが個人的にはツボ。
古田新太に「あの坊主のコ」といじられながらも、見事にコロンビアを演じ切っている。
底抜けに明るくてちょっと馬鹿っぽいけど、どこか哀しさや切なさを感じさせるコロンビア。
これまで何とも思わなかったけど、峯岸みなみファンになっちゃうかも。そういう出会いってイイ。
最後は「Time Warp」をみんなで踊って、大きな拍手に包まれながら15時ごろ終演。

終演後はひとり打ち上げ。
この時間から営業している店は限られているので、けっきょく「山家」で呑むことにした。
ほどよい感じの混み具合。この御時世だから、そういうところも重要なポイント。
いつも通りに呑み喰いして、シメは「えびくら」という初めての店で濃厚海老みそラーメン。
なかなかに美味しかった。外はまだ明るかったので、そのまま歩いて帰宅。

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