2021年8月23日 (月)

ケムリ研究室 no.2「砂の女」三軒茶屋シアタートラム

遅めの夏休みもそろそろ終盤。
昼は録画しておいたライブ番組をひたすら観まくる。
そして夕方になって出かける。

今日は三軒茶屋シアタートラムへ、ケムリ研究室 no.2「砂の女」を観に行く。
ケラリーノ・サンドロヴィッチと緒川たまきによる演劇ユニット“ケムリ研究室”の第2回公演。
KERAさん関連の芝居は軒並み中止という残念な状況ではあるけれど、
“ケムリ研究室”の公演は昨年9月に続いてなんとか無事に開催される運びとなった。
三軒茶屋へ行くにはいくつか方法があるけれど、世田谷線で行くのが何と言っても楽しい。
のんびりと路面電車に揺られながら、ちょっとした旅気分を味わう・・・最高だ。
小腹が空いたので「包包」でカレーまんを買って立ち喰い。ちょっと変わっているけど美味しい。
開演時間が近づいてきたので、会場のシアタートラムへ。キャロットタワーの1階、こんな所にあるとは!
今日の席はL列20番、ステージ上手の最後列。だけどキャパ248人なので、ステージはよく見える。

予定通り18時に開演。
ステージ下手の高い場所に、DJブースのような感じで演奏担当の上野洋子さんがスタンバイ。
ステージ中央には一棟の小屋。その周り全てが砂の壁で囲まれているというシチュエーション。
主人公の男(仲村トオル)は昆虫採集を目的にこの地を訪れたが、村人の策略によって軟禁されてしまう。
そこに住む女(緒川たまき)は当然のように男を受け入れ、二人の共同生活が始まる。
砂は小屋の中にまで入り込み、その湿り気で全てを溶かしてしまう。砂をかき出すこと事が毎日の仕事。
生きるために砂をかき出しているのか? 砂をかき出すために生きているのか?
男は何度も脱出を試みるが失敗し、何が正しいのか次第にわからなくなってしまう。
安部公房原作だけど、KERAさんらしい雰囲気が漂う作品。集中して一気に観たという感じ。
薄暗い照明とプロジェクションマッピングが、精神をかき乱す「砂」を見事に表現していた。
一幕:82分、二幕:74分、15分の休憩含めて2時間51分という長さも丁度良かった。
規制退場で会場を出るとき、ロビーにKERAさんを発見。感想を伝えたかったけど、この御時世なのでガマン。

シアタートラムの「トラム」は市街電車という意味。だから世田谷線の改札まで1分もかからない。
電車を一本見送って、のんびりと座って帰る。外はすっかり暗いので、昼間ほどの楽しさは無いけど。
京王線乗換駅の下高井戸駅でちょっと寄り道。駅周辺を歩いてみたけど、21時過ぎではどこも真っ暗。
大好きな「紅とん」は3月で閉店して、火鍋屋になっていた。思い出深い店だけにかなりショック。

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2021年7月10日 (土)

古田新太「ミュージカル 衛生 リズム&バキューム」TBS赤坂ACTシアター

今日は演劇とライブのダブルヘッダー。
当初の天気予報は雨だったけど、朝から嘘のように晴れていてなにより。
11時前に家を出て、千代田線に乗ってまずは赤坂へと向かう。
TBS赤坂ACTシアターへ、「ミュージカル 衛生 リズム&バキューム」を観に行く。
古田新太の芝居が大好きなオレ、古田新太主演のミュージカルと聞いたら行くしかない。
赤坂に来るのは久しぶり。11時40分ごろ会場入りして、自分の席:2階A列6番へ。
二階席のステージ下手側最前列。フルキャパで入れているけど、二階席はかなり余裕がある。

予定通り12時ちょうどに開演。
物語は昭和33年、水洗トイレが普及する前の話。
し尿の汲み取り業者「諸星衛生」は、社長の良夫(古田新太)と息子の大(尾上右近)を中心に、
利益を出すためなら殺人も厭わないという経営方針でのし上がってきた。
地元の政治家・長沼ハゼ一(六角精児)をバックにつけ、庶民のわずかな資産を吸い尽くすべく、
さらなる経営の拡大を画策している。一方、諸星衛生のモテない従業員・代田禎吉(石田明)は、
恋心を寄せる事務員・花室麻子(咲妃みゆ)を大に奪われ、その恨みをくすぶらせていた。
麻子がお腹の中に命を宿したまま悲惨な最期を迎えたことで、禎吉の恨みはさらに加速する。
昭和50年、麻子の残した娘・小子は18歳になっていた。
「諸星衛生」の経営は、良夫から大へと事実上の実権が移り、地元の経済を隅々まで制圧していた。
その裏で、かつてのライバル業者だった瀬田好恵(ともさかりえ)が、逆襲の機会を窺って、
怪しい組織を率いて、その規模を拡大していた。そんな中、庶民からの搾取の効率化を進める長沼は、
大を箱根駅伝に出場させるという計画を進めることになる。
計画を聞きつけて、水面下で「諸星衛生」に復讐を誓う者たちが集い始める・・・。

というのが、公式サイトに掲載されているあらすじ。
だけどストーリーには何の意味も無い。ただただ物語が展開し、次々と歌が唄われるだけ。
まさに古田新太ワールド全開の内容。ステージに汚物がぶちまけられるような演出も最高。
観終わる頃には、なんとも言えない爽快感まで漂っていた。
1幕:85分、休憩:20分、2幕:75分、トータル約3時間の上演時間。

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2021年4月 4日 (日)

KERA CROSS「カメレオンズ・リップ」北千住THEATRE1010

今日は北千住THEATRE1010へ、KERA CROSS 第三弾「カメレオンズ・リップ」を観に行く。
「カメレオンズ・リップ」は、2004年に堤真一、深津絵里などのキャストで初演された作品。
それが今回「KERA CROSS」として、ケラリーノ・サンドロヴィッチ作×河原雅彦演出で上演される。
会場のTHEATRE1010は北千住にある。代々木公園駅から千代田線に30分ほど揺られて到着。
駅周辺をしばらく散策したあと、駅のそば丸井の11階にある会場へ。
今日の席は2階2列23番。二階席だけどステージ真正面の好ポジション。
規制が緩和されたこともあり、フルキャパでお客さんが入っている。

物語は20世紀初頭あたり、ヨーロッパの古びた山の邸宅が舞台。
謎の死を遂げた姉に瓜二つの使用人と暮らす男、そこに集ってくる亡き姉の夫、元使用人、医師、
姉の友人など、様々な人々がそれぞれに嘘をつき、騙し合い、事態を混乱させ、破綻してゆく・・・
予測不可能のクライム・コメディ。KERAさんの芝居はスカッと観終わることは少ない。
今回もクスクス笑って、モヤモヤ終わるという感じ。でもそれがイイのだ。
キャストは松下洸平、生駒里奈、岡本健一、ファーストサマーウイカ、坪倉由幸(我が家)、野口かおる、
森 準人、シルビア・グラブ。松下洸平の正確なセリフ回しと、生駒里奈のイカれた演技が印象的。
それとセットが部屋と庭と道をまとめて表わすように組まれていたのがおもしろかった。
13時開演で第一部が95分、休憩20分、第二部が70分、終演時間が16時05分過ぎ。

せっかくの北千住なので、どこかで呑んでいこうと店を探す。
こじんまりとした店が多いので入るのがちょっとためらわれたけど、
「焼鳥日高」がイイ感じに半オープンスペースという感じだったので入店。
ペン型のセルフオーダー端末を使って注文するシステム。ずっと座りっ放しだったので立呑みもまたイイ。
一品200円~300円という価格設定も嬉しいし、その割に料理が美味しくてこれはアタリかもしれない。
90分ほどでおひらきにして、「濱田屋」でシメの豚骨ラーメン。替え玉までしてしまった。
すっかり満足して、再び千代田線に乗って家路につく。

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2020年9月19日 (土)

ケムリ研究室「ベイジルタウンの女神」世田谷パブリックシアター

今日は世田谷パブリックシアターへ、ケムリ研究室「ベイジルタウンの女神」を観に行く。
“ケムリ研究室”はケラリーノ・サンドロヴィッチと緒川たまきが立ちあげた新しいユニット。
今年のKERAさんは芝居を四本上演する予定だったけど、既に二本が中止になってしまった。
今回ようやく上演される運びとなり、いろいろ思うところはありながらも参加することを決意した。
京王線の下りに乗り、下高井戸駅で世田谷線に乗り換えて、三軒茶屋駅へと向かう。
こんな何気ない行動ですら感慨深い。世田谷線が予想以上に混んでいたのはビックリしたけど。
12時開演のところ11時40分過ぎに会場入り。感染対策は見事なぐらいに徹底されている。
そういう状況もふまえて当日座席指定。3階B列32番ということで、天井スレスレの最後列。
席は一席飛ばしで、客席は50パーセント程度が埋まっているという感じ。

12時をちょっと過ぎたころ開演。
物語は大企業ロイド社の社長であるマーガレット(緒川たまき)が、「ベイジルタウン」と呼ばれる貧民街の
再開発を巡り、その街に一ヶ月済むことが出来たら権利をもらえるという賭けをすることから始まる。
着の身着のままで街を訪れたマーガレットを迎えたのは、王様(仲村トオル)、ハム(水野美紀)、
サーカス(犬山イヌコ)、ドクター(温水洋一)、ヤング(松下洸平)といった乞食と、
支援施設で彼らを世話するスージー(吉岡里帆)といった面々。
突如現れたマーガレットに最初は戸惑いながらも、チキンという呼び名をつけて暖かく迎える。
マーガレットは彼らの中に溶け込んで楽しく暮らすが、街を乗っ取りに来たという疑いをかけられてしまう。
一人になってしまったマーガレット・・・しかし全てはベイジルタウン出身のフィアンセが企んだこととわかり、
ベイジルタウンの人々と一緒にフィアンセを退治し、みんなが住みやすい街を作ることになる。
KERAさんの芝居にしてはわかりやすいストーリーで、最終的にはハッピーエンド。
だけど随所に毒が散りばめられて、思わずクスリと笑ってしまうところはKERAさんワールドだと思った。
第1幕が1時間45分、第2幕が1時間30分、たっぷりと楽しむことが出来た。

時間は15時30分過ぎ。せっかく三軒茶屋へ来たのだからと「フジヤマ」へ行ってみる。
どうせ今日も営業していないのだろうなぁ~と思いきや、佐藤幸雄さんの店頭ライブを演っている。
佐藤さんの唄を生で聴くのは初めてだけど、気持ちが伝わって来て良かったなぁ~。
終演後、店内へ。いったいいつ以来だろう? この空間だけ1980年代のまま時間が止まっている。
あの頃に発売されたレコードやミニコミが、そのままの状態で売られているのは不思議。
せっかくなので記念に“REAL”のソノシートを四枚大人買い。なんだかとても嬉しい。

呑みに行くにはまだちょっと早い時間なので、再び世田谷線に乗って下高井戸駅まで戻る。
気がつけばお昼ごはんを食べていない・・・。どうしようかと思ったけど、久しぶりに「紅とん」へ。
ドアが開けっぱなしだったり、カウンター席が極端に減らされていたり、ウイルス対策は万全。
ここまでしてくれると安心して呑むことが出来る。懐かしい雰囲気に思わずグッとくる。
焼きとんをつまみながらビールと黒ホッピー、シメは焼きそばという黄金のフルコース。
18時半過ぎにおひらきにして、京王線に乗って帰宅。
すっかり呑み過ぎたのか? あっさりと寝落ちしてしまった。。。

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2020年7月12日 (日)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「プラン変更 ~名探偵アラータ探偵、最後から7、8番目の冒険~」

今日は15時からリーディングアクト『プラン変更 ~名探偵アラータ探偵、最後から7、8番目の冒険~』を観る。
作・演出はケラリーノ・サンドロヴィッチ、出演は古田新太・大倉孝二・入江雅人・八十田勇一・
犬山イヌコ・山西 惇・奥菜 恵。下北沢本多劇場からの生配信によるリーディング公演。
あいかわらず大迫力の古田さんを中心に、それぞれがボケ倒すというナンセンス・コメディ。
ソーシャル・ディスタンスを保ちながらの演技に、チクリと毒を効かせるところはさすが。
配信で観る芝居は初めてだったけれど、すごくおもしろくて大満足。

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2020年2月 8日 (土)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA CROSS 第二弾 グッドバイ」シアタークリエ

今日はシアタークリエへ、「KERA CROSS 第二弾 グッドバイ」を観に行く。
ケラリーノ・サンドロヴィッチの戯曲を、才気溢れる演出家たちが新たに創り上げるシリーズ「KERA CROSS」。
今回は2015年にKERA・MAP作品として上演された恋愛狂騒劇を、生瀬勝久の演出で上演される。
定期券を使って通勤経路通りに有楽町駅へ出て、そこから歩いて会場のシアタークリエへ。
ここは何度か来たことがある劇場、大人っぽい雰囲気の造りで気分があがる。
今日の席は10列3番。ステージ下手の端だけど、ステージが近くて見やすい。

予定通り、12時30分開演。
闇商売で儲けて20人以上の愛人を抱える文芸誌「オベリスク」編集長・田島周二(藤木 直人)。
怪力で大喰いの闇市のかつぎ屋・永井キヌ子(ソニン)と結託して、愛人へ別れを告げてまわる。
別れの場面で愛人の最後の言葉は決まって「グッドバイ」。その台詞回しがどことなくポップ。
ところが田島は路上で追いはぎに襲われ、あっさりと命を落としてしまう・・・。
一年後、故人を忍んで集まった愛人たち。小説家の連行(生瀬勝久)は田島の元妻と再婚している。
そんなところに現れた記憶喪失の男・・・実は田島は生きていたのだ。
喧々諤々のやり取りのあと、みんなで唄い踊ってのハッピーエンドを迎える。

上演時間は、一幕:12時30分~14時10分、休憩:20分、二幕:14時30分~15時40分。
二階建てのステージセットがおもしろく、ステージバックのガラス越しの樹木が綺麗で幻想的。
生瀬さんはあいかわらずのド迫力で、アドリブをビシビシと決めまくっていた。
藤木くんはテレビではのほほんとしたイメージだけど、舞台ではビシッとキメてくれる。
そしてソニンちゃん。喜怒哀楽が激しい女性の役を、表情豊かに演じていたのが印象的。
転換の場面でバイオリンを弾きまくる杉田のぞみの演奏も良かったな。
好きな役者さんばかりが出ていて、それに負けないストーリー・・・とてもおもしろい芝居だった。

16時前に終わったので、有楽町電気ビルの地下へ行ってみる。
まだ外は明るいけれど、偶然見つけた立呑屋「きくのこ」で呑むことにする。
刺身3品盛と煮込み3品盛(牛すじ・牛モツ・豚モツ)が、思っていた以上に美味しい。
店員のお姉さんも熱心さがにじみ出ていて、これは通いたくなる店だなぁ~。

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2020年1月26日 (日)

明石家さんま「七転抜刀!戸塚宿」Bunkamura シアターコクーン

今日はお疲れ休みでのんびりしたいところだけど、午前中から下高井戸へ。
来週の法事の準備。あっという間に終わったので、駅ビルの「吉野家」で牛丼を食べる。

それから井の頭線に乗って渋谷へと向かう。
今日はBunkamura シアターコクーンへ、「七転抜刀!戸塚宿」を観に行く。
明石家さんま主演の芝居、生さんまを観るのは実に8年ぶりになる。
あいかわらずパワフルなお笑い怪獣が、どれだけ笑わせてくれるのか楽しみ。
12時40分ごろ会場入り。今日の席は2階C列9番。二階席なので、ステージはちょっと遠い。

13時開演。時は幕末から明治にかけての激動の時代。
日本が諸外国に開国を迫られ、国内も意見が対立して、天誅と称した刃傷沙汰が横行していた混乱期。
そんな中、藩士(藩の家臣)の仇討ちをテーマに物語は進行していく。
中尾明慶演じる藩士が狙う親の仇は、明石家さんまが演じる凄腕の浪人。
ところがその仇討ちは、お互いにわかりあったうえで演じているまったくの芝居。
二人を中心に、佐藤仁美、温水洋一、山西 惇、八十田勇一などが繰り広げるドタバタの数々。
ストーリーはそんな感じだけど、この際それはどうでも良くて、さんまの一挙手一投足に自然と目が行く。
中でもステージのヘリで音を拾っているマイクを使って、松山千春の歌を唄うところは大喝采。
ちょっと声が聞き取りにくいところがあったけど、徹底的に笑わせようとするところはやはり最高。
脇を固める佐藤仁美や温水洋一の本格的な芝居もすごく良くて、さすがプロだなぁ~と思った。
15時45分終演予定だったけど、5分ぐらい長くなっていたような気がする。

ほど良い時間になったので、終演後は「鳥市」で呑む。
昨日はよく呑んだからほどほどに・・・と思いつつ、いつも通りに楽しんでしまった。
18時前にはおひらきにして、バスに乗って帰宅。
やりたいことがたくさんあるから寝落ちはしないようにと思っていたのに、いつの間にか気絶。

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2019年11月16日 (土)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「ドクター・ホフマンのサナトリウム ~カフカ第4の長編~」KAAT 神奈川芸術劇場

今日はKAAT 神奈川芸術劇場へ、「ドクター・ホフマンのサナトリウム ~カフカ第4の長編~」を観に行く。
ケラリーノ・サンドロヴィッチ作・演出のこの作品、「『失踪者』『審判』『城』に続く、
カフカの4作目の長編小説の遺稿が発見されたとしたら!?」というテーマ。
カフカを全く知らない私なので大丈夫かな?と思ったけど、ケラさん作・演出とあればやはり見たい。
会場のKAAT 神奈川芸術劇場は、みなとみらい線の日本大通り駅から歩いて数分のところにある。
千代田線~副都心線~東横線~みなとみらい線を経由するので、直通運転があるとはいえかなり遠い。
1時間以上かかってようやく到着。来るのは初めてでは無い。あいかわらず大きくて立派な劇場。
今日の席は、1階11列8番。ステージ下手寄りだけど、段差が急なので観やすい。

ほぼ予定どおり、18時30分開演。
借金に苦しむブロッホ(渡辺いっけい)は、友人(大倉孝二)とともに、
自身の祖母が所持していたフランツ・カフカの遺稿を出版社に持ち込もうと画策していた。
その未発表原稿は、主人公カーヤ(多部未華子)が出兵間近の婚約者ラバン(瀬戸康史)と
生き別れる様を描いた冒険もの。ブロッホがたまたま読んだ「やさしい道の迷い方」をきっかけに、
ブロッホが生きる2019年の世界、カフカが生きた時代、カフカが執筆した小説の中の世界、
3つの時空が交錯していくという物語。出演は他に犬山イヌコ、緒川たまき、音尾琢真、村川絵梨、麻実れい。

3つの時空が交錯するということで、ストーリーを追いかけていくことに集中。
そのため一幕:1時間45分、二幕:1時間30分という長い上演時間があっという間に感じた。
時間の交錯はケラさんの芝居ではよくあるけど、今回は空間の交錯という部分が強調され、
ステージ上は前後左右に伸びる階段とさまざまな形に並べられる椅子で構成、
ステージ下の奈落へ続く階段がいたるところに設けられている。これにはちょっとビックリ。
渡辺いっけいと大倉孝二のからみはとてもおもしろく、特に大倉さんはその存在だけで笑える。
多部ちゃん演じるカーヤは凜としているというより強気な雰囲気が良かったけど、
終盤でドクター・ホフマンのサナトリウムに収容されているというくだりには理解がついて行けず。
今回は音楽が生演奏で、Guitar:伏見 蛍、Percussion:関根真理、Violin:高橋香織、
Trumpet:鈴木光介から成るバンドもさりげなく舞台の一員となっていたのが良かった。
上演終了は22時10分。長かったけど長さを感じさせず、とてもおもしろかった。

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2019年8月10日 (土)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA CROSS 第一弾 フローズン・ビーチ」日比谷 シアタークリエ

今日は日比谷 シアタークリエへ、「KERA CROSS 第一弾 フローズン・ビーチ」を観に行く。
「KERA CROSS」は2019年から数年にわたり、一年に一本ずつさまざまな演出家の演出で、
ケラリーノ・サンドロヴィッチの名作をシアタークリエで上演していくという企画。
第一弾の今回は、1998年にナイロン100℃によって上演された「フローズン・ビーチ」。
勝手な思い込みで渋谷文化村で上演されると思っていたら、出かける間際に違うことに気づく。
それでも千代田線に乗りこめばあっと言う間に到着。なんとか開演時間に間に合った。
今日の席は13列7番、フロアほぼ中央の好ポジション。客席はあいかわらずギッシリと埋まっている。

予定より遅れて、12時35分ごろ開演。
1987年、カリブ海と大西洋の間にある島に建てられた別荘の3階にあるリビングが舞台。
別荘の持ち主は双子の姉妹である愛と萠(花乃まりあ二役)の父親・梅蔵で、
千津(鈴木 杏)とエキセントリックな友人・市子(ブルゾンちえみ)は愛に招かれてここに滞在している。
千津と愛は同性愛の恋人同士だが、千津は愛に憎しみを抱いており、市子と共謀して彼女をベランダから突き落とす。
ところが愛はベランダの向こうにぶら下がって、間一髪のところで命を取り留めていた。
一方、双子の姉妹の義理の母・咲恵(シルビア・グラブ)は、萌と二人きりでいる際に彼女といさかいを起こし、
体が弱かった萌はそのさなかにあっさり死んでしまう。咲恵はベッドルームに萌の死体を運ぶ。
これによって咲恵と、死体を愛のものと勘違いした千津・市子との間で滑稽な行き違いが起こる。
結局、萌は心臓麻痺であったことが判明するが、千津と市子は真相を知らないまま日本に発ってしまう。
第二場は、8年後の同日・同じ場所が舞台になる。愛と咲恵は仲良くやっており、千津と市子もやってきている。
しかし千津は3年間のあいだ自分が殺人犯だと思い込まされていた恨みから、再び市子と共謀して愛と咲恵に毒を盛る。
実際には死に至るほどの毒ではなかったのだが、愛は解毒剤を求めて千津を刺してしまう。
毒殺が狂言であったことを市子に知らされて愛は後悔するが、千津はなんとか一命を取り留める。
第三場は、さらに8年後。水没しかかっている同じ場所に集まった4人のやりとりが描かれる。(上演時間:133分)

1980年代後半から2000年初めにかけてのストーリーとうことで、バブルやボディコン、オウム真理教など、
当時を思わせる要素が組み込まれ、その中で四人の女優が強烈な個性をぶつかり合わせている感じ。
中でも鈴木 杏は、千津の波瀾に満ちた人生を思わせるキャラクターを演じきっているところがさすが。
ブルゾンちえみもかなりぶっ飛んだ性格の市子を、軽快な感じで演じているところが良かった。
けれどもやはりストーリーにオチは無く、なんとなく釈然としない中で終わってしまった感じだ。

14時45分ごろ芝居が終わったので、どこかで呑んでいこうと店を探す。
まだ時間ガ早いので、良さげな店はやっていない・・・かと言って、いつも行く店ではねぇ~。
というわけで「まぐろ一代」という寿司屋で、寿司をつまみながらビールを呑む。
けっこう高くつくかなぁ~と思ったけど、意外とリーズナブルで良かった。
16時前には店を出て、ギンギンの日差しに負けずに日比谷公園をブラブラ。
千代田線で代々木上原駅まで戻り、16時40分ごろから「ジャンプ」で二次会。
普段は人気のこの店もさすがにこの時間は空いていて、カウンターでのんびりと呑む。
黒ホッピーと日本酒を呑んだだけなのに、けっこう酔っ払ってしまった。
18時にはおひらきにして、帰りに偶然見つけた「POPOCATE」という店でプリンを買って帰宅。

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2019年6月16日 (日)

ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA・MAP #009 『キネマと恋人』」世田谷パブリックシアター

今日はKERAさんに捧げる一日。
昼は三軒茶屋で「キネマと恋人」を観て、夜は渋谷でソロ・ライブを観る。
まずは世田谷パブリックシアターで、ケラリーノ・サンドロヴィッチ「KERA・MAP #009 『キネマと恋人』」。
11時半ごろ家を出て、下高井戸駅から世田谷線に乗って三軒茶屋へと向かう。
暑いぐらいの晴天の中、路面電車にのんびりと揺られるというのはイイもんだ。
12時半ごろ三軒茶屋に到着して、しばらく時間調整したあと会場の世田谷パブリックシアターへ。
久しぶりに来る会場。ゴツゴツとした鉄骨が印象的なすり鉢状の3階建てのフロア。
今日の席は2階B列17番。二階席だけどすり鉢状なので、ステージはけっこう近く感じる。

開演予定時間の13時をちょっと過ぎたころ開演。
いつものように映像と人間の動きがシンクロした素敵なオープニング。
物語は1930年代、東京から半年遅れて映画が上演される「梟島」の小さな映画館が舞台。
ハルコにとって映画は生き甲斐。いつものように映画を観ていると、ある日銀幕から間坂寅蔵が話しかけてくる。
そして恋に落ちる二人・・・ところが寅蔵を演じている役者の高木高助が現われ、ハルコに夢中になってしまう。
奇妙な三角関係となる三人。それを取り巻く現実世界と銀幕の向こうの人たち。
ハルコは緒川たまき、寅蔵と高助は妻夫木聡が一人二役を演じる。ハルコの妹はともさかりえ。
それぞれのキャラが際立っていて、それぞれにイイ味を出している。特にハルコの訛りが可愛い。
KERAさんのお芝居はよくわからないところが時々あるけど、今回はストーリーも充分に楽しめた。
だけど最後はちょっぴり切ないエンディング。おもしろくてやがて哀しき・・・まるで映画のようだ。
第1幕:95分、休憩:15分、第2幕:95分という長時間だったけど、とっても楽しかった。

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